David Bowie(デヴィッド・ボウイ)の徹底解説まとめ

David Bowie(デヴィッド・ボウイ)とは、1970年代から死の直前、2016年まで活躍したロック・ミュージシャンである。70年代のグラム・ロックから、何度も自分の音楽のスタイルを実験、改革し、20世紀後半のロック・シーンに大きな影響を与えた。ザ・キュアのロバート・スミス他、ボウイに影響を受けたミュージシャンは多い。
それまでわりと単純な歌詞が多かったロックの歌に、哲学的な深い考察を導入したことでも有名である。
ティン・マシーン

1989年に、ボウイはソロの活動を一時期停止し、ティン・マシーンというボウイを入れて4人構成のロックグループの一員になる。
メンバーの重要さはみな同じということで始めたグループだったが、やはり作曲という意味でも、名声でもボウイは抜きんでていた。アルバム『ティン・マシーン』はその政治的メッセージと、ミニマルなメロディーラインのせいで、批評家たちの非難を浴びたが、最初のツアーは成功だった。そののち、次第に人気が落ち、1991年にティン・マシーンは解散する。
2000年代の活動

90年代からのソロワークの復帰から火がついた制作意欲は衰えず、2000年代に入ってもいくつかのアルバムをリリースし続けた。
2002年に「Hearthen」、2003年に「Reality」を発売。これに続きワールドツアーを開催。来日を果たすが、ツアーの途中に心臓に痛みを訴え入院動脈瘤となってしまった。
それ以降目立った活動はなく、シングルを2004年に出したきり、活動はなかった。
2006年には、その音楽活動全般に対するグラミー賞を受賞。その後1年間の休みをとると宣言したが、アリシア・キーのコンサートに出演したりスカーレット・ヨハンソンと協力してトム・ウェイツのカバー・アルバムを作るなど、音楽活動をつづけた。
しかし2010年には、ブライアンイーノのインタビューで「もう昔ほど制作意欲がない」と言い、2011年にボウイの伝記を担当した人物も「よほど素晴らしいアルバム出ない限り第一線に戻らないだろう」と述べたりして、引退説が濃厚となっていた。
また、2001年に発売するはずだった幻のアルバム「Toy」が流出するという事件も起こった。
突然の復活と死
2013年1月8日、ボウイの66歳の誕生日に、新曲「 Where Are We Now?」と新作アルバム『The Next Day』をリリース。このアルバムは批評家たちが、大々的なカムバック、ボウイ健在と絶賛した。その後も盛んな活動をつづけた。シングルカットされた同曲は、iTunes ランキングで27カ国1位になった。
2015年にはボウイ主演の映画『地球に落ちてきた男』が舞台化され、新曲と過去の曲を再構築する全面プロデュースを担当することが発表された。また、9月に新アルバム『Blackstar』を発表。発売日は2016年1月8日の69歳の誕生日となり、タイトル曲は10分以上の大作になると知らされた。
11月にはアルバムの正式表記が「★」となり、アルバムジャケットも発表された。
しかし2016年1月10日、肝臓がんでボウイの死亡が伝えられた。僅か2日前の誕生日に最後のアルバム『ブラック・スター』をリリースしたばかりだった。
このアルバムで、ボウイはまたもやもう一人のアルターエゴを作り出した。ラザルスである。
ラザルスはキリストが再生させた人物である。ボウイはすでに肝臓がんで先が短いことを知っていた。病の苦しみから解放され、自由になる自分をラザルスとして表現したのだ。
1年半前から肝臓がんは診断されていたが、発表はされていなかった。オフ・ブロードウェイのミュージカル『ラザルス』に協力していたが、病気のためリハーサルには来られなかったと伝わっている。それでも亡くなる直前まで音楽活動は止めることはなかったのである。
David Bowieのプロフィール・人物像

インタビューなどはかなりオープンに応じていたボウイだが、プライベートで実際にどういう人物だったかはそれほど伝わっていない。
だが、ローリング・ストーンズやその他のロックスターたちのカメラマンだったデニス・オーリーガンの話によると、「ボウイは舞台裏ではわりと普通の人だった」と言っている。ドラッグやアルコールも、ストーンズや他のスターたちに比べればそれほどではなかったようだ。特に『レッツ・ダンス』の時代以降は友人を大切にするハッピーなスターだった。
ホワイト・デユークの時代は、コカインの乱用で少しパラノィックで、ナチスを奨励するような問題発言をしたりしたこともあったが、麻薬の乱用をやめてからは、真にいつも新しいことを目指し、開発していくスターだった。
David Bowieのディスコグラフィー

1967年―デヴィッド・ボウィ
1969年―スペース・オディティ
1970年―世界を売った男
1971年―ハンキー・ドリー
1972年―ズィギー・スターダスト
1973年―アラジン・セイン
1973年―ピンナップス
1974年―ダイヤモンドの犬
1975年―ヤング・アメリカンズ
1976年―ステーション・トウ・ステーション
1977年―ロウ、ヒーローズ
1979年―ロジャー(間借人)
1980年―スケアリー・モンスターズ
1983年―レッツダンス
1984年―トゥナイト
1987年―ネヴァー・レット・ミー・ダウン
1993年―ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ
1997年―アースリング
1999年―アワーズ…
2002年―ヒーザン
2003年―リアリティ
2013年―ザ・ネクスト・デイ
2016年―ブラックスター
スタジオ・アルバム
『David Bowie』

1967年6月1日発売。
デヴィッド・ボウイの第1作アルバム。
『スペース・オディティ』

1969年11月14日発売。
デヴィッド・ボウイの第2作アルバム。
『世界を売った男』

1970年11月4日発売。
デヴィッド・ボウイの第3作のアルバム。
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目次 - Contents
- David Bowieの概要
- David Bowieの活動経歴
- 生まれてからデビューまで
- デビューから1969年まで
- 1969年、「スペース・オディティ」
- ジギー・スターダスト
- やせたホワイト・デユーク
- ベルリン・トリロジー
- 80年代の変革、『アッシュズ・トゥー・アッシュズ』と『レッツ・ダンス』
- ティン・マシーン
- 2000年代の活動
- 突然の復活と死
- David Bowieのプロフィール・人物像
- David Bowieのディスコグラフィー
- スタジオ・アルバム
- 『David Bowie』
- 『スペース・オディティ』
- 『世界を売った男』
- 『Hunky Dory』
- 『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』
- 『Aladdin Sane』
- 『Pin Ups』
- 『Diamond Dogs』
- 『Young Americans』
- 『Station to Station』
- 『Low』
- 『"Heroes"』
- 『Lodger』
- 『Scary Monsters (and Super Creeps)』
- 『Let's Dance』
- 『Tonight』
- 『Never Let Me Down』
- 『Tin Machine』
- 『Tin Machine II』
- 『Black Tie White Noise』
- 『1.Outside』
- 『Earthling』
- 『Hours...』
- 『Heathen』
- 『Reality』
- 『The Next Day』
- 『★』
- David Bowieの代表曲
- スペース・オディティ
- ジギー・スターダスト
- ヒーローズ
- レッツ・ダンス
- アイド・ラザー・ビー・ハイ
- ラザルス
- David Bowieのミュージックビデオ(MV/PV)
- 「Absolute Beginners」
- David Bowieの名言・発言
- 歳をとるにつれ、二つか三つくらいしか考えることがなくなってくる。どのくらい時間が残されているのか?残された時間に何をしようか?
- 自分を信じないほうが良い。信念に惑わされるな。本当の知は死によって解放されてから得られるんだ。
- 僕は、炎をガソリンで消そうとしていたんだ。
- 成功から学ぶことは何もない。学ぶのはいつも失敗したときだ。
- 興味深い人が名声を得ることもあるが、のちに凡庸さが彼らの上にのしかかってくる。
- ドラッグを使って自分についてや人生について学ぶことが多かった。といっても誰にもドラッグを使うことはすすめないよ。でも知ってるかい?大人らしく振舞いたいわけじゃないけど、何を言ったって、若い人たちは人生の実験をするためにドラッグを使い続けるさ。どのくらい冒険してみたいかによるけど。僕は穴の底にいたけど、そこから這い上がるのがどれだけ難しいかは知っている。
- 何年か前に、自分がいろいろな物事について考えていることを説明しすぎるべきではないと悟った。でも僕の音楽はそれを表現してくれる。本当にしてくれるんだ。
- 誰でも一日だけならヒーローになれるんだ。
- David Bowieの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 左の眼と右の眼の色が違っていた
- トム少佐の最後はブラックスターのビデオで明らかになる