Syrup16g(シロップ16g)の徹底解説まとめ

「Syrup16g」とは、日本のスリーピースロックバンドである。Vo&Gtの五十嵐隆を中心に、1996年に結成され、2002年に日本コロムビアからメジャーデビューを果たす。「諦め」「嫉妬」「劣等感」などを漂わせる歌詞がリスナーの心を掴み、根強いファンが多く存在する。2008年には日本武道館でライブを行うも、それと同時に解散を発表。バンドは一度解散をする。しかし、2014年に再結成を果たし、活動を再開している。

2002年9月25日発売

1. センチメンタル
2. Everything is wonderful
3. Reborn
4. 水色の風
5. Anything for today
6. サイケデリック後遺症
7. キミのかほり
8. Are you hollow?
9. 落堕
10. 愛と理非道
11. Untitled(シークレットトラック)

ライブの定番曲である「Reborn」「サイケデリック後遺症」などが収録されている。また、4曲目の「水色の風」では「BUMP OF CHICKEN」のボーカル藤原基央がゲストコーラスとして参加している。

『HELL-SEE』

2003年3月19日発売
(2010年10月27日再発)

1. イエロウ
2. 不眠症
3. Hell-see
4. 末期症状
5. ローラーメット
6. I’m 劣性
7. (This is not just) Song for me
8. 月になって
9. ex.人間
10. 正常
11. もったいない
12. Everseen
13. シーツ
14. 吐く血
15. パレード

シングル分の予算で制作されたアルバムである。そのため劣悪な環境でレコーディングがおこなわれており、音質が悪い。しかし、そのチープな感じがリスナーの心を掴み、長く愛される作品となった。2010年にはリマスターされたものが発売されているが、「前の方が良かった」という声も多い。廃版となった2003年発売のものは現在プレミア化している。

『Mouth to Mouse』

2004年4月21日発売

1. 実弾(Nothing's gonna syrup us now)
2. リアル (album Ver.)
3. うお座 (album mix)
4. パープルムカデ (album Ver.)
5. My Song
6. Mouth to Mouse
7. I・N・M
8. 回送 (album Ver.)
9. 変態
10. 夢
11. 希望
12. メリモ
13. ハミングバード
14. Your eyes closed
15. リアル (single Ver.)(ボーナストラック)

オリコンチャート22位と現時点で最高記録を更新した作品である。しかし、結果を出さなければならないといったプレッシャーから大衆向けに制作してしまった作品でもあり、本人達は作品の出来に満足出来なかったらしい。先行リリースしたシングルにも収録されている『うお座』は、アコースティックギターと電子ドラムやシンセサイザーなどがうまく絡み合い、幻想的な雰囲気を作り出している。しかし、歌詞で登場する「うお座の子」とは誰であるのかは明らかになっていない。そのため、人によって様々なとらえ方ができる楽曲だ。

『delayedead』

2004年9月22日発売

1. クロール
2. Inside out
3. Sonic Disorder
4. 前頭葉
5. HEAVEN
6. これで終わり
7. 翌日
8. I Hate Music
9. もういいって
10. 真空
11. エビセン
12. Breezing
13. Good-bye My Self
14. 明日を落としても
15. きこえるかい

delayシリーズの2作品目。3rdアルバムの『delayed』と同様に過去作をリメイクした楽曲で構成されているアルバムである。前作の出来に満足できなかったこともあり、渾身の一作に仕上がっているが、売り上げは下がってしまった。7曲目の『翌日』は1stミニアルバムの『Free Throw』にも収録されている楽曲であるが完全に再録したものとなっている。『Free Throw』の頃と比べ、サウンドにキレがあり、五十嵐のボーカルもはっきり聴こえるようになっている。聴き比べながら楽しむのもいいかもしれない。

『syrup16g』

2008年1月30日発売

1. ニセモノ
2. さくら
3. 君をなくしたのは
4. 途中の行方
5. バナナの皮
6. 来週のヒーロー
7. ラファータ
8. HELPLESS
9. 君を壊すのは
10. scene through
11. イマジネーション
12. 夢からさめてしまわぬように

解散前最後のセルフタイトルアルバムである。レコーディングはメンバー同士の問題もあり、各パートバラバラに行われていたそうだ。2曲目の「さくら」のMVはライブ映像やステージ以外の場面を集めたドキュメント映像となっており、これまでのSyrup16gの歴史を感じることのできる作品になっている。

『Hurt』

2014年8月27日発売

1. Share the light
2. イカれた HOLIDAYS
3. Stop brain
4. ゆびきりをしたのは
5. (You will) never dance tonight
6. 哀しき Shoegaze
7. メビウスゲート
8. 生きているよりマシさ
9. 理想的なスピードで
10. 宇宙遊泳
11. 旅立ちの歌

再結成後にリリースされたアルバム。CDで初のオリコンチャートTOP10入りを果たした作品である。Syrup16gは「汚い音」や「暗いギターの音色」などが特徴的な「グランジ」という音楽ジャンルから強く影響を受けており、この作品の1曲目である『Share the light』はまさにそのテイストが強く出ている楽曲だ。各楽器がとても攻撃的な音で演奏されており、非常に迫力のある楽曲になっている。再結成してからも、「暗い」「無気力」などといったSyrup16gらしさを表現できている作品だ。

『darc』

2016年11月16日発売

1. Cassis soda & Honeymoon
2. Deathparade
3. I'll be there
4. Father's Day
5. Find the answer
6. Missing
7. Murder you know
8. Rookie Yankee

ゲリラでのリリース発表により、ネット上で大きく話題を呼んだアルバムである。また、リリースに当たって「HAIKAI前夜 ニューアルバム『darc』収録曲世界最速披露会」と称したライブが下北沢CLUB Queにて開催された。ライブハウスのキャパシティを遥かに上回るチケットの応募があったという。最後の曲である『Rookie Yankee』では繊細で、今にも崩れてしまいそうな五十嵐のボーカルが特徴的であり、強くリスナーの感情を揺さぶってくる。

『delaidback』

2017年11月8日発売

1. 光のような
2. 透明な日
3. Star Slave
4. 冴えないコード
5. ヒーローショー
6. 夢みたい
7. 赤いカラス
8. upside down
9. ラズベリー
10. 開けられずじまいの心の窓から
11. 4月のシャイボーイ
12. 変拍子
13. 光なき窓

delayシリーズの3作品目である。『光のような』と『赤いカラス』は、解散中に五十嵐が行ったソロプロジェクト「犬が吠える」の楽曲である。「犬が吠える」の時と「Syrup16g」の時で違う部分があるらしいのだが、「犬が吠える」はリリースすることなく解散してしまっているため、聴き比べができないのは非常に残念だ。

ベスト盤

『動脈』

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