Syrup16g(シロップ16g)の徹底解説まとめ
「Syrup16g」とは、日本のスリーピースロックバンドである。Vo&Gtの五十嵐隆を中心に、1996年に結成され、2002年に日本コロムビアからメジャーデビューを果たす。「諦め」「嫉妬」「劣等感」などを漂わせる歌詞がリスナーの心を掴み、根強いファンが多く存在する。2008年には日本武道館でライブを行うも、それと同時に解散を発表。バンドは一度解散をする。しかし、2014年に再結成を果たし、活動を再開している。
この曲は不思議な歌詞をもつ作品だ。大部分は「遠くで人が死んでも気にしないです」などといった哲学的でシリアスな歌詞で構成されているが、何故か最後は「美味しいお蕎麦屋さん見つけたから今度行こう」と言ったまるで日常会話の様な歌詞で終わっている。因みに「ex.」とは「元~」という意味で使われるもので、ここでは「元人間」という意味になるのだろう。
正常
この曲には目立った展開はあまりなく、一定のリズムで淡々と演奏されている。MVでは普段の町中の「日常」を不気味なカメラワークやエフェクトで演出しており、曲と映像を通して我々が「正常」と感じているものは、実はとても「危険」で「恐ろしい」ものであるといったこと感じさせるような作品になっている。
パープルムカデ
ライブでの定番曲の一つ。MVには本物の毒ムカデが使われており、ムカデが苦手な方は視聴するのに注意が必要だ。独特なリズムが使われた楽曲で、歌詞は「戦場」や「銃声」などといった「戦争」をイメージさせる言葉が目立っている。しかし、五十嵐曰く、反戦的な楽曲ではないとのことらしい。
My song
Syrup16gの楽曲の中では珍しく、とてもJ-POP寄りの楽曲である。一見、ストレートな愛を綴った分かりやすい楽曲に聴こえるが、その思いは恋人に向けられたものなのか、それともそれ以外の誰かに向けられたものなのか、歌詞の中に答えは無い。また、曲中での一人称が「私」であることから男性、女性どちらの目線からでもイメージすることができるため、意外にも掴みどころが少ない楽曲である。
リアル
この楽曲の世界観はとても哲学的なものだ。「いつかは終わる それ自体が希望」といった歌詞の通り、人間は必ず年老いて最後には死ぬ。そのことを人間は過剰に恐れているが、実は終わってしまうという事実に人間は救われており、終わることは人間にとって希望同然であると、まるで洗脳するかのように歌ってくる楽曲だ。
翌日
『Free Throw』『delayedead』などに収録されている楽曲であり、インディーズ時代から存在している古い楽曲だ。Syrup16gの楽曲の中ではとても爽やかな曲調であり、MVの撮影もビルの屋上で行われている。
生きているよりマシさ
この楽曲はとてもキャッチーであるが、歌詞はとても後ろ向きだ。「死んでいる方がマシさ 生きているよりマシさ」と歌詞で連呼しているように、生きている事は皆が思ってるほど幸福なことなのだろうか。死んでしまったほうが楽なのではないか。そのことを踏まえた上で生きていく意味と何なのだろうか。といったことを考えさせてくれる楽曲である。
冷たい掌
この曲のMVはタイトルに「掌」とある通り、掌をスクリーンとしてそこに映像を投影するといった演出が施されている。五十嵐はバンド解散中は引きこもり生活をしていたため、恐らく毎日同じ景色を見ていたと思われる。「三階建ての階段上って 眺める景色がすべてだったから」といった歌詞は、引きこもりをしていた当時の心情を曲にのせたのではないだろうか。
Deathparade
目次 - Contents
- Syrup16gの概要
- Syrup16gの活動経歴
- Syrup16gの原点
- バンド結成からメジャーデビュー
- 「キタダマキ」の加入、異例のスピードでCDをリリース
- 活動休止
- 活動再開から突然の解散
- 「日本武道館」での解散ライブとその後
- 五十嵐隆の生還、そして再結成へ
- 終わらないツアー
- Syrup16gのメンバー
- 現メンバー
- 五十嵐 隆(いがらし たかし)
- キタダ マキ
- 中畑 大樹(なかはた だいき)
- 旧メンバー
- 佐藤 元章(さとう もとあき)
- Syrup16gのディスコグラフィー
- シングル
- 『パープルムカデ』
- 『My Song』
- 『リアル』
- 『うお座』
- 『I・N・M』
- ミニアルバム
- 『Free Throw』
- 『Kranke』
- アルバム
- 『COPY』
- 『coup d'Etat』
- 『delayed』
- 『HELL-SEE』
- 『Mouth to Mouse』
- 『delayedead』
- 『syrup16g』
- 『Hurt』
- 『darc』
- 『delaidback』
- ベスト盤
- 『動脈』
- 『静脈』
- 『a complete unknown -syurup16g complete box by unknown project-』
- DVD
- 『BLACKSOUND/BLACKHUMOR』
- 『遅死10.10』
- 『GHOST PICTURES』
- 『「the last day of syrup16g」syrup16g最後の日 The complete document of LIVE FOREVER 〜the last waltz of syrup16g〜 live at 日本武道館』
- 『再発患者』
- Syrup16gの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 生活
- Reborn
- さくら
- 負け犬
- 遊体離脱
- 天才
- 落堕
- ex.人間
- 正常
- パープルムカデ
- My song
- リアル
- 翌日
- 生きているよりマシさ
- 冷たい掌
- Deathparade
- Syrup16g(五十嵐隆)の名言・発言
- 五十嵐隆「武道館でライブをするときは死ぬ」
- 五十嵐隆「明日は来ないね。明日はない。終わってしまうね。 ってさっき思ったんですけど、プレーヤーから次の日が見える歌をいっぱい書いたから、 よかったらこれからも聴いてください」
- 五十嵐隆「五十嵐的には最も影響を与え続けているのは、まぎれもなく"俺"自身です。 嘘だと思うなら一曲でも"あの曲に似ている"という曲を教えてください。きっとないはずです。 あっても言わなくていいです」
- 五十嵐隆「にごっている、という事。そして(本物の)シロップのように無色透明な存在を夢想するあまりに、にごっていく世界。 と己。ソとドとシとラとソの中間にある無限の宇宙感。永遠のコドク。生命力」
- 五十嵐隆「俺、世界平和の為に歌うよ!」
- 五十嵐隆「幻想は幻想として美しいから価値がある」
- Syrup16gの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ドーナツ屋で生まれたバンド名「Syrup16g」
- Syrup16gの前身バンドは「SWIMS」
- 他バンド・後輩バンドとの深い親交関係
- 五十嵐は高校時代に文化祭で飲酒
- 畑中は『プリキュア』の曲も担当
- 事務所の意図によって脱退させられた元ベーシスト佐藤