”鬱ロック”といえばシロップ!伝説のバンドSyrup16g!

日本のロックバンド界のレジェンド、Syrup16g。2008年に解散をしましたが、2014年に待望の再結成を果たしています。鬱ロックの元祖であり、アーティストにもファンの多い彼らの魅力とは?

Syrup16gって…?

Syrup16g(シロップじゅうろくグラム)は、日本のスリーピースロックバンド。1996年に結成され、2008年に解散。2014年6月27日に再結成を発表。

出典: ja.wikipedia.org

中田大樹(Dr)、五十嵐隆(Vo,Gt)、キタダマキ(Ba)の3人(下の写真左から)によるバンド。
ロックファンは彼らについて詳しくなくとも名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
解散を経てから6年、2014年に再結成を発表した際の衝撃は音楽シーン全体で見ても大変大きいものでした。
Twitterで驚きと喜びの声をみせたASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文、ART-SCHOOLの木下理樹などといった著名アーティストも含め、
それだけ彼らの音楽を愛する人が多かったということでしょう。

彼らは2002年のメジャーデビューからハイペースで音源を発表していましたが、2008年に3年ぶりの「Syrup16g」というセルフタイトルのアルバムを発表した際、同時に突然の解散を発表しました。
それから2013年3月にボーカルの五十嵐隆がソロ名義のライブを、また5月にSyrup16gメンバーである中畑、キタダと共にライブを開催。(このときはあくまでSyrup16gとしてではないライブ)
その翌年、ついに待望の再結成を発表し、アルバム「Hurt」をリリース、「再発」と銘打ったツアーを行い、
2015年には5曲入りE.P.「Kranke」のリリースとそれに伴うツアーを開催し、解散以前にも増してファンを魅了しています。

シロップ抜きにして日本の鬱ロックは語れない!

君に存在価値はあるか、そしてその根拠とは何だ

「心なんて一生不安さ」というワードが心にぐさっと刺さります。その通りだと思います。
あまりにも等身大すぎる歌詞ですが、無理に前向きさをうたわないところが彼らの魅力。

2003年リリースのアルバム「Hell-See」。ファンのあいだでも名盤と呼び声高い一枚です。
シロップの作品の中でもかなり鬱度が高いように感じますので、聴く状況を選んだほうがいいかも。

鳥肌。

初めて聴く人には衝撃的な歌詞のオンパレードかもしれません。
常に後ろ向きで、あまり希望が感じられないのがSyrup16gの音楽です。
こんなにまっすぐ「人のダメな部分」を説得力を持って歌えるバンドは、あとにも先にもSyrup16gだけ。
決して前向きな音楽ではないけれど、明るさを歌うほかのどんな曲よりも、彼らの音楽で救われた人は多いはず。

生きることはつらいですが、どんな風になっても、自分なりに生きていかなきゃいけない、と思わせてくれる優しさがシロップの音楽にはあります。
鬱な部分を誰もが抱えていて、どこか共感する部分があるからこそ、五十嵐がつくるこの音楽が響くのでしょう。
一度の解散を経てもなお根強いファンがいるSyrup16gこそ、まさに日本の鬱ロックの元祖といえます。

「ダメ人間」?ボーカル五十嵐隆について

高校在学中、地元の喫茶店のバイト代で初めてギターを買ったと語っている。その後、学園祭後の飲酒で補導され停学になった際、教師の対応に嫌気が差し、勉強しなくなる。大学浪人中に祖父母とバリへ旅行に行き、現地の民族音楽「ケチャ」に衝撃を受け、帰国後は引きこもりになる。その後、音楽専門学校に行き、中畑と出会う。レコーディング・エンジニアを目指し、持っていたギターや機材を売り払うが、「嫌いな音楽にも仕事として対応しなければならないのがキツい」と、エンジニア就職を諦める。バイトをしつつバンドを始めたのが、後にsyrup16g結成の契機に。因みにバンド結成のきっかけは、中畑曰く、専門学校時代に「大樹ちゃん、命賭けようよ」と五十嵐に言われたため。中畑と共に前身のバンド「SWIMS」を結成。五十嵐は当初ギター担当だったが、最初のボーカルが辞めたので仕方なくボーカルもやっていると言う。

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停学、ひきこもりに始まり、シロップでも仕方なくボーカル…

大規模なアリーナライブ等を好まず、「武道館でライブする時は死ぬ」とまで語っていた。その為、ASIAN KUNG-FU GENERATION主催のNANO-MUGEN FESのオファーがあった際は断った経緯があり、解散コンサートで初めて武道館の舞台を踏んだ。

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武道館での解散ライブの時も本当は嫌だったのかもしれませんね

音楽雑誌でレミオロメンの藤巻亮太は「他人に曲を書いてもらうならSyrup16gに」と熱望し、同インタビューでMr.Childrenの桜井和寿も「Rebornという曲は良いね」と語っている(後にBank Bandの『沿志奏逢3』でカヴァーもしている)。

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あ、あの桜井さんが…

「犬が吠える」解散後は、事務所も退社してsyrup16g再始動までの4年間、ほぼ何もせず再発盤などの印税収入だけで生活していた。

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「犬が吠える」とはSyrup16g解散後に始動した五十嵐のソロプロジェクトです。

ファンのあいだでも「五十嵐はダメ人間」という声がちらほら聞かれます。
でも、だからこそ、シロップらしい歌詞が書けて、歌えて、人々の心に響くのでしょうね。
このお世辞にも素晴らしいと言えない人間性こそが、五十嵐隆という人間が長く愛されているゆえんです。

ここまで読んだら君ももう患者の仲間入り!

keeper
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