「Syrup16g」とは、日本のスリーピースロックバンドである。Vo&Gtの五十嵐隆を中心に、1996年に結成され、2002年に日本コロムビアからメジャーデビューを果たす。「諦め」「嫉妬」「劣等感」などを漂わせる歌詞がリスナーの心を掴み、根強いファンが多く存在する。2008年には日本武道館でライブを行うも、それと同時に解散を発表。バンドは一度解散をする。しかし、2014年に再結成を果たし、活動を再開している。
「キタダマキ」の加入と異例のスピードでのCDリリース
新しく加入したベーシスト「キタダマキ」
『coup d'Etat』発売から僅か3ヶ月後の9月25日には、早くも3枚目のフルアルバム『delayed』を発売する。このアルバムには彼らの名曲の一つである「Reborn」が収録されている。そして、このタイミングで新ベーシストである「キタダマキ」が加入し、バンド初となる全国ワンマンツアー「delayed tour」を開催した。
2003年、日本コロムビアで自主レーベル「Searching for the youngsoul REBELS”」を開き、3月19日にこのレーベルから3枚目のフルアルバム『HELL-SEE』を発売する。この作品はオリコンチャートでは過去最高の39位を記録し、その後もロングセラーとして愛され続ける作品となった。また、同年9月17日には初のシングルである『パープルムカデ』を、その3カ月後には同じくシングル『My Song』を発売。2004年4月21日、4枚目のニューアルバムである『Mouse to Mouse』を発売。それに向けて発売前には、アルバムの先行シングルとして新星堂限定で『リアル』を、タワーレコード限定で『I・N・M』『うお座』を発売していた。その結果、アルバムはオリコンチャート最高22位と飛躍した記録を出した。
活動休止
9月24日、彼らは活動の場を再びインディーズへ戻し、古巣であった「代沢レコーズ」からアルバム『delayedead』を発売。“第一期Syrup16g完結”を謳うほどの渾身の一作となったが、売り上げはあまりよくなかった。その後、「日比谷野外音楽堂」でワンマンライブを行った。この様子は『遅死10.10』といったタイトルで翌年1月にDVD化されている。そして年末の「COUNTDOWN JAPAN」出演後、バンド活動を一時休止することとなる。
活動再開から突然の解散
2005年2月19日、Shibuya-AXにて「JAPAN CIRCUIT vol.21」に出演したことを期に活動を再開。「tour 2005」と称して東名阪ツアーを行い、Syrup16gの第二期が始まった。2005年~2007年の間はライブ活動をメインに行っていた半面、以前に比べてリリースのペースが落ちてしまっていた。また、この頃に五十嵐は父親を亡くしており、精神的にダメージを負っていた。そして、彼の演奏が荒れ始めたのもこの頃からだった。
2006年、ベスト盤『静脈』『動脈』を2枚同時リリース。この作品には今までの楽曲を全てリマスターしたオリジナルの音源が収録されている。2007年12月9日、「Tour 2007 END ROLL」のツアーファイナルが東京NHKホールにて行われた。そのライブでは念願である「日本武道館」にてワンマンライブを行うことが発表された。しかし、直後にそのワンマンをもってバンドは解散することも発表される。そしてライブ後に、公式ホームページにてセルフタイトルを掲げたラストアルバム『Syrup16g』をリリースすることも発表された。
「日本武道館」での解散ライブとその後
2008年1月30日、無事にラストアルバム『Syrup16g』は発売された。アルバムの完成度は前作に比べ抜群に良く、ラストアルバムといった話題性もあり、オリコンランキングは最高13位まで健闘する。そして2008年3月1日、ラストライブである「LIVE FOREVER -The last waltz of Syrup16g-」が予定通り行われた。インディーであり、尚且つ、目立ったヒット曲も出していないバンドであったもののチケットは即ソールドアウトした。ライブの内容としては、大半は過去の代表作やラストアルバムに収録された曲が中心のセットリストであった。そして最後の曲には、代表作の一つである「Reborn」が演奏され、解散ライブは幕を閉じた。
解散後の5月28日には、最終公演のDVD『the last day of syrup16g ~syrup16g 最後の日 The complete document of LIVE FOREVER~ -the last waltz of syrup16g live at 日本武道館-』が発売された。ライブ映像やメイキング映像ともに完全ノーカットの作品となっており、オリコンのDVDチャートで最高7位を記録した。意外なことにDVDで初のオリコンチャートトップ10入りを果たすこととなった。
2008年から2012年の間は、中畑、キタダはサポートミュージシャンとして活動していた。一方、五十嵐は暫く音沙汰が無かったが、2008年の秋に「犬が吠える」というソロプロジェクトを発表する。しかし、それはリリースもせず半年程で解散してしまう。それから五十嵐は消息不明の状態になってしまった。このことからファンの間では冗談交じりで「五十嵐死亡説」まで出ていたが、実際のところはCDの印税などの収入のみで食いつなぎ、引きこもり生活をしていた。また、この時期にはコンプリートボックス『a complete unknown』が発売された。
五十嵐隆の生還と再結成
音信不通の状態から「生還」した五十嵐
2013年3月1日、音信不通であった五十嵐から「生還」と題したライブを東京NHKホールにて開催することが発表された。しかし、サポートミュージシャンや共演者などの詳細は当日までは誰も分からなかった。そしてライブ当日、ステージの上に姿を見せたのは、五十嵐、中畑、キタダの3人だった。この瞬間、実質Syrup16gは復活した。因みにこのライブでの一番最初の曲は解散ライブで最後に披露した「Reborn」であった。しかし、このステージでの中畑とキタダはあくまでサポートメンバーとしての扱いであったため、この時点ではSyrup16gが正式に復活した訳ではなかった。
2014年6月27日17時00分、Syrup16gの再始動が正式に発表された。それと同時にニューアルバム『Hurt』のリリース、それに伴ったリリースツアーも発表された。このアルバムはオリコン8位を獲得し、CDで初のチャートTOP10入りを果たした。続く2015年、「Kranke」というタイトルで全国主要都市ツアーを行うことが発表され、5月20日には同名のタイトルでミニアルバムが発売されることも発表された。同アルバムのリリースをきっかけとして、彼らは解散以前からのファンに加え、若い世代のファンも着実に増やしていく。
2016年6月27日には復活公演「再発」と翌年の「患者」の両ツアー、そしてその時に唯一出演した「the telephones」の活動休止イベント「the telephones Presents “Last Party ~We are DISCO!!!~”」でのライブ映像の様子を撮影したBlu-ray『再発患者』を発売。キャリア初のBlu-rayを発売した。
7月20日、親交関係のあったスピッツが主催する野外フェス「新木場サンセット2016」に出演。その後の9月5日、全国8ヵ所9公演のバンド史上最長ツアー「HAIKAI」を発表する。そして月末には、新曲8曲入り最新アルバム『darc』の発売が発表された。ゲリラでの発表であったためTwitterなどのネット上では一気に話題となった。また、このことに追加して、「HAIKAI前夜 ニューアルバム『darc』収録曲世界最速披露会」が下北沢CLUB Queにて開催された。
2017年6月1日、1stアルバム『COPY』のリリース16周年を記念した全国ツアーを行うことを発表。ツアータイトルが無いままチケット販売が行われていったが後に『COPY』発売日とツアー初日が10月15日であったことから、「十六夜<IZAYOI>」というタイトルがつけられた。加えて、ニューアルバム『delaidback』のリリースも発表された。このツアーの前半は『COPY』の曲を中心に、後半はニューアルバム『delaidback』を含めたdelayシリーズ2作(delayed、delayedead)の曲を中心に演奏された。そしてファイナルでは、さらにそれらと全く異なる曲たちが演奏された。
2018年3月20日、ツアーファイナル「冥途」にて彼らは活動を「一休み」することを発表した。本人たち曰く、決して「活動休止」といった大げさなものではないという。「また、いつか戻ってきます。また逢いに来て下さい」といった言葉と共に最後の曲を演奏し、ツアーは幕を閉じた。
終わらないツアー
2019年6月1日、今までリリースされてきた音源のダウンロード販売、サブスクリプションサービス(Apple Music、Spotify等)が開始される。そして6月11日、ライブツアー「【SCAM : SPAM】」の開催を発表。チケットは即完売してしまったため、翌年2月に新木場STUDIO COASTにて追加公演「【SCAM:SPAM:SCUM】」を行うことが発表された。しかし、この時期に世界的なパンデミック「新型コロナウイルス感染症COVID-19」が流行したため、この公演は6月22日、6月23日へと延期となる。それからもウィルスの収束の目処が立たず、ツアーはさらに2021年1月13日、1月14日に延期することとなった。
Syrup16gのディスコグラフィー
シングル
『パープルムカデ』
2003年9月17日発売
(2010年に『My Song』と2枚組で再発)
1. パープルムカデ
2. (I'm not) by you
3. 回送
4. 根ぐされ
当時、フルアルバムしかリリースしてなかったSyrup16gにとって初のシングルとなるが、曲数的にもはやミニアルバムとも言えるぐらいのボリュームがある作品だ。ライブの定番曲でもある「パープルムカデ」が収録されている。また、最後の曲である「根ぐされ」はドラムの中畑がレコーディング及びミックスを担当した。
『My Song』
2003年12月17日発売
(2010年に「パープルムカデ」と2枚組で再発)
1. My Song
2. タクシードライバー・ブラインドネス
3. 夢
4. イマジン
5. テイレベル
この作品も、もはやシングルというよりミニアルバムと言える程の曲数が収録されている。2曲目の『タクシードライバー・ブラインドネス』はライブの定番曲であり、非常にファンからは人気のある曲だ。また、3曲目の『夢』では「幸せはヤバいんだ」「夢叶えてしまった」といった歌詞が特徴的であり、普通なら誰しも「夢を叶えること」「幸せになること」に憧れるものであるが、彼はそれを悪いことのように歌っている。そんな五十嵐の独特な世界観を感じることができる作品だ。
『リアル』
目次 - Contents
- Syrup16gの概要
- Syrup16gのメンバー
- 現メンバー
- 五十嵐 隆(いがらし たかし)
- キタダ マキ
- 中畑 大樹(なかはた だいき)
- 旧メンバー
- 佐藤 元章(さとう もとあき)
- Syrup16gの活動経歴
- Syrup16gの原点
- バンド結成からメジャーデビュー
- 「キタダマキ」の加入と異例のスピードでのCDリリース
- 活動休止
- 活動再開から突然の解散
- 「日本武道館」での解散ライブとその後
- 五十嵐隆の生還と再結成
- 終わらないツアー
- Syrup16gのディスコグラフィー
- シングル
- 『パープルムカデ』
- 『My Song』
- 『リアル』
- 『うお座』
- 『I・N・M』
- ミニアルバム
- 『Free Throw』
- 『Kranke』
- アルバム
- 『COPY』
- 『coup d'Etat』
- 『delayed』
- 『HELL-SEE』
- 『Mouth to Mouse』
- 『delayedead』
- 『syrup16g』
- 『Hurt』
- 『darc』
- 『delaidback』
- 『Les Misé blue』
- ベスト盤
- 『動脈』
- 『静脈』
- 『a complete unknown -syurup16g complete box by unknown project-』
- DVD
- 『BLACKSOUND/BLACKHUMOR』
- 『遅死10.10』
- 『GHOST PICTURES』
- 『「the last day of syrup16g」syrup16g最後の日 The complete document of LIVE FOREVER 〜the last waltz of syrup16g〜 live at 日本武道館』
- 『再発患者』
- Syrup16gの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 生活
- Reborn
- さくら
- 負け犬
- 遊体離脱
- 天才
- 落堕
- ex.人間
- 正常
- パープルムカデ
- My song
- リアル
- 翌日
- 生きているよりマシさ
- 冷たい掌
- Deathparade
- Syrup16g(五十嵐隆)の名言・発言
- 五十嵐隆「武道館でライブをするときは死ぬ」
- 五十嵐隆「明日は来ないね。明日はない。終わってしまうね。 ってさっき思ったんですけど、プレーヤーから次の日が見える歌をいっぱい書いたから、 よかったらこれからも聴いてください」
- 五十嵐隆「五十嵐的には最も影響を与え続けているのは、まぎれもなく"俺"自身です。 嘘だと思うなら一曲でも"あの曲に似ている"という曲を教えてください。きっとないはずです。 あっても言わなくていいです」
- 五十嵐隆「にごっている、という事。そして(本物の)シロップのように無色透明な存在を夢想するあまりに、にごっていく世界。 と己。ソとドとシとラとソの中間にある無限の宇宙感。永遠のコドク。生命力」
- 五十嵐隆「俺、世界平和の為に歌うよ!」
- 五十嵐隆「幻想は幻想として美しいから価値がある」
- Syrup16gの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ドーナツ屋で生まれたバンド名「Syrup16g」
- Syrup16gの前身バンドは「SWIMS」
- 他バンド・後輩バンドとの深い親交関係
- 五十嵐は高校時代に文化祭で飲酒
- 畑中は『プリキュア』の曲も担当
- 事務所の意図によって脱退させられた元ベーシスト佐藤
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