BioShock Infinite(バイオショック インフィニット)のネタバレ解説・考察まとめ
『BioShock Infinite』とは、アメリカのゲーム開発会社、Irrational Gamesが開発したPC、PlayStation3、Xbox 360専用ソフトで、「BioShock」シリーズの第3弾である。ジャンルはFPS形式のアクションRPGとなっている。基本的なゲームシステムは前作から引き継ぎながらも、舞台は一新されている。多額の借金を抱えた主人公ブッカー・デュイットは、「娘を連れてくれば借金は帳消しだ」という依頼を受け、空中都市「コロンビア」を訪れる。
英語版声優:コートニー・ドレイパー / 日本語版声優:沢城みゆき
本作のヒロイン。ブッカーの受けた依頼の対象で、幼少期からコロンビアに幽閉されている少女。ブッカーが来るまで監禁状態で外の世界に出たことがなかったためか、世間知らずで無邪気な面を持つ。反面、監禁中に大量の本を読んでおり、豊富な知識を持つ。コロンビアに点在する「ティア」と呼ばれる平行世界への裂け目を開く能力を持つ。
ゲーム中では完全無敵のパートナーキャラクターとして、各種の回復アイテムや弾薬やお金を見つけたり、敵の所在を教えてくれたりといった形でプレイヤーをサポートしてくれる。また、鍵のかかった扉や金庫をロックピックを用いて開ける能力も持つ。さらに、コロンビアの各所に存在する別次元の入り口「ティア」を開くことで、武器やアイテム、フックや水たまりなどを出現させることができる。ゲームの進行状況により、服装や容姿が変わっていくのも大きな特徴。
本名はアンナ・デュイット。ブッカーの実の娘であり、ブッカーの手の甲にある「AD」の入れ墨は彼女の名前だった。無精子症に陥ったことにより子供を作れなくなったカムストックによって、「カムストックが洗礼を受けなかった平行世界」から誘拐された。そのとき、閉じていくティアに小指を切り落とされ、ふたつの世界にまたがって存在することとなった。彼女のティアを開く能力はこれによるもの。成長するに従ってその能力は大きくなっていくが、カムストックによって「モニュメント・タワー」として建造された抑制装置「サイフォン」によって、その能力は大きく制限されている。
ザッカリー・ヘイル・カムストック(Zachary Hale Comstock)
英語版声優:キフ・ヴァンデンホイベル / 日本語版声優:菅生隆之
空中都市コロンビアの建設者にして指導者であり、エリザベスをコロンビアに監禁した張本人。コロンビア市民からは「預言者」として讃えられている。エリザベスを連れ去ろうとするブッカーを「偽りの羊飼い」と呼び、二人のコロンビアからの脱出を阻むために警察組織「ファウンダーズ」を差し向ける。時代を遥かに超越した技術をどこからか得ており、その技術を持って建造したコロンビアでは、自身の過激なアメリカ例外主義を実践している。コロンビアには彼の思想を端的に表すテキストやモニュメントがいたるところに存在する。
その正体は、過去の虐殺の罪を洗い流すために洗礼を受け、名前を変えたブッカー・デュイット本人。優れた量子物理学者であるロザリンド・ルーテスを援助し、平行世界と接触できる次元の裂け目「ティア」を作り出す装置「ルーテス装置」を造らせる。そこから得た科学技術でアメリカ本国からも独立した空中都市「コロンビア」を創り上げた。装置の影響で無精子症になっており、後継者を得ることができないことから、ティアを使って過去の自分の娘であるアンナ・デュイットを奪い取り、エリザベスとして育てる。本編中ではすでに、エリザベスの能力を抑制するための装置「サイフォン」の影響によって癌を患っており、余命幾ばくもない状態だった。
カムストック夫人(Lady Comstock)
英語版声優:ローラ・ベイリー
カムストックの妻であり、エリザベスにとっては継母。本編開始時点ではすでに故人であり、音声記録の中でのみ登場する。その遺体はコロンビア内の「カムストック・ハウス」の墓地に埋葬されている。コロンビアの住人たちは彼女を「聖母」「貴婦人」として称賛、尊敬しているが、彼女自身はコロンビア、ひいてはカムストックの思想や文化に疑念を持っていた。また、エリザベスのティアを開く能力についても嫌悪感を示している。
ソングバード(Songbird)
鋭利な爪を生やした巨大な怪鳥型のサイボーグ兵器。コロンビアに幽閉されているエリザベスの監視役であり守護者。幼少期から外の世界に出たことのないエリザベスにとっては、唯一の話し相手でもある。猛スピードで自由に飛行し、巨大な建造物や飛行船を一瞬で破壊するほどの強力な戦闘能力を持ち、幾度となくブッカーを危機に陥れる。前作のビッグダディのポジションに当たる敵だが、直接戦闘する場面はない。脱走したエリザベスに対してもその守護本能から彼女を追いかけ、ブッカーに襲いかかってくる。作中の音声記録や背景資料などから、人間を改造して造られていることが示唆されている。
ロザリンド・ルーテス(Rosalind Lutece)
英語版声優:ジェニファー・ヘイル /日本語版声優:田村たがめ
本編の要所要所に兄のロバートとともに登場する、神出鬼没の謎の双子の妹。量子力学を研究する物理学者であり、カムストックから研究資金を得てコロンビアを浮遊させる装置やティアの研究を行っていた。ストーリーの各所で、ブッカーたちに遠回しな助言を与えては姿を消す。
本編中では、自身の作った平行世界と接触できる装置「ルーテス装置」をカムストックが悪用し、アメリカ本土を攻撃しようとしていることを知り、それを妨害しようとするが、逆にカムストックに雇われたフィンクによって殺害される。しかし、それによってあらゆる平行世界に存在できるようになった。カムストックの野望を阻止するべく、別の平行世界から「洗礼を受けずにカムストックにならなかった」ブッカーを連れてくるも、その試みは122回にわたって失敗している。
ロバート・ルーテス(Robert Lutece)
英語版声優:オリバー・ベイカー /日本語版声優:宮崎吐夢
本編の要所要所に妹のロザリンドとともに登場する、神出鬼没の謎の双子の兄。ロザリンドと同様、彼も物理学者である。なお、ルーテス兄妹はふたりとも英語音声ではイギリス英語のなまりのある特徴的な発音で話し、日本語音声でもクセのある話し方をする。その正体は、平行世界におけるロザリンド・ルーテスの同一人物。ロザリンドと意気投合しティアの研究を行っていたが殺害され、彼女と同じくあらゆる平行世界に同時に存在するようになる。
ジェレミア・フィンク(Jeremiah Fink)
英語版声優: ビル・ロブリー /日本語版声優:速水奨
コロンビアの工場区画であり、各所にある自動販売機やビガー、機械式の馬車など、高度な科学技術でさまざまな物品を開発している「フィンク・インダストリー」の社長。カムストックから資金援助を受けながら、さまざまな汚れ仕事も行っている。実は「フィンク・インダストリー」の高度な技術力は、彼がティアを通じて過去作に登場した海底都市「ラプチャー」を垣間見たことで得たものであることが、音声記録などからわかる。
デイジー・フィッツロイ(Daisy Fitzroy)
英語版声優:キンバリー・ブルックス /日本語版声優:朴ロ美
コロンビアの指導者であるカムストックとその思想に反抗する反対勢力「ヴォックス・ポピュライ」のリーダーである黒人女性。かつてカムストックの屋敷で働いていた掃除婦だったが、カムストック婦人殺しの犯人として濡れ衣を着せられたことで脱走。コロンビアにおける被差別人種である黒人、アイルランド人、先住民などを集めヴォック・ポピュライを組織し、体制転覆をもくろんでいる。兵士たちに対しては平等主義を説くが、目的のためには手段を選ばない残酷さも持っている。
コーネリアス・スレート(Cornelius Slate)
Related Articles関連記事
BioShock(バイオショック)のネタバレ解説・考察まとめ
BioShock(バイオショック)とは、アメリカのゲーム開発会社、2Kボストン/2Kオーストラリア(現:Irrational Games)が開発したPC、Xbox 360専用ソフト。ジャンルは完全シングルプレイ用FPS形式のRPG。後にPS3専用ソフトやHD版も発売された。当時としては極めて高水準なグラフィックを有し、特に海、水の表現は話題を呼んだ。主人公ジャックは、海底都市「ラプチャー」を舞台にさまざまな武器と特殊能力「プラスミド」を駆使しながら生き残りをかけた戦いに身を投じる。
Read Article
BioShock 2(バイオショック2)のネタバレ解説・考察まとめ
『BioShock 2』とは、2K Marinと2K Australia、2K MarinとIrrational Gamesが開発したPC、PlayStation3、Xbox 360専用ソフトで、「BioShock」の直接的な続編となる。ジャンルはFPSで、シングルプレイのほかマルチプレイモードもある。後にHD版も発売された。本作の主人公は、前作における敵キャラクターであったビッグダディ。海底都市「ラプチャー」を舞台に、リトルシスター「エレノア・ラム」を救うべく戦いに身を投じる。
Read Article
すげぇ…グラフィックが綺麗すぎるゲームまとめ
もはやゲームとは思えないレベル、これ映画じゃね?的な綺麗なグラのゲームをまとめてみた⭐️
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『BioShock Infinite』の概要
- 『BioShock Infinite』のあらすじ・ストーリー
- 『BioShock Infinite』の登場人物・キャラクター
- ブッカー・デュイット(Booker DeWitt)
- エリザベス(Elizabeth)
- ザッカリー・ヘイル・カムストック(Zachary Hale Comstock)
- カムストック夫人(Lady Comstock)
- ソングバード(Songbird)
- ロザリンド・ルーテス(Rosalind Lutece)
- ロバート・ルーテス(Robert Lutece)
- ジェレミア・フィンク(Jeremiah Fink)
- デイジー・フィッツロイ(Daisy Fitzroy)
- コーネリアス・スレート(Cornelius Slate)
- 『BioShock Infinite』の敵キャラクター
- 市民 / 警察官 / 反乱兵 / 狂信者 / ヴォックス・ポピュライ
- ビースト
- ファイアマン
- クロウ
- モーターパトリオット
- ハンディマン
- セイレーン
- ボーイズ・オブ・サイレンス
- タレット
- 『BioShock Infinite』のゲームシステム
- 基本的な流れ
- キャラクターや武器の強化
- キャラクターの強化
- 武器の強化
- 前作との相違点
- 武器
- スカイフック
- ピストル
- マシンガン
- ショットガン
- カービン銃
- スナイパーライフル
- ハンドキャノン
- ボレーガン
- RPG
- リピーター
- ヒーター
- バーストガン
- ヘイルファイア
- クランクガン
- クロスボウ
- アイテム
- シルバー・イーグル
- インフュージョン
- ライフ回復アイテム
- ソルト回復アイテム
- 自動販売機
- ダラー・ビル
- ビッグ・ビッグ・ビガー!
- ミニットマンの武器庫
- ビガー
- ポゼッション
- デビルズ・キス
- バッキング・ブロンコ
- マーダー・オブ・クロウ
- ショック・ジョッキー
- チャージ
- アンダートウ
- リターン・トゥ・センダー
- プラスミド
- オールドマン・ウィンター
- ピーピング・トム
- アイアンサイド
- ギア
- アクセル・コントロール
- アモ・キャップ
- エクストラ
- エレクトリック・タッチ
- エレクトリック・パンチ
- ギアヘッド
- クイックハンド
- シェルタード・ライフ
- ストーム
- スペア・ザ・ロッド
- バーニング・ヘイロー
- ヒルランナーズ・ハット
- ブラッド・ラスト
- アモ・アドバンテージ
- ウィンター・シールド
- コート・オブ・ハームス
- シュガー・ラッシュ
- ショック・ジャケット
- スカイライン・アキュラシー
- スカベンジャー・ベスト
- ドロップ・クロス
- ニトロベスト
- パイロマニア
- ブラッド・トゥ・ソルト
- ブレット・ブーン
- 処刑執行人
- アングリー・ストンパー
- ゴースト・アーミー
- ゴースト・ソルジャー
- スカイライン・リロード
- スペクトラル・サイドキック
- デッドリー・ランジャー
- ファイアバード
- ブリトル・スキンド
- ブル・ラッシュ
- ヘッドマスター
- ライフ・フォー・ソルト
- ラストマン・スタンディング
- 応急処置
- イーグル・ストライク
- ヴァンパイアの抱擁
- オーバーキル
- キル・トゥ・リブ
- デス・フロム・アバブ
- トンネルビジョン
- ニュートンの法則
- ノーイースター
- ハンディマン・ネメシス
- フリート・フィート
- ヘルシーボディ
- 密告者
- 望遠鏡・キネトスコープ
- 『BioShock Infinite』の用語
- コロンビア
- ティア
- 「偽りの羊飼い」
- 『BioShock Infinite』のDLC
- クラッシュ・イン・クラウド
- ベリアル・アット・シーEpisode1
- ベリアル・アット・シーEpisode2
- 『BioShock 2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ビガーコンボ
- ポゼッション+デビルズ・キス
- ポゼッション+ショック・ジョッキー
- マーダー・オブ・クロウ+デビルズ・キス
- マーダー・オブ・クロウ+ショック・ジョッキー
- バッキング・ブロンコ+デビルズ・キス
- バッキング・ブロンコ+チャージ
- デビルズ・キス+チャージ
- アンダートウ+ショックジョッキー
- 未来の音楽
- マルチエンドではない物語
- モーターパトリオットの顔
- 1999モード