ベルサイユのばら(ベルばら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『ベルサイユのばら』とは、池田理代子が描いた少女漫画で、1770年から17789年頃のフランスを舞台とした物語である。週刊マーガレットで連載以来、少女たちを中心に人気に火が付き、アニメ化や宝塚化などを果たした。
ロマンチックな恋のセリフや、時代の波に飲まれながらも必死に生き抜こうとする格好良いセリフの数々は、読者に長年愛され続けている。
てめえらにオスカルの女らしさが分かってたまるか!!
アンドレがアランに言った台詞である。オスカルは自ら望んで近衛兵からフランス衛兵隊に異動した。ところが、フランス衛兵隊はガラの悪い荒くれ者たちの集まりだったのだ。アランも衛兵隊に所属している兵士で、荒くれ者たちのリーダー格の男だった。
ある日、フランス衛兵隊で健康診断が行われた。オスカルが健康診断を思いついたのは、衛兵隊の人間が顔色の悪いものたちばかりなのでその原因を探りたかったためだ。アランはオスカルの従者であるアンドレに、「いやあおれはな、むしろ隊長の方に診断受けてもらいてえよ。はたして本当にまともな女なのかどうかってな。」と話しかける。するとアンドレは、アランを殴りながらこの台詞を言った。アンドレは幼い頃よりオスカルに気持ちを寄せていて、オスカルの女性らしい一面や可愛らしいところなど全部を見てきた。そんなオスカルのことをバカにされたため、アンドレは頭に血が上ったのだ。アンドレのオスカルに対する愛の深さがよく分かる名台詞となっている。その後、オスカルに止められるまでアンドレとアランは殴り合いの大乱闘を繰り広げた。
⋯だめなのか⋯⋯!?どんなに愛しても⋯⋯どんなにどんなに愛しても身分のない男は無能なのか!?この命と引き換えに地の果てまで愛しても⋯それでもだめなのか!?それでも⋯⋯だめ⋯なの⋯か⋯⋯!!
オスカルへの片思いに苦しくなったアンドレの独白である。ある日、「娘には幸せになってほしい」というオスカルの父親の願いで、オスカルに婚約者が用意されることとなった。その相手とは、かつてオスカルが近衛隊に所属していた頃の部下で貴族のジェローデルだった。幼い頃からずっとオスカルが好きだったアンドレは、オスカルの結婚の話題にショックを受ける。(オスカル自身も結婚を望んでいなかったため、この話は破棄となった。)
自棄となったアンドレは、衛兵隊の皆がいる前でも暗い表情をしてしまう。そんなアンドレの様子を見たアランは、アンドレに対して「身分違いの恋」と笑い、アンドレを激しく激昂させた。二人は大喧嘩となりかけるが、オスカルによって止められる。
一人になったアンドレは、オスカルに対する気持ちを泣きながら爆発させた。この独白はこのシーンで発せられたセリフで、「貴族の身分が自分にあればオスカルと結ばれるかもしれないのに!」という身分違いの恋の切なさが現れた名台詞である。
そのショコラが熱くなかったのを幸いに思え!!
アンドレがジェローデルに言ったセリフだ。ジェローデルはオスカルが近衛隊にいた頃の部下で、彼女の婚約者でもある。ジェローデルはアンドレに対して、アンドレとオスカルの関係について「君は⋯今までいつだって⋯どんな所でだって彼女と一緒だった。そう⋯実に羨ましいほどにね。君なしの彼女はありえなかったし⋯また、多分⋯彼女なしのきみもありえなかった⋯」と評した。そして、「オスカル嬢は気づいておられるのだろうか⋯?きみが彼女の分身だということに⋯。」と、付け加えた。
アンドレは、何故ジェローデルがいきなりこのような話を自分に言うのかが理解できなかった。そしてジェローデルはアンドレに、「きみ⋯ジャン・ジャック・ルソーの”ヌーベル・エロイーズ”を読みましたか?なに⋯たわいも無い恋愛小説だけどね⋯」と問う。ジェローデルが言う”ヌーベル・エロイーズ”とは1761年にフランスで実際に出版された恋愛小説の事で、市民たちの間からは不滅のベストセラーとなっている本だ。内容は、平民と貴族の身分違いの恋が書かれた物語で、貴族の娘であるジュリと平民の青年であるサン・ブルーは互いに愛し合っていたが、両親の反対もあってジュリは貴族のウォルマールと結婚することになってしまう。しかし、ウォルマールは何故かジュリを愛しているサン・ブルーを家庭教師として屋敷に招いた。
ジェローデルは、この”ヌーベル・エロイーズ”の内容になぞらえて、「アンドレ・グランディエ。僕にも妻を慕う召使いを妻のそばにつけてやるくらいの心の広さはあるつもりです。君さえよければ⋯⋯」と、アンドレに言った。するとアンドレは、ジェローデルのために用意されたショコラのドリンクをジェローデルの顔にかけた。この台詞はこの場面で言ったもので、ジェローデルの言葉を自分に対する侮辱だととったアンドレの怒りが現れた名台詞である。
オスカル⋯幼い頃から片時も離れず共に生きてきた⋯。このまま⋯共に死んでくれるか⋯⋯俺を許してくれるか⋯⋯?苦しませはしない⋯最後の瞬間までしっかりと抱きしめていてやろう。命尽きるその瞬間まで⋯限りない愛のうちに死ねるのだときっと確信させてやろう!だから⋯許してくれ⋯。
アンドレが、オスカルとともに無理心中を計画した際の独白である。平民のアンドレは、貴族のオスカルに幼い頃から長年ずっと恋をしていた。しかし、身分の差から二人は恋人になることは許されず、アンドレはオスカルに婚約者がいたとしてもただ指をくわえて見ているだけしかできなかった。
ある日アンドレは、ジャン・ジャック・ルソーが書いた”ヌーベル・エロイーズ”を読み、『死によってしか結ばれない愛もある』という事を学ぶ。”ヌーベル・エロイーズ”は平民と貴族の間に芽生えた恋の物語で、二人は生きている間は結ばれず、天国でやっと結ばれたという話だ。”ヌーベル・エロイーズ”に影響を受けたアンドレは、オスカルと自分が口をつけるワイングラスに毒を入れ、共に心中するという計画を思いつく。この独白はワインに毒を仕込んだ時のもので、オスカルに対する執着心やゆがんだ愛情が印象的な名台詞だ。
ちなみに、この無理心中計画はアンドレが昔、オスカルによって命を助けられたことを思い出したことによって中止となった。アンドレは、オスカルとの無理心中計画を止めたことについて、「生きている⋯生きている⋯!その姿こそが美しいのだと今くらい思ったことはない。」と語った。
マリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロネーヌ・オートリッシュの名言・名セリフ
出典: www.rocky777.com
マリーはなぜ⋯⋯顔も知らない殿下のところへ嫁いでいかなくちゃいけないの?マリーは⋯恋というものをしてみたいし⋯まだまだみんなと遊んでいたいのに⋯
少女時代のマリー・アントワネットが侍女に言ったセリフだ。オーストリアの皇女であるマリーは、彼女の母親であるマリア・テレジアの取り決めでフランスの未来のルイ16世のもとへ嫁ぐことになった。『未来のルイ16世』とは、現在フランスを支配しているルイ15世の孫息子のことである。ルイ15世の死後、孫はルイ16世となる。
マリーは彼女の侍女や教育係と仲が良く、オーストリアの宮殿では人気者だった。さらに、初恋もまだだったため、恋や結婚に強い憧れをもっていた。しかし、見ず知らずの男性に嫁ぐことになり、戸惑いを隠せなかった。この台詞は、そんなマリーの平凡な少女としての思いが込められている。
ああ⋯⋯オーストリアのすべてが⋯さっていく⋯。
マリー・アントワネットが、オーストリアからフランスのルイ16世に嫁いだ時に言ったセリフだ。マリー・アントワネットはオーストリアの女帝、マリア・テレジアの娘だった。政略結婚でフランスの未来のルイ16世となる人に嫁ぐ事になるが、オーストリアで着ていたドレスはフランスには持ち込めなかった。そのため、マリーがオーストリアからフランスへ移動する途中の国境付近で、フランスのドレスに着替える。衣服のほか、アクセサリーや十字架、下着などもフランス製のものへと変えなければならなかった。この台詞は全ての着替えが終わった後に言ったもので、故郷を懐かしんで寂しい思いをするマリーの気持ちが込められている。
こんなものなの⋯⋯?夫になる人のはじめてのキスを受けても⋯なんの胸のときめきもない。これからなん10年も生涯をともにする夫なのに⋯。
マリー・アントワネットが、結婚式で夫となる王太子ルイ(未来のルイ16世)から頬っぺたに挨拶のキスを受けた時の独白だ。ルイは所謂ハンサムなタイプではなかったため、マリーの初対面の印象は良くなかった。マリーは彼の事を、「この人ったら⋯なんてかたくるしそうに、まるででくのぼうのように突っ立ているのかしら?この人がわたしの夫⋯?この⋯どろんとした目の⋯この人が⋯?」と評した。そして、ルイからキスをされるが、マリーは何の胸のときめきも覚えなかった。政略結婚による少女の不安や落胆をあらわした、切ない名台詞である。
いけない⋯!たとえ国王陛下のご命令でも⋯あの女にことばをかければ⋯売春婦やめかけが堂々とこの宮殿に出入するのをわたしがみとめたことになる⋯!!そんなことは絶対にゆるされないわ!もうこれはおばさまたちに言われたからでもなんでもなくて⋯わたし自身の問題⋯。そう⋯!!わたし自身の⋯王太子妃としての尊厳と誇りの問題なのだわ!
マリー・アントワネットが、デュ・バリー夫人に向けた独白である。デュ・バリー夫人とはフランスの国王であるルイ15世の愛人で、もともとは下町の娼婦だったが、美貌と数々の権謀術数を武器に伯爵夫人にまで上り詰めた人物である。フランス王太子の妻となったマリーは、ベルサイユ宮殿で行われるパーティに出席する。マリーは、パーティの参加者の中で一番地位が高い人物だった。そのため、マナーとして自分から他の夫人たちに声をかけなければいけなかった。しかし、事件が起きる。パーティでデュ・バリー夫人と初めて顔を合わせたが、マリーはデュ・バリーのことを他の貴族たちが見ている前で公然と無視した。しかも、マリーはパーティがあるたびにデュ・バリーを無視し、彼女を怒らせてしまう。デュ・バリーは国王からの寵愛を受けている人物のため、彼女を怒らせると国王を怒らせるも同然だった。しかし、デュ・バリーを気に入らない他の貴族夫人たちは、マリーを唆してデュ・バリーを無視し続けるように言う。この騒ぎを聞きつけたマリーの教育係のメルシー伯は、オーストリアのマリア・テレジアに報告する。マリーはもともと、オーストリアとフランスとの同盟を結ぶために結婚した。このままこの問題が大きくなれば、いずれはフランス国王のルイ15世を怒らせてしまい、同盟は破棄となってしまう。マリア・テレジアは総理大臣のカウニッツを通じて、マリーにデュ・バリー夫人に対する無礼を注意した。そして、何度か目のパーティでマリーはデュ・バリーと顔を合わせるが、デュ・バリーを睨みながらまたしても無視してしまった。この台詞は、この時の独白だ。
マリーは、母であるマリア・テレジアから「お金で体を男に売るのは女性として最も卑しいことだ」と教えられてきた。そのため、マリーは由緒正しきベルサイユ宮殿に売春婦が出入りするのを許さなかったのだ。まだ幼いながら、王太子妃としてのプライドが存分に表れた名台詞である。その後、マリーは「ひとことも話しかけるまい!ぎゅっと唇をひきしめて⋯あの女へのありったけの軽べつをこめて⋯!わたしは正統なフランス王太子妃なのだから⋯!!」と、デュ・バリーを睨みつけながら心の中で叫んだ。
きょうは⋯⋯ベ⋯ルサイユはたいへんな人ですこと!
マリー・アントワネットがデュ・バリー夫人に言ったセリフだ。マリーの母であるマリア・テレジアがフランスに派遣させた従者、メルシー伯の説得を受け、一度はデュ・バリーに声をかけると誓ったマリー。マリーはデュ・バリーのことを「娼婦あがりの卑しい女」と嫌って無視し続けていたが、デュ・バリーはフランス国王であるルイ15世の寵愛を一身に受けた人物でもある。デュ・バリーを邪険に扱うことは、フランス国王をも敵に回す事と一緒なので、メルシー伯はマリーに注意を促した。
そして、マリーは社交界の場でデュ・バリーに声をかけた。これは、この時のセリフである。その後、マリーは「負⋯けた。王太子妃が⋯王太子妃が娼婦にやぶれた⋯⋯。」と涙を流した。そして、オスカルに対してマリーは、「フランス宮廷は堕落しました。王位継承者の妃が娼婦に敗北したのです!!フランス宮廷は⋯わあぁ!!」と泣きながら叫ぶ。オスカルは、そんなマリーに対して「なんという⋯なんという誇り高い人だ⋯。この方は生まれながらの女王⋯!わずか16歳にして⋯この方のお心はすでにフランスの女王なのだ⋯!!」と、評した。オスカルの評価通りの、マリーのフランス女王としてのプライドや「娼婦に敗北した」というくやしさが存分に込められた名台詞である。
あ⋯あ!!なんというあまいおどろき⋯!だって⋯だってフェルゼンはまるでイカロスのように突然私の前に舞い降りてきて⋯息がつまりそうだった⋯!
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『ベルサイユのばら』とは、池田理代子原作の漫画作品である。通称「ベルばら」。1972年から1973年にかけて、『週刊マーガレット』(集英社)で連載された。フランス王妃マリー・アントワネット、男装の麗人オスカル、スウェーデンの貴族フェルゼンの三人を中心に、ルイ15世末期からアントワネット処刑の頃までを描いている。1974年に宝塚歌劇団でミュージカル版が上映されると、続々とテレビアニメ化・劇場版アニメ化され、爆発的な人気となった。発行部数2,000万部を突破するなど、愛され続ける作品である。
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目次 - Contents
- 『ベルサイユのばら』の概要
- あらすじ
- オスカル・フランソワ・ジャルジェの名言・名セリフ
- もしも⋯もしもどうしてもアンドレをお咎めになるならば⋯ジャルジェ家の名において正当な裁判を要求いたします!さもなくば⋯アンドレの責任は主人であるわたくしの責任⋯まずここでこのオスカル・フランソワの命をたってからにされるがよい!
- やーれやれ!また随分とかわいらしい売春婦もいたものだな。娘!名はなんという?なぜこんな馬鹿な真似をしたのだ?
- まだものの善意も分からぬ子供を背中からピストルでだまし討ちにするような男が公爵だなどとは、こちらも片腹いたいわ!
- 美しくなった⋯まるで生まれた時からの貴婦人と変わらない⋯⋯。
- 覚えておかれよ!彼女はあなたをさがしだして母の仇をとりたいと⋯ただそれだけのために死ぬ覚悟でここまで来たのだ!
- 仇をとって⋯そしてどうする?間違えなくお前も死刑になるぞ。むなしくはないか!?ポリニャック伯夫人を殺したって死んだものは帰ってこないんだ!なぜ自分の人生をもっと大切にしようと考えない!?死ぬなロザリー!おまえはもうジャルジェ家の一員だ!おまえを死なせたくない⋯!
- もしわたしが本当の男性だったら⋯まちがえなくおまえを妻にするよ⋯⋯ほんとだ。
- これだけ⋯!?これだけって⋯⋯これはスープではないのか!?野菜の切れ端がほんの少し浮いているだけの⋯⋯これが食事だというのか⋯⋯!?うそだ⋯!わたしがいつも家でする食事といえば、とりどりのオードブルに何種類かのスープ、そしていく皿ものアントレやアントルメがでて焼肉にゼリーにぶどう酒に⋯⋯
- だが⋯子を思う親の心に貴族も平民もない!!
- それに⋯盗賊のところへ大事なロザリーを嫁にやる訳にはいかん。
- そう女、女と言うな。嬉しくなってしまうではないか。わたしをしょっぱなから女性扱いしてくれたのはこのフランス衛兵隊だけだ。さっきから女、女と騒いでいるが、この中に一人でもわたしに敵う者がいるか!?え!?腰抜けどもめ。空威張りだけが男の能か!?
- アンドレの目のことを侮辱する者は今から腕を磨いておいたほうがいいぞ。
- 感謝いたします。このような人生を与えてくださったことを⋯女でありながらこれほどにも広い世界を⋯⋯人間として生きる道を⋯⋯ぬめぬめとした人間の愚かさの中でもがき生きることを⋯。もう後悔はございません。私は⋯私は⋯軍神マルスの子として生きましょう。この身を剣に捧げ、砲弾に捧げ、生涯武官として⋯軍神マルスの子として⋯!
- アンドレ・グランディエの名言・名セリフ
- オスカル⋯おれはいつか⋯おまえのために命を捨てよう⋯。お前が今日、この俺のために命をかけてくれたように⋯。いつかアンドレはおまえのためにこの命をかけるぞ⋯。
- 片目くらいいつでもおまえのためにくれてやるさ、オスカル。
- 落ち着けオスカル!!個人的な恨みは忘れろ!武官はどんな時でも感情で行動するものじゃない!!
- てめえらにオスカルの女らしさが分かってたまるか!!
- ⋯だめなのか⋯⋯!?どんなに愛しても⋯⋯どんなにどんなに愛しても身分のない男は無能なのか!?この命と引き換えに地の果てまで愛しても⋯それでもだめなのか!?それでも⋯⋯だめ⋯なの⋯か⋯⋯!!
- そのショコラが熱くなかったのを幸いに思え!!
- オスカル⋯幼い頃から片時も離れず共に生きてきた⋯。このまま⋯共に死んでくれるか⋯⋯俺を許してくれるか⋯⋯?苦しませはしない⋯最後の瞬間までしっかりと抱きしめていてやろう。命尽きるその瞬間まで⋯限りない愛のうちに死ねるのだときっと確信させてやろう!だから⋯許してくれ⋯。
- マリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロネーヌ・オートリッシュの名言・名セリフ
- マリーはなぜ⋯⋯顔も知らない殿下のところへ嫁いでいかなくちゃいけないの?マリーは⋯恋というものをしてみたいし⋯まだまだみんなと遊んでいたいのに⋯
- ああ⋯⋯オーストリアのすべてが⋯さっていく⋯。
- こんなものなの⋯⋯?夫になる人のはじめてのキスを受けても⋯なんの胸のときめきもない。これからなん10年も生涯をともにする夫なのに⋯。
- いけない⋯!たとえ国王陛下のご命令でも⋯あの女にことばをかければ⋯売春婦やめかけが堂々とこの宮殿に出入するのをわたしがみとめたことになる⋯!!そんなことは絶対にゆるされないわ!もうこれはおばさまたちに言われたからでもなんでもなくて⋯わたし自身の問題⋯。そう⋯!!わたし自身の⋯王太子妃としての尊厳と誇りの問題なのだわ!
- きょうは⋯⋯ベ⋯ルサイユはたいへんな人ですこと!
- あ⋯あ!!なんというあまいおどろき⋯!だって⋯だってフェルゼンはまるでイカロスのように突然私の前に舞い降りてきて⋯息がつまりそうだった⋯!
- 国王陛下。実は今日は⋯大胆不敵にもわたくしのお腹を足でけとばしました家臣のことで陛下に苦情を申し上げにまいりました。
- 男にならね⋯ば⋯。
- ハンス・アクセル・フォン・フェルゼンの名言・名セリフ
- 想像以上だ⋯!なんという瞳⋯なんという唇⋯なんという肌の色!!いったいこの少女は⋯!?
- 愛している⋯と⋯王后陛下を愛してしまったとどうしていえる!?王后陛下だ⋯ぞ⋯。フランスの⋯国王陛下のお妃⋯なんだぞ⋯。国王陛下への⋯王室への反逆罪だ⋯⋯!これ以上アントワネット様にお近づきするのが⋯わたしは怖い⋯!こんな気持ちを持つなどと⋯私は逆臣だ⋯おそれおおい⋯。
- アントワネットさま⋯⋯!!お慕いしておりました⋯はじめてお姿を見た18歳の時から⋯。
- 私がこの魂の全てをかけて愛し、一生を共にしたいと願っているただ一人の女性⋯そしてこの私に全てを預け、愛してくれているただ一人の女性⋯。その女性とはわたしは永久に結婚することができないのだ⋯⋯だから⋯だからわたしは一生だれとも結婚はしない!!
- アントワネットさま⋯ポリニャック伯夫人やその仲間たちとどうぞ手を切ってください。思い出してください。メルシー伯やオスカル⋯あなたのことを本当に心配している者たちを⋯あなたがまだ王太子妃殿下だった時代から⋯じぶんの地位や出世よりもひたすらアントワネットさまを思い、口うるさいと思われようともいつも忠実な意見を述べてきた者たちを⋯。どうそポリニャック伯夫人をはなれ、オスカルやメルシー伯のところへお戻りください。
- だが信じてほしいオスカル、このフランスで得た私の最高の友人!尊敬もし、ともに語りともに苦しんだ⋯⋯!失いたくないただ一人の素晴らしき親友!君に会えたことを幸せに思っている!
- ともに死ぬために戻って参りました⋯。あなたの忠実な騎士にどうぞお手を⋯。
- ロザリー・ラ・モリエールの名言・名セリフ
- くやし⋯い⋯⋯!かあさんを目の前で殺されても⋯あ⋯あたしたちにはなにも出来ないの⋯!?悔しい⋯!!
- 私の母は⋯それこそパンくずしか食べられないような⋯下着さえも食べ物のために売らなくてはならないような⋯そんな貧乏のどん底で、必死に私を育ててくれました⋯。いまにして思えばあのとき馬車の中にポリニャック伯夫人を見つけてそれで母は馬車の前にとびだして⋯。私はポリニャック伯夫人の娘⋯。でもわたしの母はあの優しかった母さんただ一人⋯ラ・モリエールという母さんだけです。ほんとにいま心からそう感じられるんです!
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- シャルロット⋯かわいそうな私の妹⋯⋯。姉妹だと名乗り合うことさえしないうちに⋯。いや⋯貴族なんてほんとうにいや⋯だ⋯。家柄やしきたりにぎりぎりと締め付けられて⋯⋯人間であることを否定されて生きるなんて⋯。
- オスカルさま⋯あなたが女性であっても⋯愛しています。オスカルさまが死ぬほど好き⋯⋯。だからこそお別れするのです。いつまでも忘れないわ⋯。ロザリー・ド・ポリニャックと呼ばれるようになっても⋯⋯。忘れることなんて出来ない⋯ジャルジェ家ですごしたわたしの生涯で一番幸せな日々⋯はじめての愛⋯⋯!!
- よかったわ。この分だともうじき治りそう。わたしって射撃の名手なのね。
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- こんな私と結婚して⋯もう二人の王子を生んで王妃としての義務は果たしてくれたのに⋯あなたが女としての幸福を求めるのをどうして非難することが出来るだろうか⋯⋯。
- わたしの国民たちよ!!私は罪なくして死んでゆく。しかし、私を殺そうとする者たちを私は許そう。私の血が祖国フランスの幸福の礎とならんことを!!アデュウ⋯!!
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- 娘⋯いつまでしゃがみこんでいるつもりだ。体が冷えてしまうぞ。埋葬の手続きは全部済ませてやった⋯。辛いだろうが⋯死んだものは帰らない⋯。
- わたしの名を語り私利私欲を貪るニセモノ!!許さん!!
- オスカル・フランソワ⋯⋯さすが女だ⋯⋯おそろしい⋯⋯⋯
- すきに⋯⋯なってもいいか⋯⋯?
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- 背伸びをやめて素直におなりなさい。悲劇の中に只中へまっしぐらに向かっていく前に立ち止まって⋯私のこの胸でよければ⋯いつでも⋯いつでもあなただけを受け止める用意がある。何もかも⋯胸につかえた悲しみや肩に背負った苦しみをみんな私に預けてみては見ませんか⋯?私のこの胸でよければ、あなたの長い長い苦しみも悲しみも涙も⋯すべて⋯預けさせてください。愛しています⋯美しい方⋯⋯。
- うけとってください⋯私の⋯ただ一つの愛の証です⋯⋯。身を⋯⋯ひきましょう⋯⋯。
- ジャルジェ将軍の名言・名セリフ
- よし決めた!オスカル!お前の名はオスカルだ!どうだ、いい名だろう?⋯そうとも!こいつに儂の後を継がせる!この父がフランス一の軍人に育て上げてやろう!オスカル!儂の息子だ。わかったな?
- はっはっはあ!油断をしているとそういう目にあうのさ。ひきょうもらっきょうもあるか!精神の緊張が足らんのだ。まだまだお前には一個の小隊も任せられんよ、オスカル。
- マリア・テレジアの名言・名セリフ
- わたしは⋯オーストリアの女帝として⋯⋯ただ我が国の繁栄と安全のを考えてこの結婚を決め進めてきたのだけど⋯これで良かったのだろうか⋯?あのむじゃきでおてんばで遊び好きなマリーにとって⋯もしかしたら王冠や王妃などという地位は⋯⋯あの甘ったれで素直で考えることの嫌いな平凡な娘にとって、不幸をもたらすものに過ぎないのでは?ああ!!たまらなく不安だ⋯。なぜか不吉な予感がして⋯⋯。
- あなたの背負う地位がどれだけ大変なものか⋯それをわたしはあなたに教えておかなければなりません。2000万フランス国民のためにあなたが立派な女王になれるように⋯。私のマリー⋯あ⋯⋯こんなに早く手放すのじゃなかった⋯⋯。
- さようならマリー!!この母のことを忘れないで!そして勉強をして自分を磨き、自分の欠点に打ち勝っておくれ!!そのことだけがあなたを守る!!遠く離れてもわたしは⋯最期の⋯最期の息を引き取るまであなたの身を案ずるのをやめないでしょう!!やめない⋯でしょう⋯!!
- メルシー伯の名言・名セリフ
- アントワネット様お一人がかたづけられるのならばまだいい方⋯。国王は事の次第によってはオーストリアとの戦争も辞さないほどのご立腹!そうなるとオーストリア・フランス同盟はどうなります!?母帝マリア・テレジア様が生涯最大の力を注ぎこんで成立させたこの同盟は!!もし同盟がやぶれ、オーストリアとフランスが戦争することになれば⋯それは全てアントワネット様。あなたの責任でございますぞ!!
- デュ・バリー夫人の名言・名セリフ
- わたしは⋯なんの地位もない下町の平民に生まれて⋯とうとう伯爵夫人号も手に入れたし⋯国王の寵愛もすべての権力も宝石やドレスやお城や⋯のぞむものはなにもかも手に入れてきたわ。この上はなんとしても王太子妃に言葉を掛けさせて、私の力が王太子妃よりも上だということを認めさせなければ⋯!!
- ジャンヌ・バロアの名言・名セリフ
- あたりまえだわ⋯。なんのために夜も寝ないで貴婦人になりすますために血の滲むような努力をしてきたと思うの⋯⋯。これからがほんとうの私の力の見せ所よ。ふふ⋯まあ見ているがいいわ。
- マルティーヌ・ガブリエル・ド・ポリニャック(ポリニャック伯夫人)の名言・名セリフ
- な⋯なに!?その目は。もんくがあるならいつでもベルサイユへいらっしゃい!
- ロザリー⋯。ポリニャック家に嫁いでも⋯シャルロットが生まれても⋯あなたのことを思わなかった日は1日だってありませんでした⋯。なぜ⋯ゆるしてもらえ⋯ない⋯の⋯?
- シャルロット・ド・ポリニャックの名言・名セリフ
- だれもおかあさまの権力を恐れてわたしに近よってこないのに⋯あなただけだわ⋯おねえさまみた⋯い⋯。
- いや⋯結婚なんて⋯結婚なんてこわ⋯い⋯。ロザリーさんたすけて⋯!たすけて⋯結婚なんていやよう⋯。あ⋯死んでしまいた⋯い⋯。
- お母様⋯ごめんなさい。こんど生まれてくるときは⋯⋯もう⋯貴族なんかじゃないところにする⋯わ⋯。ほんと⋯よ⋯。貴族なんかじゃないところに⋯
- ナレーションの名言・名セリフ
- もしも⋯もしもこの日の感激を、幸せを、民衆の愛情をアントワネットがいつまでもわすれないでさえいたなら⋯⋯。彼女は悲劇の女王にならずにすんだかもしれなかった⋯!!
- そのときともに18歳であった若き二人の眼差しの中に一瞬きらめいていたものはなんだったろうか⋯?王妃の地位を約束され、ただ退屈することだけを恐れていれば良いベルサイユ一の美人と、北欧の美しく高貴な騎士との偉大な歴史的愛の第1幕は、ふたり自身にもそうと気づかぬうちに始まったのであった⋯⋯。
- ばらとダイヤモンドと華麗な調べとさんざめく笑い声にうずめつくされた幾百の昼と夜をこえ、はるかにへだてられた空間と距離をこえて、いま、よみがえる。熱い胸の高鳴りに22歳の王妃マリー・アントワネットは精一杯にたえていた。
- たぶん⋯⋯あの4年前の仮面舞踏会の夜から⋯⋯二人の魂はひそやかに、ほんのすこしずつ求めあい、呼び合って⋯。もう神に定められたこの時がいつか来るのを予感しながら、たて琴の銀色の弦のようにふるえあっていたのだ⋯。
- 数週間におよぶお祭りさわぎの間さえ、すでに民衆はパンを買うことができずに飢えていた。
- マリー・アントワネットはようやく目覚め始めた。自分が今まで何をしてきたか、自分に本当に忠実につかえてきたのはだれだったのか、今まで惜しげも無く浪費してきたお金がいったいどこから入ってきていたのか⋯⋯。
- 夜をこめて、今、神はその御前に幼なじみの二人を結びあわせたもう。結ばれるべく生まれてきた美しきふたりゆえに⋯⋯