ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒(平成ガメラ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』とは、大映制作の平成ガメラシリーズ第3弾。前2作を受けての完結編として作られた。1999年3月東宝系公開。監督は前2作に引き続き金子修介。前作『ガメラ2 レギオン襲来』から3年後の世界を舞台に、ガメラによって両親を殺された少女の憎しみが生んだ謎の生命体イリスとガメラとの壮絶な戦いを描く。京都駅での最終決戦は怪獣映画史上初の屋内決戦となった。キャッチコピーは「わたしはガメラを許さない。」

第2形態

イリス(第2形態)

山中にて綾奈と融合を試みた際の状態。幼体であった第1形態が山中の野生動物を捕食した結果、殻を開き触手が更に増え、発光する部分が形成されるなどの成体時の特徴が表れ始めている。人間との精神交感を試みるため対象の人間との生体融合をしようと、自身の繭の中に取り込み神経系統の融合を図る。融合の際は触手と薄い皮膜で取り込み、粘液状の物質で覆われた繭を形成する。この段階の大きさは体長3メートル程度で、融合途上段階までは目の形状は幼体同様、黒目の両眼であり、繭の中に見えるその姿からでも確認できる。更に頭の3本の突起も少し、大きく成長している。

第3形態

イリス(第3形態)

成体となった状態。体色がオレンジに変化し、無数にあった触手も槍腕や脚に姿が変わり直立二足歩行を行うなど、人間的な特徴の体を持った状態となる。頭部の形は僅かにギャオスの面影を残してはいるが新たに発光する単眼とそれを覆う外骨格が旧頭部の上部に形成されている。身体的な特徴として単眼の他にも両肩から2本ずつ計4本生えている伸縮自在の触手、両腕の鋭利な槍状の手甲、部分的に発光する胴体、背面の4枚の翼状の突起などが認められる。背中には、ガメラの甲羅によく似た外殻が存在する。ギャオス同様、超音波メスを攻撃手段としてはいるものの、全体的な形態は上記の通り人型であり、頭部を除いてギャオスの原型はおろか面影を認めることすら困難である。鳴き声はギャオスのような甲高い声では無く、フクロウやキジバトなどの鳥類の声を濁らせたような低い声で発声する。

ギャオス・ハイパー

プロフィール

体長:88メートル
翼長:190メートル
体重:78トン

特徴

劇中では単に「ギャオス」と呼ばれている。
ガメラがレギオンとの戦いで大量の「マナ」を消費した影響で、世界中にある耐久卵が一斉に孵化したことが示唆されており、世界中に大量発生したとされる。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』のギャオスと比較すると、体格はよりシャープかつ動物的なものとなり、体色も黒っぽくなっている。また、飛行能力のみならず繁殖力も大幅に増大している。前作までのギャオスにはなかった肘が形成されており、被膜を支える指のうち2本が肘の先から生えているほか、翼の皮膜のない3本の指の1本が親指のように生えている。

『ガメラ3 邪神覚醒』の主な登場人物・キャラクター

長峰 真弓(ながみね まゆみ/演:中山忍)

本作の主人公で、鳥類学者。
4年前にギャオスを発見して以来、今やその研究の第一人者となった。
日本政府が設置した「巨大生物被害対策委員会」にも出席し、ギャオスに関する事柄をまとめた『怪鳥と遭遇した日』『ギャオス生存の可能性』という著書を出版している。(その著書が私室に置かれている)
浅黄から地球の生命エネルギー「マナ」について聞かされ、3年前のレギオンとの戦いで、それらを使ったことがギャオス大量発生の要因であったことを知ると同時に、奈良県の南明日香村でイリスの存在を知ることになり、やがてガメラとイリスとの戦いに関わっていく。

比良坂 綾奈(ひらさか あやな/演:前田愛)

もう一人の主人公で本作のヒロイン。
1984年10月4日生まれの中学生。
4年前までは都内のマンションに一家で住んでいたが、ガメラとギャオスとの戦いに巻き込まれて両親を失い、それ以来ガメラを激しく憎み続けている。
やがて南明日香村に住む親戚の日野原家に引き取られ居候となるが、弟の悟や理解者の繁樹以外とは心を閉ざしてほとんど口を聞かず、自分の殻に閉じこもる生活を送る。
偶然にも洞窟で出会ったイリスを両親の仇と見なすガメラに対する憎悪から育て始め、交信するようになる。

草薙 浅黄(くさなぎ あさぎ/演:藤谷文子)

勾玉の第1発見者である草薙直哉の一人娘。
4年前のギャオス、3年前のレギオンとの戦いで勾玉を通じてガメラの心を知る人間として活躍した。
その後は海外に留学しており、帰国後、真弓にコンタクトを取り「マナ」についての話をする。
本作では綾奈の付けているガメラとは異なる勾玉に興味を持ち、再び真弓と行動を共にしガメラとイリスの戦いに関わっていく。

守部 龍成(もりべ たつなり/演:小山優)

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