忍たま乱太郎(落第忍者乱太郎)のネタバレ解説・考察まとめ

『忍たま乱太郎』とは、1986年から『朝日小学生新聞』で連載されている尼子騒兵衛の漫画『落第忍者乱太郎』を原作とするアニメ作品。忍者の卵である『忍たま』として忍術学園に通う乱太郎・きり丸・しんべヱを中心に、個性豊かな登場人物が繰り広げるギャグストーリーとなっている。1993年に放送がスタートし、2017年に放送25周年を迎えた長寿アニメである。

「知らないことを教えてもらうのに、歳は関係ないよ」(第16シリーズ36話)

15歳で忍術学園に途中編入した斉藤タカ丸は、忍術の知識がまったくないので、六年生の歳だが四年生に編入された。さらに、忍術の基本を学ぶため、一年生の授業にも参加している。「年下のクラスと一緒だったり、年下に教えてもらうのは嫌ではないのか?」と尋ねられると、タカ丸は「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と笑顔で答える。
普通の人ではプライドが邪魔して教えを乞うなどできないが、タカ丸は自分の勉強不足を認め、素直な気持ちで勉学に励んでいる。社会人にこそ見習ってほしい名セリフである。

「おかえり、きり丸」(第19シリーズ90話)

戦で身寄りを失ったきり丸は、土井先生が住んでいる長屋の一室に居候している。
忍術学園が長期休暇に入り、久々に長屋へと帰ってきた2人。長屋を「わが家」と呼び、「ただいま」と言うきり丸に、土井先生は優しい笑顔で「おかえり」と声をかける。
きり丸の身の上を知らない大家さんや隣のおばちゃんは、土井先生との関係を親子か兄弟だと思っている。実はきり丸も、なぜ土井先生が自分の面倒を見てくれているのか知らなかった。思い切って理由を尋ねると、土井先生は「同じような育ち方してるからかな」とだけ答える。
アニメではまだ語られていないが、実は土井先生も子どもの頃に家族を失っているのだ。それを察したきり丸は驚いて土井先生を見るが、彼はそれ以上何も語らず、こっそり様子を見ていた乱太郎やしんべヱ、一年は組の生徒たちを呼び、一緒にご飯を食べる。

「人間はな、希望がないと生きていけないということだ」(第20シリーズ84話)

南白風丸が補欠合格したと聞いて焦る出茂鹿之介。

兵庫水軍の身隠しの盾の役(みかくしのたてのやく。船上での戦闘になった際に鉤役を守る役目の人)オーディションで、白南風丸(しらはえまる)と出茂鹿之介(でもしかのすけ)がボートを使った模擬戦闘をすることに。しかし、両方のボートが沈没しそうになってしまう。
鹿之介は早々にあきらめてボートから飛び降りるが、白南風丸は最後まであきらめず、上陸に成功。鹿之介は不合格となり、白南風丸は補欠合格となる。その結果に納得のいかない鹿之介に、第三協栄丸は「海賊にとって、もっとも恐ろしいものは何だと思う?」と問いかける。それは「あきらめること」だった。海で遭難したとしても、最後まであきらめなければ、どんなに絶望的な状況でも生き延びることができる。白南風丸は、その希望を持つ力を評価されたのだ。
落ち込む鹿之介に、山田先生と学園長先生が声をかける。

「もし、これからの人生、何にも良いことがないと言われたらどうだ?」
「そんな人生は嫌ですね。それこそ生きていけない」
「では、なぜ我々が生きているか。これから先、何か良いことが待っているからじゃないか?」

未来に希望が待っていると信じてあきらめないことこそが、希望を引き寄せる。大切なことを教えてくれる名エピソード。

「部下の人たちと一緒にご飯食べてますか?」(第22シリーズ59話)

部下に恵まれないことで悩んでいるドクササコ城のすご腕忍者。たまたま通りかかったしんべヱに相談すると、「忍術学園では先生も先輩も一緒に食堂で同じメニューを食べている」と言われる。それを聞いたすご腕忍者は「なるほどね」と一言。
元から優れた人を部下にしようとするのではなく、自分の部下となった人と信頼関係を築いていくことが大事だということに気付かされる名セリフ。

『忍たま乱太郎』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

忍術学園には「委員会」がある

忍術学園には九つの委員会があり、すべての生徒がいずれかの委員会に必ず所属している。また、各委員会の委員長は六年生が務めているが、五年生が代理で務めている委員会もある(六年生が6人しかいないため)。

会計委員会

委員会ごとの予算決定を執り行う。六年生の潮江文次郎が委員長を務める。

作法委員会

首実検(戦場で討ち取った敵の首を確認するための作法)に使うフィギュアの管理を行う。六年生の立花仙蔵が委員長を務める。

図書委員会

本の修繕や貸し借りの手続きなど、図書室の管理全般を担当する。六年生の中在家長次が委員長を務める。

体育委員会

野外訓練などで使用するコースなどの確認・管理を行う。六年生の七松小平太が委員長を務める。

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