宇宙よりも遠い場所(第1話『青春しゃくまんえん』)のあらすじと感想・考察まとめ

何かを始めたいと思いながらも何も始められない高校2年生の玉木マリは、ある日百万円を拾ってしまう。マリは持ち主の小淵沢報瀬を探し出しそれを届けると、彼女からその百万円を資金に南極へ行くという夢を聞かされる。周りに無理と言われ続けながらも夢を諦めない報瀬に共感したマリは、共に南極を目指すことを決める。
今回は「宇宙よりも遠い場所」第1話『青春しゃくまんえん』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「宇宙よりも遠い場所」第1話『青春しゃくまんえん』のあらすじ・ストーリー

散らかった部屋で寝ている玉木マリ

高校二年生に上がったばかりの玉木マリ(通称:キマリ)は、物に溢れて汚い自分の部屋で眠っていた。前日に部屋を片付けると約束していたにも関わらず昼まで起きてこないマリに怒ったマリの母は、そんなマリごとベットシーツを回収する。
ベッドから落ちたマリは、一冊の手帳を発見する。それは高校入学前のマリが「高校に入ったらしたいこと」をメモした手帳だった。

高校入学前にマリの手帳

手帳に箇条書きで書かれていたのは「日記をつける。」「一度だけ学校をサボる。」「あてのない旅に出る。」「青春、する。」という四つの目標だった。
その手帳に書かれた目標を見たマリは、自分が何一つとして出来ていないと泣き出してしまう。

親友のめぐみに相談するマリ

マリは高校入学前に作った目標を、一つも達成出来ていないと親友のめぐみに相談する。「時間は限られているのにあの時の決心どこいったって話だよ」と意気込むマリにめぐみは尋ねる。
めぐみ「それでなにするの?」
マリ「とりあえず、実行しようかと思って」
マリは明日、学校をずる休みして東京に行ってあてのない旅をすると言い出す。そんなマリにめぐみは「ま、いいんじゃないの」と反対しない。
マリ「えー!?休むんだよ?ずる休みだよ?」
反対しないめぐみにマリは驚く。ずる休みくらい誰でもしてると軽く言うめぐみに尊敬のまなざしを向けたマリ。マリはめぐみも誘おうとするものの、誘う前に断られてしまう。
マリ「なんで分かるの?」
めぐみ「わかるよ。キマリの考えそうなことくらい。そうゆうのは一人で行くから意味があるんじゃない?行けばいいじゃん。協力はしてあげるからさ」

あての無い旅に出る為に、一人でホームまで来たマリ

次の日、雨の中家を出たマリは自分が新しいことを始めるという喜びでウキウキしていた。制服で家を出たマリは、駅のトイレで私服に着替えながらめぐみに連絡する。
めぐみ「心配しなくても学校には連絡入れといてあげたよ。声色使って」
マリ「ほんと!?」
めぐみ「泊りになる時はちゃんと口裏合わせてあげるから、心配しないで行ってこい」

結局いつも通り学校に来るマリ

しかし、マリは電車に乗らず学校へ戻ってきてしまう。なんでここにいるのか呆れたように質問しためぐみに言い訳をするマリ。
マリ「いや、雨だし。ていうか、やっぱりずる休みはいけないかなぁというか」
めぐみ「行きたいとこなかったの?」
マリ「あったよ。沢山あった。京都でも、沖縄でも、北海道でも」
めぐみ「じゃあなんで行かなかった?」
マリ「それはその、飛行機落ちるかもしれないし新幹線大爆発するかもしれないし」
めぐみ「隕石落ちてくるかもしれないし?」
マリは怖くなったとめぐみに打ち明ける。
マリ「やったことないこと始めて、上手くいかなかったらどうしようって。失敗したら嫌だなって。後悔するだろうなって。ぎりぎりになるといつも」
めぐみ「ま、それは悪いことじゃないとは思うけどな」
マリ「でも私は嫌い。私のそうゆうところ大嫌い」

封筒の落とし主を追いかけるマリだったが、落とし主が乗った電車は行ってしまう

帰宅する為、電車のホームに向かうマリは急いだ様子の女の子(小淵沢報瀬)に追い越される。彼女のカバンから封筒が落ちるのを見たマリは、それを拾って追いかけるものの彼女が乗り込んだ電車は行ってしまう。
マリが落とし物の封筒の中身を確認すると、その中にあったのは百万円という大金であった。
百万円の落とし主が自分と同じ学校の制服だと分かったマリはめぐみに相談し、二人で手分けして学校中を探すことにする。
マリはトイレの個室で百万と呟きながら泣く報瀬を見つけると、百万円を無事に返したのだった。

報瀬の南極への思いを聞くマリ

二人で教室のベランダに来ると、マリは報瀬から「宇宙よりも遠い場所」というタイトルの本を渡される。
報瀬「それ書いたの私のお母さん。南極観測隊員だったの。中学の時、行方不明になっちゃったけどね」
マリ「そうなんだ」
報瀬「結局見つからなくて。遺品も殆どないままで。だから私が行って見つけるの」
マリ「南極に、行けるの?」
報瀬「皆そう言う。ばあちゃんも、友達も、先生も、先輩も、近所の人も子供が行けると思っているのかって。いくらかかると思ってるんだって」
マリ「それで、百万」
報瀬「ずっとバイトしてね。私は行く。絶対に行って無理だって言った全員にざまぁみろって言ってやる。受験終わって高校入った時にそう決めたの」
そんな報瀬の言葉に心を打たれたマリはめぐみに彼女の事を話す。報瀬は学校では有名らしく、南極に行くと言い続けている為にバカにされ「南極」というあだ名で呼ばれているらしい。そして、めぐみも報瀬が南極に行けるわけないと言う。

報瀬が百万円を持っていると聞き、金をたかりに来た先輩

めぐみには無理だと言われたものの、マリは南極に興味を持ち図書館で南極について調べていた。そんな時、通りかかった報瀬を見つけたマリは追いかける。追いついたマリが見たのは、百万円を持っているという噂を聞き付けた先輩にお金をたかられそうになっている報瀬だった。
マリは咄嗟に「先生呼んでる!お金のことを聞きたいからって」という嘘で報瀬を助ける。

放課後二人で話すマリと報瀬

マリは報瀬と二人きりになると話したいことがあったと言い出す。
マリ「私、あなたのこと応援してる。私ね、高校に入ったら何かしようって思ってた。今までしたことなかった事とか、なんか凄い事とか。でも、何も出来なくていざとなると怖くなってやめちゃって。だから、あんなに皆に言われて馬鹿にされても行くって本気で頑張れるのってすごいと思う!」
報瀬「言いたい人には言わせておけばいい。今に見てろって熱くなれるから。そっちの方がずっといい」
マリ「なにか手伝えることない?あったら言って」
報瀬「じゃあ、一緒に行く?」

帰宅したマリは、報瀬とした会話を思い出す。
報瀬「前にも何人かそういうこと言ってくれた。でもみんなすぐ居なくなるの。やっぱり無理だとか、友達に止められたとか、怖くなったとか。それが普通だと思う。だって高校生なんだし、学校行ってるんだし、友達も居るんだし」
マリ「違うよ。私はそんな簡単な気持ちで言ったんじゃなくて……」
そんなマリに一枚のチラシを渡す報瀬。
報瀬「船の下見。次の土曜ここに来て。そしたら本気だって信じる」
報瀬から渡されたのは、広島で行われる砕氷艦しらせの一般公開のチラシだった。

東京へ行けなかったマリが、砕氷艦を見る為に広島へ向かう

次の土曜日、マリは報瀬と共に砕氷艦を見る為一人で電車に乗った。そして先に新幹線に乗り込んでいた報瀬と合流し、二人で広島を目指す。

砕氷艦しらせを見上げるマリと報瀬

砕氷艦しらせについた報瀬はマリに言う。
報瀬「赤道を抜け、嵐を抜け、氷を割り、日本から一万四千キロ。宇宙よりも遥かに遠い、誰も寄せ付けないその場所へ」
マリ「どうやって行くつもり?」
そう尋ねたマリに報瀬は「知りたい?」と聞き返し、にやりと笑う。

地球儀の南極を見つめる三宅日向

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