
『花燃ゆ』(はなもゆ)とは、2015年1月4日から放送されたNHK大河ドラマ。大河ドラマとしては第54作目にあたり、吉田松陰の末妹で、後に久坂玄瑞の妻となる杉文(後の楫取美和子)の生涯を描いた作品となっている。主演はテレビドラマ『花より男子』などで知られる女優の井上真央が務め、伊勢谷友介や大沢たかおといった人気俳優たちが脇を固める豪華出演陣でも話題となった。
玉木文之進の長男。父、及び、いとこの吉田松陰に学ぶ。幕府による長州征討により幕府への恭順を唱える「俗論派」が台頭すると、高杉晋作らとともにこれに反発。「俗論派」との戦いに身を投じるが、戦闘中に負傷し自害した。
藩主毛利家
毛利 敬親(もうり のりちか/演:北大路欣也)

長州藩第13代藩主。有能な人材を藩政に登用して改革を推し進め、藩の財政を建て直した。家臣たちに十分に議論をさせたうえで、その判断を信頼して任せることが多かったため“そうせい侯”とも呼ばれていたという。また、藩校の明倫館を移転・拡充させるなど、藩士の教育にも力を注いだ。
松陰が11歳の時に兵学の講義を受け、その英才ぶりに感銘を受けて以来、松陰を陰ながら庇護(ひご)し続けた。明治2年(1869年)に家督を子の元徳に譲るまで、32年間の長きにわたって藩主の座にあった。
毛利 都美子(もうり とみこ/演:松坂慶子)

第13代長州藩主・毛利敬親の正室。前藩主・毛利斉宏の娘として生まれるが、男兄弟がいなかったため、敬親が都美子の婿として迎えられ、父の後を継いだ。都美子は大奥の主として、質素倹約に努めた。敬親との間に授かった娘がよう逝、その後も子宝に恵まれなかったため、元徳と安子を養子夫婦に迎える。二人の子で都美子の孫にあたる元昭の守役(養育係)に抜擢されたのが文だった。
毛利 元徳(もうり もとのり/演:三浦貴大)

長州藩世子。敬親の息子。
毛利 銀姫(もうり ぎんひめ)/毛利 安子(もうり やすこ)(演:田中麗奈)

元徳の正室。維新後は安子(やすこ)を名乗るようになった。
毛利 元昭(もうり もとあきら/演:板垣瑞生)

元徳と銀姫の息子。
長州藩士たち
桂 小五郎(かつら こごろう)/木戸 孝允(きど たかよし)(演:東山紀之)

天保4年(1833年)、藩医・和田昌景の子として江戸屋横町に生まれ、8歳の時に大組士・桂孝古の養子となった。嘉永2年(1849年)、明倫館で吉田松陰に兵学を学び、「事を成すの才あり」と評された。嘉永5年(1852年)には練兵館に入門。神道無念流の剣豪・斎藤弥九郎に師事し、のちに練兵館の塾頭となった。
帰国後は長州藩の中枢で活躍。元治元年(1864)年の禁門の変で一時潜伏生活を送るが、高杉晋作の下関挙兵後は長州藩のリーダーとして討幕運動に奔走する。
慶応2年(1866年)、長州藩の代表として薩長同盟を締結し、明治維新の立役者となった。
周布 政之助(すふ まさのすけ/演:石丸幹二)
藩校・明倫館に学び、若くして政務役筆頭となって藩政を取り仕切った。酒好きが高じてたびたび失敗を起こしたが、その優秀さ故に常に藩政の要として期待され続けた。松陰が塾で正式に講義ができるよう計らったり、塾生らを江戸や京に送ったりするなど、松下村塾の活動を支援した。
しかし、松陰や塾生らの思想や活動内容が過激さを増すにつれ、その対処に追われるようになっていく。元治元年(1864年)に幕府による長州征討が決まり、四国連合艦隊により砲撃を受けると、藩での実権を失い、山口で自害した。
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目次 - Contents
- 『花燃ゆ』の概要
- 『花燃ゆ』のあらすじ・ストーリー
- 松下村塾での青春
- 激動の幕末
- 「美和」としての再出発と女子教育への尽力
- 『花燃ゆ』 の登場人物・キャラクター
- 杉家
- 杉 文(すぎ ふみ)/楫取 美和子(かとり みわこ)(演:井上真央/山田萌々香(少女期))
- 杉 寅次郎(すぎ とらじろう)/吉田 松陰(よしだ しょういん)(演:伊勢谷友介/板垣李光人(少年期))
- 久坂 玄瑞(くさか げんずい/演:東出昌大)
- 杉 百合之助(すぎ ゆりのすけ/演:長塚京三)
- 杉 滝(すぎ たき/演:檀ふみ)
- 玉木 文之進(たまき ぶんのしん/演:奥田瑛二)
- 杉 梅太郎(すぎ うめたろう/演:原田泰造)
- 杉 寿(すぎ ひさ/演:優香)
- 杉 敏三郎(すぎ としさぶろう)(演:森永悠希/大橋律(少年期)/山田瑛瑠(幼年期))
- 杉 亀(すぎ かめ/演:久保田磨希)
- 玉木 彦助(たまき ひこすけ/演:冨田佳輔)
- 藩主毛利家
- 毛利 敬親(もうり のりちか/演:北大路欣也)
- 毛利 都美子(もうり とみこ/演:松坂慶子)
- 毛利 元徳(もうり もとのり/演:三浦貴大)
- 毛利 銀姫(もうり ぎんひめ)/毛利 安子(もうり やすこ)(演:田中麗奈)
- 毛利 元昭(もうり もとあきら/演:板垣瑞生)
- 長州藩士たち
- 桂 小五郎(かつら こごろう)/木戸 孝允(きど たかよし)(演:東山紀之)
- 周布 政之助(すふ まさのすけ/演:石丸幹二)
- 来島 又兵衛(きじま またべえ/演:山下真司)
- 椋梨家の人々
- 椋梨 藤太(むくなし とうた/演:内藤剛志)
- 椋梨 美鶴(むくなし みつる/演:若村麻由美)
- 松下村塾の塾生たち
- 高杉 晋作(たかすぎ しんさく)(演:高良健吾/山崎竜太郎(少年期))
- 吉田 稔麿(よしだ としまろ/演:瀬戸康史)
- 伊藤 博文(いとう ひろぶみ/演:劇団ひとり)
- 入江 九一(いりえ くいち/演:要潤)
- 野村 靖(のむら やすし/演:大野拓朗)
- 前原 一誠(まえばら いっせい/演:佐藤隆太)
- 寺島 忠三郎(てらじま ちゅうさぶろう/演:鈴木伸之)
- 品川 弥二郎(しながわ やじろう/演:音尾琢真)
- 赤禰 武人(あかね たけと/演:阿部亮平)
- 松浦 松洞(まつうら しょうどう/演:内野謙太)
- 山県 有朋(やまがた ありとも/演:永岡佑)
- 山田 顕義(やまだ あきよし/演:達淳一)
- 小田村家/楫取家
- 小田村 伊之助(おだむらいのすけ)/楫取 素彦(かとりもとひこ)(演:大沢たかお)
- 小田村 志乃(おだむら しの/演:かたせ梨乃)
- 松島 剛蔵(まつしま ごうぞう/演:津田寛治)
- トメ(演:山崎千恵子)
- 松島 瑞蟠(まつしま ずいばん/演:佐藤一平)
- 小田村 篤太郎(おだむら とくたろう)(演:高橋里央/石川樹(少年期)/岩田遥(幼少期)/外川燎(幼児期))
- 楫取 久米次郎(かとり くめじろう)(演:市川理矩/太田琉星(幼少期)/大西統眞(少年期))
- 小田村 多賀子(おだむら たかこ/演:沖田愛)
- 高杉家
- 高杉 小忠太(たかすぎ こちゅうた/演:北見敏之)
- 松下村塾の塾生関係者
- 吉田 イク(よしだ イク/演:芳本美代子)
- 入江 すみ(いりえ すみ/演:宮崎香蓮)
- 吉田 ふさ(よしだ ふさ/演:小島藤子)
- 松浦 フネ(まつうら フネ/演:三谷悦代)
- 野山獄の関係者
- 高須 久子(たかす ひさこ/演:井川遥)
- 高須 糸(たかす いと/演:川島海荷)
- 富永 有隣(とみなが ゆうりん/演:本田博太郎)
- 福川 犀之助(ふくがわ さいのすけ/演:田中要次)
- 金子家
- 金子 重輔(かねこ しげのすけ/演:泉澤祐希)
- 金子 ツル(かねこ ツル/演:麻生祐未)
- 肥後藩
- 宮部 鼎蔵(みやべ ていぞう/演:ビビる大木)
- 薩摩藩
- 西郷 吉之助(さいごう きちのすけ/演:宅間孝行)
- 徳川幕府
- 井伊 直弼(いい なおすけ/演:高橋英樹)
- 『花燃ゆ』の用語
- 松下村塾(しょうかそんじゅく)
- 長州藩(ちょうしゅうはん)
- 禁門の変(きんもんのへん)
- 『花燃ゆ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 寅次郎「己を磨くために人は学ぶんじゃ」
- 『花燃ゆ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- タイトルの『花燃ゆ』の由来は吉田松陰の「草莽の臣(そうもうのしん)」