天空侵犯(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『天空侵犯』とは、マンガアプリ『マンガボックス』掲載された、原作・三浦追儺、作画・大羽隆廣によって執筆されたサスペンスアクション漫画である。
突如謎の世界に飛ばされた主人公・本城遊理が、人間を襲う謎の存在・仮面と戦いながら、脱出を目指す。
敵となる仮面のデザインやデジタル的な要素を加えた独特な世界観や設定が人気を博し、2019年7月には続編の『天空侵犯arrive』が連載、2021年2月1にはNetflixにてWebアニメとして全12話で放送された。

スナイパー仮面がハイパーネーションに陥ってしまったため、新崎と二瀬がスナイパー仮面の脳内に侵入し、事態の解決を試みる中、スナイパー仮面の記憶を垣間見たことで、スナイパー仮面と理火が幼少期からの知り合いであったことか判明する。
自分が知らない記憶を垣間見たスナイパー仮面は動揺し、それにより現実世界に無理矢理戻されてしまうが、ハイパーネーションは解除された。
そこに相川配下の仮面の襲撃を受け、スナイパー仮面と卯月は女性警察官仮面、遊理・ニセ・アインは水泳帽子仮面と、大天使と戦闘を開始する。

十二巻 「神に近づいたもの」の集い

強力な仮面である水泳帽子仮面を相手に苦戦するも、遊理の強化された身体能力を生かし、口から銃弾を吐き出し、仮面にヒビを入れるという不意打ちで殺害に成功する。
さらに二瀬、アインも大天使と戦うが、通常の仮面をはるかに超える戦闘能力に苦戦。そこで青原の1秒だけ天使の動きを止める能力を使った不意打ちにより、若干の傷を負わせるが、大天使にとっては大したダメージにはならず、大天使が投擲した弾丸により、青原が殺害されてしまう。
二瀬の中にあった不要なプログラムやコマンドを削除し、より身体能力や処理能力を向上させるも大天使には及ばなかったが、時間を稼いだことで新崎のレールガン狙撃により大天使に重傷を負わせることに成功。
それでも抵抗の意志をみせた大天使であったが、遊理と大天使の波長があったため、力を封印したうえで従わせることで無力化に成功する。
戦闘後、一部始終を見ていた無表情の仮面をつけた仮面・羽織仮面と接触し、自分を操る存在である予言者とよばれる「神に近づいたもの」から、理火の救助に自分の力が必要であるという説明を受け、コンタクトをとることになる。

十三巻 共同戦線

羽織仮面をなのる仮面こそが「神に近づいたもの」である予言者、速水であったことが判明。
速水は自身の能力が戦闘向きではないことを理由に、自分が完全なる神になることを断念し、代わりに新崎を完全なる神にすることに協力を申し出る。
理火一行の仲間である東遥華の父が敵と通じていたこと、吉田が紛れ込ませていた仮面との連絡が取れなくなるなどのトラブルはあったが、最終的に速水・遊理・吉崎・理火の仲間たちで相川の本拠地に侵入することが決定し、「神に近づいたもの」たちで共闘をすることとなる。
一方で相川も強力な味方を次々と失ったことで、最終決戦に備え、自分を守る存在である使徒を生み出す能力を理火に使用する。

十四巻 本格化する戦い

相川と遊理たちの決戦が勃発。
第一段階としてスナイパー仮面と二瀬による突入が行われ、過半数の相川配下の仮面を討伐するも、スナイパー仮面のハイパーネーションが不完全な状態で完了していたため、再発。どうにか無理矢理ハイパーネーションから脱したが、強引な覚醒などの弊害により、一時間未満で生命活動が停止すると判明するが、理火救出のため行動を続行する。
一方で遊理・新崎・速水・卯月・大天使も侵入を開始し、相川の配下の仮面・木島と戦いを開始する。

十五巻 裏切りの兄

相川配下の仮面との戦闘を繰り広げる中、理火が完全な使徒となってしまい、自我を保ちながらも相川に従ってしまう。
これにより、理火を取り戻すという目的が成り立たなくなったため、一時的に争いが終結する。
しかし、守護天使の一人である巫女仮面 / フロア5、ディーラー仮面 / フロア7が襲来し、相川が使徒を作ったことで、相川がこの世界に悪影響を与えると判断し、巫女天使と理火を含めた相川一行との戦闘になる。
さらに理火が殺されるのを防ぐため、遊理たちも大天使を解放させることで守護天使と争わせ、自分たちも戦いに介入。
しかし、新崎がホワイトフェザー仮面の銃撃により胸を撃ち抜かれ、致命傷を負ってしまう。

十六巻 守護天使との激闘

死亡したと思われていた新崎であったが、意識や記憶、人格はそのままに自分をデータ化し、自分の「神に近づいたもの」としての資格や能力をスナイパー仮面に譲り渡す。
それにより、スナイパー仮面に憑依するような形となって、生存に成功する。
新崎がスナイパー仮面に力を譲り渡したことで、スナイパー仮面が「神に近づいたもの」となり、同時にハイパーネーションの問題も解除されるが、相川がスナイパー仮面と理火の一騎打ちを提案。理火と戦うことになってしまう。
一方で、大天使があまりにも大きな力を持ちすぎたことを危惧したディーラー仮面が巫女天使と協力し、排除にでる。

十七巻 兄弟の再会

スナイパー仮面と理火が互角の戦いが繰り広げられる中、スナイパー仮面の本名は誠勇火でありと、理火とスナイパー仮面の二人が実の兄弟であること、幼少期に二人の父が死亡したことで、それぞれ別の家庭に引き取られたこと、そのため理火と遊理には血のつながりがないことが明かされる。
そこに、領域の管理者によって田辺の体が乗っ取られ、相川を殺害する形で強引に戦いを終わらせてしまう。
致命傷をおった相川であったが、自分が死の淵に立たされても思想が変わらなかったことで自分の思想が正しいという思いをより強固にし、自分の思想を理火が理火自身の意志で受け継いでくれることを期待して、理火に与えていた命令をすべて解除し、死亡する。
一方遊理は、理火が相川側についたことや、次々と人が死んでしまう事態に嫌気がさし、自殺を考えるが、この世界を壊すという自分の本来の目的を再確認したことで、管理者を殺すことを決意。
その瞬間、神を生み出すということを目的とするこの世界で、本来生まれてならない存在である「魔」へと覚醒する。

十八巻 覚醒する「魔」

遊理が「魔」になったことで、領域の境界を飛び越えるなどの、境界への干渉能力を取得する遊理。その強大な力を持て余し、暴走しかけるが理火が合流したことで暴走が停止する。
そこに管理者が出現し、遊理に対し領域を壊させないために、これ以上の世界への干渉をやめるように忠告する。
しかし、管理者が領域が壊れないように力を注いでいることで、新たな参加者が現れなくなっている現状を知ったことを知ったことで、管理者を殺しつつ、新たに得た力の制御と、本来の世界と領域が交わることを防げるだけの力を得るため、遊理が一時戦線を離脱。
離脱後に守護天使であるフロア2、3の襲撃を受けるも難なく撃退する。
そのころ洗脳が解けた理火が、連絡が取れなくなっていた数名の仲間たちと、吉田配下の仮面から襲撃される。全員を無力化すると彼らを洗脳した存在であり、あらたな「神に近づいたもの」である十王が現れる。
さらに、理火の仲間であるはずの沖原がほかの仲間を裏切り、十王に味方していることを知り、事態に困惑する。

十九巻 殺戮者の暗躍

スナイパー仮面は領域を終わらせる存在である神になるため、神のコードを取得へと行動を開始。自分がかつて戦い、強敵と感じた相手である遊理と二瀬と戦うという試練を受ける。
一方、十王と理火が接触。理火による不意打ちが通用せず、真っ向勝負となる。
さらに遊理も守護天使のフロア6と接触し、管理者自らが自分に倒そうとしていることを教えられる。
管理者が課せられている制約によって、簡単には戦えないため、遊理に神のコードを取得させ、管理者と戦える状況を作り出そうという提案に同意する。
しかし管理者は遊理の心をおるため、遊理の仲間を襲撃するように守護天使に命令する。

二十巻 管理者の魔の手

理火と十王の争いの最中、理火を殺害するためフロア8が介入。
十王がヘリコプターのコードを手にするため撤退し、フロア8と理火の戦闘へと移り変わる。プロレスを駆使するフロア8に理火は追いつめられるも、スナイパー仮面に対する弟への思い、主人公に対する兄としての思いの両方を自覚し、どちらも守る覚悟をしたことで、強化を果たし、反撃する。さらに乱入してきたフロア4、7とも戦闘を始めるが、そこにスナイパー仮面が介入する。
スナイパー仮面が試練を受けている間、新崎が二人を倒すことで試練をクリアし、さらに新崎が上に立つものとして育てられたいたため、たとえ知り合いであっても、他者を簡単に踏みにじることができるという本性をさらけ出されたが、その本性を察していたスナイパー仮面に受け入れてもらう。それをきっかけに試練がクリアされ、領域の全システムを統括する存在である統括者『クチナシくん』と接触する。
そして『クチナシくん』から、本来であれば様々な恩恵が与えられている管理者が神を目指すことは許されていないのにもかかわらず、現在管理者が暴走し、完全なる神を目指していることを明かされたことを説明し、管理者がすでにこの世界のルールの背いた存在であることを明かす。
同時に管理者が強引に神となるための段階を進め、守護者を含めた領域内に存在するすべての生命を犠牲にして神を生み出す終末段階を発動し、無表情仮面たちが領域内の人間を殺害し始める。
そこでスナイパー仮面も獲得した守護天使を操る能力を使い、守護天使に課せられた管理者に従わなければならないという命令を解除し、守護天使たちに管理者殺害の協力を要請する。
一方で遊理も自身の能力で試練をパスし、神のコードを取得、さらなる力を得た。

二十一巻 最後の戦いと決着

終末段階に入ったことで、無表情の仮面たちが無差別に攻撃を始め、遊理に協力する勢力全員が遊理と管理者の一騎打ちを邪魔させないために仮面たちを討伐し始める。
そのころ十王もヘリコプターを守っていたフロア5を倒し、クチナシの仮面を譲り受け「神に近づいたもの」となった沖原と十王は、ヘリコプターから見下ろすビル群そのものがコードになっていることを発見する。しかし何の役にも立てなかったため、せめて生き残った褒美が欲しいと土下座した吉田に対し、実験代わりに見せるも、なぜか吉田のみコードを取得してしまう。
その際、吉田の脳内に管理者が侵入し、その甘言に乗ってしまったことで、管理者に体を乗っ取られてしまい、十王が殺害され、沖原も重症を負ってしまう。
その後ついに、管理者と遊理との戦闘が始まり、両者とも互角の戦いを繰り広げる。
しかし、遊理が領域を壊しかねないと自制していた本気を解放したことで、形勢が完全に変わり、遊理が圧勝する。
決着がつこうとした瞬間、統括者が介入。この世界のプログラムの不備や、これ以上の破壊行為を止めるために、一度領域の機能を停止し、新しい管理者を遊理と定める。
さらに管理者の切り札であったフロア9を操り、不要となった管理者を殺害し、戦いの勝者を正式に遊理と認めた。これにより、領域の新規参加者は来ることがなくなり、殺し合いも強制のルールではなくなった。
しかし、遊理が強大な力の行使に耐えられなくなり、昏睡状態に陥ってしまったが、吉田の意識が介入したことで目覚めることになる。
殺し合いが終わったものの、クチナシくんから領域本来の目的が、世界の崩壊をとめるため存在である完全なる神を生み出すことを明かされる。
管理者となった遊理や、その仲間たちは完全なる神はいまだ生まれていないこと、このまま放っておくと他の次元が崩壊してしまうことなど、いまだ残る領域の問題を解決することを決意するとともに、つかの間の休息を楽しむことになる。

『天空侵犯』の登場人物・キャラクター

主要人物

本城 遊理(ほんじょう ゆり)

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