探偵物語(Tantei Monogatari)のネタバレ解説・考察まとめ
「探偵物語」は、ハードボイルド作家・小鷹信光の原案をもとに、1979年9月から1980年4月にかけて日本テレビ系列で全27話が放送されたTVドラマ。私立探偵の工藤俊作(松田優作)が、様々な依頼を引き受け、刑事たちに邪魔者扱いされながらも街の仲間たちと事件の解決に乗り出す。主演の松田優作は、それまでのハードボイルドなヒーロー像から一変、コミカルな演技と独特のスタイルで、彼の伝説的な作品となった。
工藤の移動手段であるバイクの愛車ベスパP150X。
当初、松田優作は”ハーレーダビッドソン”を使いたいと提案していたそうだが、優作とは映画でも共演しプライベートでも仲の良い友人で、本ドラマでも第11話と第21話に出演している岩城滉一の助言によってベスパになったそうである。レーサーでもありバイクに詳しい岩城からは、ハーレーだと停めたり走り出したりする動作の時間が掛かり過ぎるので映像として面白みに欠けるとの指摘があり、むしろベスパのような小型のバイクの方が画的に面白いし、そのほうがウケるのではないかとの意見で決まったようである。
イレズミ者が途中交代
工藤が信頼している情報提供者でもある街の仲間たち。ビリヤード好きで子持ちの”ダンディー”、映画マニアの骨董屋”イイヅカ”、ポン引きの”サブロー”、トルコ嬢の”京子”、違法な宝石商の”山崎”、そして工藤を「工藤先生」と呼んで慕うチンピラ”イレズミ者”。
イレズミといっても背中に「イレズミ者」と文字がマジックで書いてあるだけである。背中の文字の近くに桜の花びらを毎回1枚ずつ描き加えていく予定だったが、画面では文字の印象が強すぎて目立たなかった。彼は本編中あまり目立った活躍がなく、途中で姿を消す。
すると今度は2代目のイレズミ者が第19話で登場する。初登場となる本編中で2代目の襲名披露が行われ、背中に「イレズミ者 Part II」と書かれていた。
最終回に、骨董屋のイイヅカと2代目イレズミ者だけが事件に巻き込まれて銃で撃たれ殺されてしまう。
『探偵物語』の主題歌
音楽担当のSHŌGUNは、1978年にギタリストの芳野藤丸を中心にメンバー全員が”10年以上スタジオ・ミュージシャンとして活躍していた”という実力派で編成されたバンド。
1979年に日本テレビのドラマ「俺たちは天使だ!」の音楽担当に抜擢され、その主題歌「男達のメロディー」が50万枚を超えるヒットとなった。
そして同年、この「探偵物語」でも音楽と主題歌(オープニングテーマとエンディングテーマ)を担当した。元々は「男達のメロディー」を制作した際に「もう1、2曲作ってみないか」とプロデューサーに言われて作ったもので、ライブで歌えば必ずファンに喜んでもらえる曲であり、SHŌGUNの楽曲の中でもこの2曲は歌詞を暗記しているという。
オープニングテーマ:「Bad City」作詞・作曲:Casey Rankin 編曲:大谷和夫 歌:SHŌGUN
エンディングテーマ:「Lonely Man」作詞:Casey Rankin 作曲:大谷和夫、芳野藤丸 編曲:大谷和夫 歌:SHŌGUN
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目次 - Contents
- 『探偵物語』の概要
- 『探偵物語』のあらすじ・ストーリー
- 印象的な回
- 第3話「危険を買う男」
- 第14話「復讐のメロディー」
- 主な登場人物・キャラクター
- 工藤 俊作(演:松田優作)
- 服部刑事(演:成田三樹夫)
- 松本刑事(演:山西道広)
- ナンシー(演:ナンシー・チェニー)
- かほり(演:竹田かほり)
- 相木 マサ子(演:倍賞美津子)
- 『探偵物語』の名シーン・名場面&見どころ
- オープニングシーン
- 第1話「聖女が街にやって来た」
- 第5話「夜汽車で来たあいつ」
- 第27話(最終回)「ダウンタウン・ブルース」
- 『探偵物語』のエピソード・逸話
- 第3話は第1話になるはずだった
- 工藤の愛車はベスパではなくハーレーになる可能性もあった
- イレズミ者が途中交代
- 『探偵物語』の主題歌
- オープニングテーマ:「Bad City」作詞・作曲:Casey Rankin 編曲:大谷和夫 歌:SHŌGUN
- エンディングテーマ:「Lonely Man」作詞:Casey Rankin 作曲:大谷和夫、芳野藤丸 編曲:大谷和夫 歌:SHŌGUN