nakasakosako0@nakasakosako0

nakasakosako0
nakasakosako0
@nakasakosako0
5 Articles
8 Reviews
0 Contributions
0 Likes
nakasakosako0

nakasakosako0のレビュー・評価・感想

アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち
8

まさか…

・あらすじ
精神科病院に実習生として訪れた1人の学生。
訪れた先での病院は学校で学ばないような治療法を取り入れ、患者さんたちが自由な生活を送っていた。
だが、どこか怪しく不思議な雰囲気の病院。秘密が漂う院内の中で繰り広げられるサイコサスペンス。

・感想
始めは穏便に進んでいたストーリーでしたが観ていくうちに入り込んで観てしまう。
違和感を持ち病院内を探っていく主人公。
途中どうなって行くのかハラハラ、ドキドキ、しながら展開が読めずこのシーンを主人公はどう乗り越え対処していくのか!?を推測しながら鑑賞しました。

患者さんの症状の多さに医師たちにも「本当にこの治療法でいいのか?」「本当に医学に基づいているのか?」などの疑問も持ちながら、
疾患を患ってるのか、患っていないのか、この患者さんは演技では?と気が付けば、誰をも疑いの目で観てしまっていました。

ストーリーも面白く、展開にも退屈せず観入ってしまいます。最後のオチには、まさかのまさか…。
思わず「マジかー」と予想外の大どんでん返しには驚嘆しました。
人の考えること、感じること、それぞれの背景に隠されていること、など本当に分からないものだな…と感じる作品でもありました。

ヨルシカ / Yorushika
9

ヨルシカ初の配信ライブ レビュー

2021年1月、ヨルシカ初の配信ライブ開催。普段から素顔を見せない男女2人組のユニットだが、今回の配信ライブでも素顔を見せることはなく、魚たちが悠々と泳ぐ巨大な水槽をバックに生演奏でのライブ配信。時折、映されるボーカルのsuisの手元や、椅子に腰をかけて歌う青いワンピースのシルエットが、時に不安げで、時に力強く、ヨルシカの歌詞の世界観そのものを体現していると感じた。特にボーカルsuisの歌声の魅力は、その類まれな表現力の中に見え隠れする不安感にある。歌声を聴けばまるでいつも泣いている様だ。そして静かな怒りを感じる。
ライブの始まりは「藍二乗」。疾走感のあるメロディーに佇む空っぽな主人公が叫ぶ。
「人生は妥協の連続なんだ そんなこととうにわかってたんだ」
「人生の価値は 終わり方だろうから」
空っぽな主人公のもがきや葛藤を静かに歌い上げる。音楽は止まらない。魚たちは泳ぎ続ける。ライブでは、もがきながらも生きることをやめない人間を描く、ヨルシカの楽曲を存分に表現されていた様に思う。ラストの「冬眠で」は音楽がフェードアウトするまで、この世界が無限にループする様な感覚さえ覚える。このライブがいつ始まりいつ終わったのかがわからない演出になっていて、気が付けばまた最初に戻っている。映像化もされているので、ヨルシカの世界観をより聴覚だけでなく視覚でも捉えたい方には是非おすすめしたい。

SEE YOU AGAIN(漫画)
7

少女漫画にしては珍しくベトナム戦争もの

物語の時代背景が1960年代でベトナム戦争中のアメリカを描いた大学生のラブストーリーになる作品ですが、当時の戦時中の残酷なストーリー展開がよりリアルで少女漫画が好きな人に是非とも読んでほしい物語になります。
当時のベトナム戦争ではアメリカは召集令状と呼ばれる書類を渡された男たちはみんな軍隊に入隊する選択肢しかありませんでした。それは移民や市民権を持っていない男性も同じでした。アメリカは人種平等に徴兵しているのは建前であって実際はまず最初に黒人、そして次にラテン系を含む中南米系、スペイン語圏の民族、インディアン、そして白人ではイタリア、アイルランド系、そして僕たちと同じ日本人や中国人、朝鮮人を含むアジア人、ユダヤ人などの有色人種や黄色人種が真っ先にベトコンが潜む最前線に送られるということだった。主人公の少女のボーイフレンドも中南米系の学生で徴兵されてしまう。ベトナムの戦場で彼女自慢していたボーイフレンドの入隊同期がベトコンの子供に道連れに自爆されるシーンが物凄く死亡フラグを忠実に描いていて恐ろしく感じました。戦争の残酷さ、戦争によって引き裂かれる愛、死んでいった若い兵士たちの生き様も想像するだけでゾッとくる物語できた。

森山良子
10

日本の女性シンガーソングライターの草分け

森山良子は、米国で生まれジャズトランペッターとして出発して戦後日本でジャズ歌手として活躍した森山久の娘です。おじにはやはり米国で生まれて戦後ジャズ歌手として日本で活躍したティーブ釜萢がいて、従兄にかまやつひろしがいます。
森山良子は、はじめギター弾き語りのフォークシンガーとして「この広い野原いっぱい」でデビューしました。その後、長きにわたり活躍を続けています。
彼女の魅力は何といってもその美声でしょう!鈴のように美しいその声は聴く人の心を鷲掴みにしますね。
彼女は初期には、フォーク調の曲や歌謡曲を歌っていましたが、やがてもともと歌いたかったジャズをかなり歌うようになり、そういうアルバムもリリースしました。
彼女が歌った名曲の一つに「さとうきび畑」があります。これはいわゆる沖縄戦の悲劇を歌った曲で、とても長い曲ですが多くの方々に愛唱されています。
さらに彼女が作詞してBEGINが作曲して夏川りみがカバーして大ヒットした名曲に「涙そうそう」があるのはいうまでもありません。この曲も多くの方々に愛されています。
彼女の作るメロディは日常を一歩突き抜けたような世界を音によって描いているといえましょう。そこにその魅力があるのです。
今後とも彼女の活躍に期待したいと思います。

渇き。
7

こんなことになるだなんて

一人の少女がいなくなり、それを調べる父親である元刑事が少女の闇を知ってしまうという話です。
この少女がしてきたことというのが、かなり怖くて、こんなに闇に落ちることがあるのだろうかとびっくりしました。彼女に騙されて落ちていった人たちもかわいそうだし、そんなことをするような子にならざるをえなかった少女もかわいそうです。彼女がそうなったのにはたくさんの原因があったと思いますが、一番は絶対父親のせいです。なのに、その父親がなんかそのことをわかってないというか、むすめを愛してるとか言えちゃうところが一番怖いです。ああ、これは逃げ場がなかっただろうなと思いました。
父親は役所広司さんです。すごく怖くてよかったです。役所さんは「孤狼の血」でも、いかつい刑事役をしていましたし、すごく似合っていました。彼はひげとかが濃いイメージですが、それがより役作りに役立っていました。怖いのもですが、あの汚らしさがたまりません。
少女役の小松菜奈さんはすごく顔が整っていて、とても悪い人に見えないけど、でもたしかにきれいすぎるから悪いことしているかもとも思える感じで、役に合っていたと思います。他の人たちもみな、雰囲気があってすごくよかったです。
怖いけど、また見たいなと思える映画でした。

プロ野球スピリッツA / プロスピA
9

プロ野球ファンにはたまらないゲーム

日本の12球団のうち、お気に入りのチームを選択してゲームを進めていきます。
D~Sランクまでの選手が存在し、選手の能力を上げながらゲームを進めていきます。
開始初日はチームが弱すぎるので、若干萎えてしまいますが、7日間もすれば少しずつ選手が集まってくるので勝手に強くなっていきます。
12球団総合で選手がランダムに獲得できるので、自分の知らない選手や嫌いなチームの選手を獲得することもありますが、ゲームを進めていくに従ってこの選手たちが主力に変わっていくと、何故だか愛着が湧いてきて好きになっていきます。
選手の獲得はVロードというゲームストーリーを進め、他チームに勝利することにより獲得できるエナジー(ポイントのようなもの)を貯めてスカウト(他でいうガチャのようなもの)を行います。
1回25エナジーが必要となります。獲得確率は低いですが、Sランク選手が出ることもたまにあります。
選手は現在活躍している選手から、歴代のOBまで数多くの選手が登場します。
僕はヤクルトファンなので、山田哲人のSランクがいきなり出てくるとテンションMAXです。
このゲームの凄さは、投手のフォームや打者の打撃フォームが細部まで再現されていることです。
捕球やスローイングなども忠実に再現されています。
野球ファンなら是非一度プレイすることをお勧めします。

イエスタデイ / Yesterday
8

ビートルズのいない世界

世界にビートルズがいなかったらという映画です。
発想が面白いし、ビートルズが存在しないといない歌手とかもいて面白かったです。それだけ影響の大きなバンドだったのだと思います。それに、やっぱりビートルズはすごく良い曲を作るなと思いました。ただ、ギターをラフに弾いて鼻歌のように、歌っても、初めて聞いたならハッとさせられるほどの曲だと思いました。そんなに、ビートルズ世代でもない人が主役だし、なんとか歌詞を思い出してビートルズの曲を伝えたいなかきゃいけないのは大変だったろうなと思いました。でも、この人はシンガーソングライターなんですよね。
ビートルズは、やっぱりバンドとして良かったと思うので、1人で歌ってもなあと思ったりしました。それに、ジョン・レノンが世に残したのは記憶だけじゃない気もするし、世界は音楽業界だけでなく、変わっていると思います。そこのとこには触れていない映画でした。
でも、最後の方の展開がとても素敵でした。ビートルズファンなら泣いてしまうのではないでしょうか。映画評論家の町山さんも泣いたと言っていました。
私はビートルズは親の影響で聞いたことがある程度でしたが、これからもっと聞いていきたいなと思いました。

君の膵臓をたべたい / キミスイ / I Want to Eat Your Pancreas / Let Me Eat Your Pancreas
7

ありきたりかと思いきや予想外の展開に泣ける

作品タイトルが『君の膵臓をたべたい』という、なんだか今まで聞いたことない衝撃的なタイトルなのですが、冒頭、膵臓を食べることとはどういう意味か、主人公が説明してくれます。

ストーリーの主人公が重い膵臓の病気で、ある民族では自分の体の悪い部分を健康な動物から摂取すると状態が良くなると信じられていると言う迷信からその言葉をクラスメイトの彼に伝えます。
2人は特に接点のないただのクラスメイトだったけど、病院で彼女の病気のことを知り、それがきっかけで秘密を共有しながら二人は交友を深めていきます。

ここまで見ているとこのまま恋に発展していく、純愛ストーリーに感じられるのですが、この物語はそうではないのです。お互いにお互いのことを探り合いながらも、理解し合えないところを二人で共有しながら楽しみあっているような姿を何度も経験していきます。

結果、彼女の死期は徐々に近づいていくのですが、いつしかそっけなかった男の子の中に彼女への憧れを抱くような気持ちが生まれ、それを伝えようと心を開き、彼女との最後になるかもしれない時間を持った時にストーリーが急展開を迎えます。

そして、男性は大人になり、彼女は自分と彼の時間だけでなく、大切だった親友にもメッセージを残していたことを知ります。そのメッセージを繋げるために彼は動き、彼女の気持ちをさらに知ることになります。
青春時代の淡い気持ちや、なんとも言えない悲しみや切なさを感じた映画でした。