ありきたりかと思いきや予想外の展開に泣ける
作品タイトルが『君の膵臓をたべたい』という、なんだか今まで聞いたことない衝撃的なタイトルなのですが、冒頭、膵臓を食べることとはどういう意味か、主人公が説明してくれます。
ストーリーの主人公が重い膵臓の病気で、ある民族では自分の体の悪い部分を健康な動物から摂取すると状態が良くなると信じられていると言う迷信からその言葉をクラスメイトの彼に伝えます。
2人は特に接点のないただのクラスメイトだったけど、病院で彼女の病気のことを知り、それがきっかけで秘密を共有しながら二人は交友を深めていきます。
ここまで見ているとこのまま恋に発展していく、純愛ストーリーに感じられるのですが、この物語はそうではないのです。お互いにお互いのことを探り合いながらも、理解し合えないところを二人で共有しながら楽しみあっているような姿を何度も経験していきます。
結果、彼女の死期は徐々に近づいていくのですが、いつしかそっけなかった男の子の中に彼女への憧れを抱くような気持ちが生まれ、それを伝えようと心を開き、彼女との最後になるかもしれない時間を持った時にストーリーが急展開を迎えます。
そして、男性は大人になり、彼女は自分と彼の時間だけでなく、大切だった親友にもメッセージを残していたことを知ります。そのメッセージを繋げるために彼は動き、彼女の気持ちをさらに知ることになります。
青春時代の淡い気持ちや、なんとも言えない悲しみや切なさを感じた映画でした。