スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verseのレビュー・評価・感想

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
10

アメコミ嫌いでも引き込まれるアニメ映画

アニメ映画史上最高の映画です。
画のタッチがアメコミですが、どの場面を切り取ってもアートのようなタッチです。路上のストリートアートのような場面もあれば、紙に書かれた漫画、3Dのようなタッチなど見ているだけで面白いです。
そして格好いい。色鮮やかなアートが格好いいです。動きがアニメじゃなく滑らかなので、画面に引き込まれるように世界観に没頭します。

ストーリーもこれまでにない新たな展開です。「悪者が出てきてやっつけて終わり」なんてことはなく、日常が少しづつ変わっていくシリアスな要素があります。伏線もあるので次回作へつながる面白さがあります。

そして何よりおすすめしたいポイントがBGM。これがもう格好いい。映画なしでもサントラアルバム楽しめますし、見た後はスパイダーマンに入り込める最高のBGMです。
ヒップホップや洋楽が好きな人にたまりません。
BGMを手掛けるのはジェイデン・スミスやポスト・マローン、スウェイ・リー、タットモス、デンゼル・カリー。名前を聞いただけでワクワクする有名アーティストばかりです。
楽曲も最高に良いです。低音利かす音楽もあれば、迫る躍動感ある音楽。ヒップホップが好きじゃない方でも引き込まれます。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
9

まるでアトラクションに乗っている気分になる映画

まず、この映画はスパイダーマンシリーズ初のアニメ作品となっている。
アニメ、という時点で少し難色を示す方もいると思うが、この映画にはアニメだからこそできる、アニメしかできないような演出が多くある。

主人公マイルス・モラレス(以下マイルス)が偶然クモに噛まれてスパイダーマン、ヒーローとなり成長していく、というのがこの作品の流れ。
偶然にもヒーローの宿命を突き付けられるマイルスは、まだ多感で不安定な時期の高校生。
そんなマイルスの不安や迷い、覚悟を映画の中で、彼の表情だけでなく音楽、場面場面に出てくるグラフィティアートのような芸術的演出が表してくれている。
アニメにしかできない、主人公の心とアートが合体したような演出だと感じた。

また、個々のシーンひとつひとつのアングルが素晴らしい。
カメラを使った実写では到底できないような立体的で能動的なアングルのシーンが多くある。
特に戦闘のシーンはとても印象的だ。
アニメアート独特の演出に、気分を高揚とさせる音楽、そして、まるでジェットコースターの先端につけたカメラから撮影したかと思うほどスピード的なアングル。
遊園地のアトラクションのように、心が奪われる。

ヒーローが好きな人はもちろん、芸術が好きな人、音楽が好きな人、グラフィックが好きな人。
多くの人に受け入れられ、愛される作品だと感じた。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
10

度肝を抜かれた最高なCGアニメ

「スパイダーマン:スパイダーバース」はマーベルコミックスで有名なスパイダーマンシリーズのCGアニメ映画です。私が見てきた映画の中でもトップ10に入る映画ですので、自信を持ってオススメできます。
オススメポイントの1つ目は、画質です。基本は、手書き風のCGアニメーションですが、線画・絵画・ドット画を組み合わせた画質なので本当に人物が生きているように見えます。特に感動すらしてしまったのが、主人公マイルス・モラレスがスパイダーマンとして覚悟を決めてスパイダースーツを着て仲間のもとに向かうシーンでニューヨークのビルの屋上からマイルスがダイブするシーンがとても美しく神秘的です。
オススメポイントの2つ目は、劇中に流れる音楽がとてもいい歌です。特に、スパイダーバースの歌と言ったら「Sunflower」という曲があります。その曲がとても最高で劇中、マイルスがリラックスできる曲なので口ずさんでいるシーンがあります。
オススメポイントの3つ目は、ストーリーです。度肝を抜かれたのが様々なスパイダーマンが出てくる点です。先述しましたが主人公がマイルス・モラレスというアフリカ系アメリカ人の高校生で、「バース」とあるので色々な次元のスパイダーマン出てきます。もちろんですが、ピーターパーカーも出てきます。見ていて他にも驚き・カッコよさ・笑い・感動と色々な感情が出てしまうほど面白いです。
以上、スパイダーバースのオススメするポイントです。この記述を見た方は是非、ご覧ください。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
8

親愛なる隣人がついにアニメに!?

この作品の概要は、主人公のマイルス・モラレスが別の世界に干渉する実験に巻き込まれ、スパイダーマンになり心身ともに成長していく様子を描いた作品です。
他の世界に干渉したせいで、別の世界から来てしまったスパイダーマン達が主人公の師匠役をするのですが、それらのスパイダーマン達がかなり個性的です。あるスパイダーマンはモノクロで探偵みたいな格好をしていたり、また別のスパイダーマンはロボットを操縦しているなど、「スパイダーマンって何?」と思ってしまいましたが、この要素はとても新しくて個人的には好みです。
また、実は主人公の叔父が敵だったり、今作の敵側のボスにもスパイダーマンを憎む理由があったりなど人間関係も複雑で、一言で「こいつは正義だ」、「こいつは悪だ」と決めることが出来ない奥深さもポイントです。
そして、スパイダーマンと言えば立体起動のアクション!当然今作にもあるのですが、主人公は初めから出来た訳ではなく、しかも特殊な能力(透明化、プラズマエネルギー的なハンドパワー)を持っているにも関わらずその能力を使いこなせなかったりして、初めからヒーローとして成熟しきっていない点も個人的には大好きで、後半になっていくにつれて主人公のアクションがどんどんスパイダーマンらしくなって行き、最後にラスボスを倒すシーンは思わず手を強く握りしめてしまいました。
とても面白い作品です。是非一度見てください!

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
10

【ネタバレなし】こんなアニメ作品みたことない!

スパイダーバース鑑賞しました。本作は2015年に歴代スパイダーマンが一斉に集合して話題となったコミックを原作とした作品でありながら、本作のために描き下ろしたオリジナルストーリーで展開していく作品。本作が最高だって事はオープニングのMarvelのロゴが登場した瞬間に約束されたも同然でした。
誰も観たことないようなスタイリッシュなアニメーションによる視覚表現に度肝を抜かれ、最後までその興奮が続く。映像に気を取られながらもストーリーは上質であり期待を裏切りません。8回泣けて10回熱くなれること間違いないです。スパイダーマンが好きでMarvelが好きな人はもちろんの事だが、どんな人が観ても楽しめるそんな作品となっていました。
正直Sony配給のMarvel作品でも特にアニメ作品となっている本作は、いわゆるDisney配給のMCU作品に比べ影を潜めている印象です。そのため本作は公開され時間も経っているため、これまで鑑賞してこなかった方も多くいると思います。またスパイダーマンのみの作品であり、前述したMCU作品のようなストーリーの繋がりもありません。でも、それだけでこの作品をスルーしてしまうのは勿体ない。全映画ファン、アニメファン必見です。今世界でもトップクラスの映像体験をお楽しみください。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
8

それぞれのスパイダーマンの魅力が伝わる

スパイダーマンが好きな人に是非見てほしい作品です。
いろいろな世界にいろいろなスパイダーマンが存在しています。この映画では6人のスパイダーマンが登場します。プライムの世界ではPeter Parkerがスパイダーマンになっています。同じ世界にMiles Moralesが存在して、Peter Parkerの公認として新しいスパイダーマンになる若い少年です。他のスパイダーマンはPeter B. Parker、Gwen Stacy、Peter Porker、Peni ParkerとNoirのPeter Parkerです。
この映画ではそれぞれのスパイダーマンの紹介をするので、初めて見た人にもなにが起こるのか、それぞれのスパイダーマンがどうやって力を持つようになるか、自分の世界でどんな人生を歩んでいるのか、どうやってプライムの世界に行ってしまうのかをちゃんと説明されています。
それぞれのスパイダーマンの個性がちゃんと見えるため、それぞれの魅力が十分伝わっています。どれも好かれるスパイダーマンです。どうやってMiles Moralesが立派なスパイダーマンになれるかがこの映画の中心です。とても感動的な話で、受賞をもらうほどいい作品です。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
8

新たなアニメーションの進化、確立

個人的に、実写版の『スパイダーマン』シリーズを見てきましたが、アニメーションとしては初めてでした。今作品のすごいところはproductionI.G,岩波美和監督、吹き替えには小野賢章、宮野真守と日本のアニメーション、声優業界を第一路線で活躍している人たちが今作品を彩っています。
色んな次元から、色んなスパイダーマンが出てきます。この時点で意味がわからないと思いますが、この意味のわからなさが成立するのが凄い。また、色彩の鮮やかさというのは実写ではなく、アニメーションだからできたことだとも思います。
私個人、映画好きではありますが、アニメに対してあまり好きではありませんでした。実写だからこそのドラマティックさがアニメで表現できるのか?と思っていましたが、これが……ぜひ、見て頂きたいです。主題歌にはTKfrom凛として時雨の音楽もかっこよかったです。あのハイトーンボイスの中にある殺伐とした感情が、彼らの無常に起きる事件や誰かを失った悲しみ、それでもスパイダーマンとして戦っていくという決意を感じさせる力強さを感じました。また、次があるのであればどんな映像美が見れるのか、期待しています作品でもあります。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
9

スーパーヒーロ―映画ファンでなくても楽しめる作品

『スパイダーマン:スパイダーバース』は、批評家から絶賛された映画で、2019年度アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞した作品です。CGと手描きの漫画を融合した斬新な手法を使い、舞台となるブルックリンの街がとても魅力的に描写されています。また、コメディとアクションを見事に織り交ぜており、思わず吹き出す場面や登場人物達のダイナミックな動きに観客は引き込まれます。

本作の見所は、登場するキャラクター達。スーパーヒーローである事に疲れたメタボの40才、豚、そして未来の東京を守る女の子等総勢6人のスパイダーマンが登場します。
悪役・フィスクが家族の死を乗り越えられず、他の次元に生きる家族を取り戻そうとします。加速器と呼ばれる巨大装置を使ってパラレルユニバースを融合させようとしますが、現世界に存在する人々全てが消滅してしまうため、スパイダーマン達が阻止するために立ち上がり、その攻防が本作の主軸となるストーリーです。
声優陣が非常に豪華で、主人公の少年マイルスの叔父役に『ムーンライト』と『グリーンブック』で2度アカデミー賞助演男優賞を獲得したマハーシャラ・アリ、白黒の世界から来たスパイダーマン・ノアール役にニコラス・ケイジ、そして『トゥルー・グリット』に出演し、若干14才でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた才能溢れるヘイリー・スタインフェルドがスパイダー・グウェン役と錚々たるメンバーで話題を集めています。マーベル・コミックやスパイダーマン等スーパーヒーロ映画を全く知らない人でも堪能できるエンターテイメント性の高い映画です。

スパイダーマン:スパイダーバース / Spider-Man: Into the Spider-Verse
9

スパイダーマンという存在を知っていれば、楽しめる海外アニメ映画

スパイダーマンはたくさんの映画が出ていますが、今回の作品はアニメ式ということで、少し違う路線だったので映画館で観てきました。第91回アカデミー賞にて、長編アニメーション賞を受賞しました。細田守監督作品やディズニー/ピクサーを抑えての受賞です。
子供から大人まで楽しる作品で、ストーリー、アクション、迫力ともに、よくまとまった作品だと思います。海外のアニメらしい、カラフルな映像と、スピード感が印象に残りました。今までの作品を見ていなくても、スパイダーマンという存在と、少しのスパイダーマンの技を知っていれば楽しめる作品です。それぞれの特徴のあるキャラデザインと性格、技が印象的です。自分のお気に入りのキャラクターがきっとみつかると思います。
ストーリーは少年が勇気を持って戦う王道ストーリーです。勇気を持つきっかけ、挫折、そこから立ち上がってからの最後の活躍まで王道だからこそ他の戦闘シーンやキャラデザインも際立っていました。映画の内容は、基本的にギャグが多く含まれています。今までの映画のスパイダーマンシーンを使った小ネタもあるのですが、観ていなくても全然楽しめますし、観た人は、更に楽しめます。もちろん泣けるシーンもあります。日本人なら、「なるほど。海外からの日本の印象はこうなんだな。」というシーンも出てきて、笑えます。