梨泰院クラス / Itaewon Class

梨泰院クラス / Itaewon Class

『梨泰院クラス』とは、韓国のケーブルテレビ局にて2020年1月から3月まで放送された、飲食業界での成功を目指して仲間と共に奮闘する主人公を題材としたテレビドラマである。原作は、2017年から2018年にかけて連載されたチョ・クァンジンによるWeb漫画。パク・セロイが、父親を奪った同級生とその父への復讐を誓い、梨泰院で挑戦を始める。彼のもとに個性豊かなメンバーが集まり、外食No.1企業である長家グループを追い詰めていくストーリー。Netflixオリジナル作品として日本を含む世界に配信された。

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梨泰院クラス / Itaewon Classのレビュー・評価・感想

梨泰院クラス / Itaewon Class
10

何かに挑戦したい、しようとしている人は見て欲しい

『梨泰院クラス』とは韓国を代表する作品のひとつです。
主演を務めるパク・ソジュンは、韓国俳優の四天王と呼ばれるほどの実力とルックスを兼ね備えている俳優です。このドラマは、とにかく分かりやすいストーリーです。

復讐劇でありながら、主人公以外の個々のサイドストーリーにも見どころがたくさんあり、老若男女問わず楽しめるドラマとなっています。
最大の見どころは、梨泰院という韓国の繁華街で、パク・ソジュン演じるパク・セロイが小さな飲食店を仲間たちと一緒に経営し、大企業まで成し遂げていくサクセスストーリーです。

ただのサクセスストーリーではありません。復讐劇と冒頭でも書きましたが、パク・ソジュン演じるパクセロイは家族を失い絶望の中、復讐を誓うことで生きる意味を見つけていきます。その復讐とは、罪を償わせ、家族を殺した相手を破滅させる事。その相手は、金と権力を使い、パク・ソジュン演じるパク・セロイをさらに追い込んでいきます。
度重なる試練を根性と信念を持ち真っすぐ立ち向かっていくさまが、描かれています。

ドラマの展開が早くハラハラドキドキの連続で、何度見ても飽きないドラマです。
このドラマを見ると感動と勇気が湧き、すごく幸せな気持ちになれるでしょう。

梨泰院クラス / Itaewon Class
8

韓流ドラマというよりも海外ドラマに近い作品

韓流ドラマと言えば、日本の昼メロドラマのようにドロドロくどくどと男女の痴情のもつれを裏に感じずにいられない、そんなふうに感じて手を出せずにいる方が大勢いらっしゃるかと思う。
確かにそうだ。韓流ドラマと言えばそれこそが大きな題目であり、どのような皮を被っているか、主演の男優はあのナンとかナンとかだとかが注目されて、その内容は疎かにされがちである。
だがこの『梨泰院クラス』は、そういったものを毛嫌いする人にこそ海外ドラマの名作としておすすめできる一本となっている。その裏付けにNetflixで世界に発信されており、日本国内の総合TOP10に入らない日は無い。

軽くあらすじを紹介します。

主人公のパク・セロイは父の転勤により高校三年時に田舎の学校に転校することとなった。その学校ではいじめがあり、国内最大外食企業チャンガグループの御曹司、チャン・グンウォンによって男子生徒がいじめられていた。グンウォンによる執拗ないじめがある中、先生含むクラスの誰もが御曹司のいじめを見て見ぬふりをしていた。信念の強い転校生セロイは父がチャンガグループに勤めていながらもグンウォンを殴り、学校の校則にのっとり退学することとなる。

これが冒頭の数十分の内容になっている。転校生がクラスのいじめられっ子からいじめっ子を救うというありふれた展開だが、最終的には何とセロイは退学することになった。

これは主人公パク・セロイのキャラクター性がそうさせているのが画面から伝わって来る。主人公がどうするかはドラマにおいて重要な意味を持っている。当たり前かもしれないが、パク・セロイほどこのことを感じさせる主人公は多くは無いだろう。セロイにはこのドラマを通して一貫しているものがあり、そのために多くの苦労をする。冒頭の騒ぎの中ではセロイには学校生活を送れるチャンスもあった。

セロイがグンウォンを殴ったあと、セロイは校長室で父とグンウォンの父でありチャンガグループの会長であるチャン・デヒと対面する。チャン・デヒは息子に土下座をすることで事を治めようとするがここでセロイはデヒの提案を断った。そのことによりセロイは退学、父はデヒに自主退職を申し出て退職することになった。

パク・セロイは社交性には欠けているが、ここぞという時の信念や正義感は父に譲らずとても強く、それは自らの道をも閉ざしてしまうものお構いなしの不器用な側面もある。だが同時にそれがとても魅力的な主人公を形づくり物語を進めていく。

主人公のパク・セロイばかりに注目してしまったが、このドラマの仇役になるのがチャン・デヒである。こちらはセロイとは違った考えがあるが信念の強さではセロイにも負けず劣らず、チャン家のため、チャンガグループのためなら法さえも侵す度胸を持っている。

ここからパク・セロイとチャン・デヒの運命とも言えそうな因縁が始まる。

ここまででも十分に濃い内容と言える。メロドラマなんて吹っ飛んで夢中になれるだろうがまだそうでない人もいるだろう。安心してください。もう一つさらに驚く展開が後半にあります。

このドラマはエピソード1を見てしまったら最後、抜けられない沼に突き落とされ、先が見たくなってしまうポイントがいくつもあり、複線も膨大です。ドラマといえば少し臭い表現が多様されるものだと考えがちですが、『梨泰院クラス』はその緩急に優れた作品で、バードボイルまではいきませんが多くの人が見られるように調節された良作、海外に向けた名作ドラマだと思います。今回の紹介ではエピソード1の前半部分しかネタバレしていません。後半も含めエピソード16もある作品です。続きが気になった方は是非Netflixなどで視聴してください。

余談になりますが作品を通してどれも音楽が素晴らしく、特に『You meke me bake』(The Rose )をバックに実写映像をアニメ技法で表現したオープニングは飛ばせないぐらいに凄いものでした。

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