氷菓（古典部シリーズ）のネタバレ解説・考察まとめ

折木 供恵（おれき ともえ）

CV：雪野五月

主人公・折木奉太郎の姉で、神山高校古典部のOG。
奉太郎が古典部に入るきっかけを作った人物である。
直接登場する回数は少なく、人物像の多くは奉太郎の語りから窺えるもの。
アニメでは顔が映らない演出になっている。
大学生の身分ながら、貯めまくった資金で世界中を一人旅して回っているらしく、様々な土地から折木家に連絡を寄越してくる。
手紙一通で奉太郎の省エネ主義を捻じ曲げるほどに姉弟の力関係は明確。
年中行事が大好きで、大学に入るまでは奉太郎をいろんな場所へ連れ回していた。
弟いわく優秀かつ変わり者で、何をやっても勝てる気がしないとのこと。
また、ファンの間では入須とチャットをしていた「あ・た・し♪」は供恵ではないかと言われている。

入須 冬実（いりす ふゆみ）

CV：ゆかな

神山高校2年F組の女子生徒。
実家は総合病院「恋合（れんごう）病院」で、地元の名士。
えるとは家ぐるみの付き合いで、仲が良い。
「遠まわりする雛」では、雛役のえるの相手になる男雛役を務めた。
冷静な判断力と、高い人心掌握能力、そして威厳を持った美人で、生徒達からは「女帝」と呼ばれている。
参加するチャットでは、書き込んでいないのかあえてなのか、ハンドルネームが「名前を入れてください」と表示される。
「愚者のエンドロール」ではチャットが発端となり、古典部を2年F組のミステリー映画の試写会に招く。
脚本家の本郷が倒れてしまい結末が分からないとし、奉太郎に物語がどういう結末であったか探偵役を頼んだ。
しかし実際は、本郷が書いてないシナリオを生徒達が勝手に入れてしまい収拾がつかなくなった尻拭いを奉太郎にさせていた。
「クドリャフカの順番」では、交渉ごとに疎いえるに助言するなど面倒見が良い一面を見せる。

十文字 かほ（じゅうもんじ かほ）

CV：早見沙織

神山高校1年D組の女子生徒。
たった一人しかいない占い研究会の部員兼部長。
実家は神山市内にある「荒楠（あれくす）神社」。
里志のクラスメイトで、里志との仲は普通であるが、里志からは若干苦手に思われている。
えるとは知り合いで、「える」「かほさん」と呼び合う仲。
「クドリャフカの順番」では、十文字に運命の輪のタロットカードを盗まれた。
十文字事件は「じゅうもんじ事件」ではなく「じゅうもじ事件」で、かほは無関係。
奉太郎とえるが初詣へ行く短編「あきましておめでとう」では、荒楠神社が舞台になり、かほは巫女姿で登場した。

遠垣内 将司（とおがいと まさし）

CV：置鮎龍太郎

壁新聞部部長。カンヤ祭前に引退した。
遠垣内家は教育に影響力のある名家で、千反田家と付き合いがあり、えるとも知り合い。
部室で隠れて喫煙しており、部室前の廊下に赤外線センサーをつけて念入りに偽装工作を行っていた。
タバコは化学準備室の金庫に隠していたが、そこには文集「氷菓」のバックナンバーがあり、知り合いだったえるにバックナンバーを探させて欲しいと言われ動揺。
その姿から奉太郎に喫煙を見破られた。
「クドリャフカの順番」では、壁新聞部元部長という立場からえるに古典部を取り上げて欲しいと頼まれる。
えるは入須の助言通り「なるべく人目に付かないところで、異性に頼む」を遠垣内に実行したが、喫煙の過去もあり遠垣内はえるのかしこまった態度に逆に警戒した。

沢木口 美崎（さわきぐち みさき）

CV：伊瀬茉莉也

2年F組の生徒。
F組の自主制作映画では広報を担当。
さらに未完成になった映画の結末を探る探偵役の一人として志願し、犯人は壁をすり抜けられる怪人だったという考察を披露。
考えた映画タイトルは「Bloody Beast」。
密室などの全ての謎は怪人だから可能であるという発想であったが、本郷はホラー映画にする予定ではなかったという所から奉太郎に却下された。
初登場は「愚者のエンドロール」であるが、名前は「氷菓」でも登場。
「クドリャフカの順番」ではお料理研究部のイベント「ワイルドファイア」に天文部の一人として出場し、不気味な顔でエキセントリックな料理を作った。
明るい性格であるが、電波系の変人。

糸魚川 養子（いといがわ ようこ）

CV：小山茉美

神山高校教師兼、図書室の司書。
旧姓は「郡山養子」。
33年前（アニメでは45年前）の神山高校の生徒で、古典部に所属していた。
そのため関谷純の事を知っており、33年前の真実も知っていた人物。
糸魚川の告白によって、関谷が望んで退学になったのではなく見せしめに選ばれた生贄だった事を知り、奉太郎たちはえるの疑問の答えである正しい真実へと辿り着いた。
アニメでは回想シーンとして、若い頃の糸魚川の映像が流れた。

『氷菓』の名言・名セリフ

「私、気になります！」千反田 える

えるの口癖で、えるといえばこのセリフ。
普段は穏やかな態度だがその実相当好奇心の強い性格で、興味を引かれること、納得のいかないことに出会えば好奇心の権化と化し、「わたし、気になります」という決まり文句を言う。
とにかく一度湧いた好奇心に弱く、人に本当に迷惑が掛からない限りは自身の好奇心に抗えない困った面を持つ。
特に奉太郎はえるのこの言葉に勝てず、目を爛々と輝かせて「私気になります！」と言われてしまうと断りきれず、関わらざるを得なくなる。

「やらなくてもいいことならやらない、やらなければいけないことなら手短に。 」折木 奉太郎