デジモンアドベンチャー(DIGIMON ADVENTURE)のネタバレ解説・考察まとめ
『デジモンアドベンチャー』とは、東映アニメーションが制作したデジモンアニメシリーズの第1作目で、ジャンルはSFや冒険といった、少年向けアニメ。本作を皮切りに、多数のデジモンアニメシリーズが生まれた。現実と異なる世界に迷い込んだ子供たちが、仲間やデジモンと関わり合う中で、出会いや別れを経て自分らしさを見つけて成長していく物語。主人公1人だけではなく、子供たち全員に等しく活躍のスポットが当たる群像劇でもある。子供たちの成長を、デジモンたちの進化という形で分かりやすく見ることができるのが魅力。
八神 太一(やがみ たいち)
CV:藤田淑子
紋章 - 勇気
本作の主人公。11歳。頭にゴーグルをつけ、青いTシャツに半ズボン姿の男の子。パートナーデジモンはアグモン。お台場小学校の五年生で、サッカー部のエース。トレードマークのゴーグルをいつも身に着けている。一見無鉄砲で大雑把に見えるが、人をまとめる力を持っている。
夏休みの子供キャンプに参加してたが、空から飛来してきたデジヴァイスによってデジタルワールドへ飛ばされてしまう。たどり着いた場所で太一をずっと待っていたと言うアグモンと出会う。デジタルワールドでは強いリーダーシップを発揮し、他のみんなを引っ張っていく。考えるよりも先に行動してしまう性格であり、未知のものには果敢に挑んでいくタイプ。しかし、それが原因でトラブルになってしまうこともある。特にヤマトとは意見が食い違ってしまい言い争いになることもしばしば。物語の序盤では、デジタルワールドがデータの世界であり、現実世界にいるであろう自分自身には影響はないと思い、蛮勇にも似た無茶な行動を繰り返していた。その一方で責任感が強く、ピンチや危機を自分がどうにかしないといけないという焦りから、ワクチン種であるグレイモンをウィルス種であるスカルグレイモンに誤って進化させ暴走させてしまう。さらに、自分の身の安全を疎かにしてしまいがちになっていたが、もしかしたら死んでしまうかもしれないと言われ、死の恐怖に怯えてしまい、仲間のピンチにも動けずにいた。しかし、ピッコロモンとの修行やこれまでの経験を経て、自分と向き合うことが出来、自分が持つ本当の勇気を身につけることが出来た。物語の中盤で、エテモンとの戦闘で生じた次元の歪みに飲み込まれて現実世界に戻ってしまった。しかし、見えるはずのないデジモンが現実世界でも見えること、世界各地で起きている異常気象がデジタルワールドに起きている問題と直結していると確信した太一は、再会した妹のヒカリを残し、またデジタルワールドへ戻った。
運が良いというか勘が鋭く、ヴァンデモンの城で現実世界に行くためのパズルを2分の1で当てたり、毒キノコを食べずに済んだり、ヴァンデモンが復活する時間を当てたりした。その一方で大雑把でもあり、光子郎のパソコンを叩いて直そうとしたりする。
妹のヒカリに対しては過保護である。幼い頃に、病み上がりのヒカリを連れ出し遊んでいたが、体調が悪化し救急搬送させてしまったことが要因となっている。
本人はある時まで忘れていたが、幼少期に、妹のヒカリと突然出現したデジタマを孵化させたことがある。そのデジモンもアグモン、グレイモンと進化していき、同じく現実世界に現れたパロットモン(腕が生えたオウムのような巨鳥型デジモン)と戦闘になり、爆発とともに2体とも姿を消した(1999年に放映された劇場版デジモンアドベンチャー)。後に光が丘爆発テロ事件と呼ばれ、この時に選ばれし子供たちの一人として選ばれた。
石田 ヤマト(いしだ やまと)
CV:風間勇刀
紋章 - 友情
お台場小学校の5年生で11歳。緑色のハイネックノースリーブとジーパン姿の男の子。パートナーデジモンはガブモン。
夏休みの子供キャンプに弟のタケルと一緒に参加していたが、デジタルワールドに飛ばされてしまい、ガブモンと出会う。思慮深く慎重にことを進めていく為、突っ走りがちな太一と意見が食い違い、よくケンカをしている。物語の後半で、敵のジュレイモンに拐かされ、自分のライバルであり価値観が真反対である太一と戦ったこともある。太一とは、ケンカし時には殴り合うほど対立することもあったが、お互いのことを認め合うほど友情を深めた。
両親が離婚しており、タケルは母が引き取った為苗字が違う。タケルのことを大事にしているが、自分がいないと何も出来ないと過保護に扱う。そのため、タケルがデジタルワールドへ行きさまざまな経験を経て成長していくことに葛藤することになる。
クールに振る舞っているが、口下手を他人に知られたくない為であり、中身は熱い性格。ハーモニカを持ってきており、一人でハーモニカを吹いている場面もある。
光が丘爆発テロ事件の時に現場にいたが、その時のことをある出来事まで忘れていた。
武ノ内 空(たけのうち そら)
CV:水谷優子
紋章 - 愛情
お台場小学校の五年生で11歳。青い帽子を被ったノースリーブでジーパン姿の女の子。パートナーデジモンはピヨモン。
小学校では男子に混じってサッカーをやっている活発な性格だが、思いやりを持ち仲間を気に掛けることもできる。突っ走りがちな太一に呆れながらも、仲間をフォローし、年下組であるミミ、タケル、ヒカリの面倒を見ている。しかし、太一が失踪したことを皮切りに、メンバーが分裂してしまったことに責任を感じてしまった。
花道の家元である母親とは折り合いが悪い。怪我をしてしまったため、母にサッカーの試合への参加を拒否された自分は愛されていないと思い込んでいたが、怪我を押してでも戦いに行こうとするピヨモンに、母と同じことをしていると気付き、嫌っているのではなく愛情があるからだったと気付くことができた。
泉 光子郎(いずみ こうしろう)
CV:天神有海
紋章 - 知識
お台場小学校の4年生で10歳。赤い髪のオレンジ色のシャツを着た男の子。パートナーデジモンはテントモン。
丁寧な言葉遣いで礼儀正しい。基本的に敬語で話す。パソコンなどの知識や操作に明るく、それらを駆使し、デジタルワールドで使われる文字の解析や地図の表示などを行い冒険のサポートをする。しかし、自分の欲求に素直なところがあり、周囲の輪よりも自身の探究心を優先して不和を引き起こしたこともある。また、とある街のネットワークに接続したことで、それを敵に感知されてしまったこともある。
今の両親は本当の両親ではなく、そのことを幼い時に偶然聞いてしまった。そういった過去から、人と距離を置くようになってしまい話し方も敬語に変わった。また、パソコンなどに逃避するようになる。しかし、両親と本音で話すことができ、自分の気持ちを打ち明けることで心の痞えがとれ、良好な関係になることができた。
太刀川 ミミ(たちかわ みみ)
CV:前田愛
紋章 - 純真
お台場小学校の4年生で10歳。マゼンダのカウガールルックスの女の子。パートナーデジモンはパルモン。
天真爛漫で喜怒哀楽が激しい。子供たちの中では年中だが、一番ワガママで子供っぽく泣き虫。デジタルワールドに来て住環境に不満をもっていたが、地面の上で寝るなど順応するのは早かった。歌がうまく、劇中で披露したこともある。ヌメモンやスカモンなどの汚物系デジモンに好かれるが、自身が苦手な為手ひどく振る。その為ウンチを投げられることも多いが、キレて投げ返したこともある。物語の後半、戦って大勢のデジモンが傷つき倒れていくことに悲しみ、戦うことに消極的な態度を取り戦線から離れるが、戦わなければ守れないものもあると気付き復帰した。
城戸 丈(きど じょう)
CV:菊池正美
紋章 - 誠実
お台場小学校6年生で12歳。メガネをかけた長身の男の子。生真面目で責任感が強いが、融通が効かず優柔不断。最年長であるためか、自分がしっかりしないといけないという強迫観念で焦っているが空回りしてしまいうまくいかない。太一とヤマトの対立に頭を悩ませ、仲裁しようとするがなかなかうまくいかずに悪化させてしまうこともある。デジタルワールドに来た当初は自分の常識が通用せずに唖然としていたが、冒険を通じて柔軟に広い視野を持てるようになった。
家が医者の家系であるため、医者にならなければと思い無理をしていたが、親の為などではなく、自分の為に医者を志すようになる。
高石 タケル(たかいし たける)
CV:小西寛子
紋章 - 希望
河田小学校2年生で8歳。緑の帽子を被った金髪碧眼の男の子。パートナーデジモンはパタモン。
泣き虫だが、周りに迷惑を掛けないように良い子を演じていた。ヤマトは兄だが、両親が離婚してしまった為、離れて暮らしている。本人は、ヤマトが世話を焼いて特別扱いすることに不満を持っていた。強いリーダーシップを発揮する太一に憧れており、自分の兄になってくれないかと言うシーンがある。物語の途中でついにその不満をヤマトに打ち明けてしまい、ヤマトが単独行動してしまう要因をつくってしまう。冒険を通じてたくましく成長し、ピエモンに他の子供たちが人形に変えられてしまっても、諦めずにヒカリを守り、エンジェモンを完全体に進化させ、助け出すことに成功した。
八神 ヒカリ(やがみ ひかり)
CV:荒木香恵
紋章 - 光
お台場小学校2年生で8歳。首にスカーフを巻き、ホイッスルを身につけた女の子。パートナーデジモンはテイルモン。
心優しい性格。自分が苦しくてもそれを表に出さず、他人を気に掛けてしまう危なっかしさがある。太一は兄であり、小さい時におねしょを庇ってもらったりしたこともあるため愛着が強い。物語当初は、風邪を引いていた為キャンプには不参加だった。そのため、初登場も子供たちに加わる時期も遅い。一人だけ戻ってきた太一に、デジタルワールドに戻らないでと言うが、一人残されてしまう。世界各地で起きてる異常気象がデジモンの影響であると気づいており、光が丘爆発事件のことも覚えていた。不思議な力があり、デジモンを回復させたり、超常の者を憑依させることができる。
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目次 - Contents
- 『デジモンアドべンチャー』の概要
- 『デジモンアドべンチャー』のあらすじ・ストーリー
- 冒険のはじまり デジモンワールドへ(第1話 - 第7話)
- 第一の敵 闇の使者デビモン(第8話 - 第13話)
- 第二の敵 エテモン悪の花道(第14話 - 第18話)
- ついに到達した完全体進化 エテモンとの決着(第19話 - 第20話)
- 第三の敵 ヴァンデモンの策略(第21話 - 第27話)
- ヴァンデモンを追い日本へ 8人目の子供との邂逅(第28話 - 第33話)
- 究極体×究極体 ヴァンデモンとの最終決戦(第34話 - 第39話)
- 魔の山の四天王 ダークマスターズ登場(第40話 - 第52話)
- 根源にして終焉 最後の敵とのラストバトル(第53話、第54話)
- 『デジモンアドベンチャー』の登場人物・キャラクター
- 選ばれし子供たち
- 八神 太一(やがみ たいち)
- 石田 ヤマト(いしだ やまと)
- 武ノ内 空(たけのうち そら)
- 泉 光子郎(いずみ こうしろう)
- 太刀川 ミミ(たちかわ みみ)
- 城戸 丈(きど じょう)
- 高石 タケル(たかいし たける)
- 八神 ヒカリ(やがみ ひかり)
- パートナーデジモン
- アグモン
- ガブモン
- ピヨモン
- テントモン
- パルモン
- ゴマモン
- パタモン
- テイルモン
- 選ばれし子供たちの家族
- 八神 裕子(やがみ ゆうこ)
- 八神 進(やがみ すすむ)
- ミーコ
- 高石 奈津子(たかいし なつこ)
- 石田 裕明(いしだ ひろあき)
- 武之内 淑子(たけのうち よしこ)
- 泉 佳江(いずみ よしえ)
- 泉 政実(いずみ まさみ)
- 太刀川 サトエ(たちかわ さとえ)
- 太刀川 ケースケ(たちかわ けーすけ)
- 城戸 シン(きど しん)
- 協力者
- ゲンナイ
- デジタルワールドの安定を望む者
- アンドロモン
- レオモン
- ホエーモン
- ピッコロモン
- ウィザーモン
- デビモン編(ファイル島編)
- デビモン
- オーガモン
- クワガーモン
- シェルモン
- シードラモン
- メラモン
- もんざえモン
- ヌメモン
- ユニモン
- ドリモゲモン
- エテモン編
- エテモン
- ガジモン
- コカトリモン
- モノクロモン
- ティラノモン
- グレイモン
- スカルグレイモン
- ナノモン
- ヴァンデモン編
- ヴァンデモン
- ピコデビモン
- ナニモン
- デビドラモン
- ドクグモン
- マンモン
- デスメラモン
- パンプモン
- ゴツモン
- ファントモン
- トノサマゲコモン
- ゲコモン
- オタマモン
- ベーダモン
- デジタマモン
- ベジーモン
- ダークマスターズ編
- メタルシードラモン
- ピノッキモン
- ムゲンドラモン
- ピエモン
- アノマノカリモン
- ハンギョモン
- キウイモン
- ガーべモン
- ジュレイモン
- ハグルモン
- メガドラモン
- ギガドラモン
- ワルもんざえモン
- レディーデビモン
- イビルモン
- 最後の敵
- アポカリモン
- 『デジモンアドベンチャー』の用語
- 世界観
- デジタルワールド
- デジモン
- アポカリモンの宇宙
- データの世界
- 亜空間
- 暗黒の世界
- アイテム
- デジヴァイス
- タグ
- 紋章
- 黒い歯車
- デジモンカード
- 黒いケーブル
- その他
- 炎の壁
- 『デジモンアドベンチャー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- エンジェモン初進化 デビモンとの命を懸けた戦い(第10話)
- 真の勇気が紋章を輝かす メタルグレイモン完全体進化(第20話)
- 圧倒的作画力 ヒカリを残し、再び旅立つ太一(第21話)
- 最後の最後で盛り上がる 子供たちとデジモンたちの別れ(最終話)
- 『デジモンアドベンチャー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作のコンセプトは「ポケモン卒業生集まれ」
- アグモンの暗黒進化はフラグ
- 作中でボレロが使われている理由
- 今とは異なっていたかもしれないキャラクターデザイン
- パタモン役の声優が演じたピヨモン
- 『デジモンアドベンチャー』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):和田光司『Butter-Fly』
- ED(エンディング):前田愛『I Wish』(第1話 - 第26話)
- ED(エンディング):前田愛『Keep on』(第27話 - 第54話)
- 挿入歌:宮崎歩『brave heart』(第1話 - 第44話、第46話 - 第54話)
- 挿入歌:和田光司『Seven』(第14話・第28話・第44話)
- 挿入歌:八神太一(藤田淑子)『勇気を翼にして〜八神太一のテーマ〜』(第38話・第51話)
- 挿入歌:和田光司『Butter-Fly(ピアノ・バージョン)』(第53話・第54話)