未知の生命体との戦い! SF映画「カリキュレーター」の結末やいかに。

未知の生命体が巣食う地。その場所を脱出しようと奮闘する男女の姿を描いたロシアのSF映画です。彼らはどのような手段で道の生命体に立ち向かい、そして無事に惑星を脱出できるのか。とんでもない結末に愕然とする映画「カリキュレーター」をご紹介致します。

あらすじ・ストーリー

底なし沼に覆われた惑星XT-59。この地に住み着いた人類は全て惑星管理システムの下におかれ、システムの命令通りに暮らさなければならない。命令に背いた者は刑罰として都市から生存困難な大地へと追放され、生き延びるためには300キロ離れた「幸福の島」に自力でたどり着かなければならなかった。その道中にある沼には謎の有機生命体が生息しており、今まで無事に通り抜けた者は1人もいない。エルビンやユストら囚人たちは、幸福の島を目指して絶望的な旅に出るが……。

出典: eiga.com

未知の生命体はほとんど活躍せず、タイトルのカリキュレーターも意味が不明瞭

未知の生命体と相対しながら惑星を脱出するストーリー。これだけ聞けばもうB級映画間違いなしと思いますよね。怪物が大暴れして登場人物がバンバン死んでいくのだろうと。しかし期待はものの見事に外れます。まず未知の生命体はストーリーに関連していそうで実のところあまり関係ありません。この映画の構図は人間対未知の生命体ではなく、人間対人間なんです。生命体は暴れはするものの、最終的にほぼ空気と化します。

タイトルのカリキュレーター。そのまま訳せば電卓となるわけですが、作中でそれは人を指します、おそらく。しかし、それもまたあまり意味なし。計算を必要とする場面なんてほぼ皆無です。一ヶ所だけラストに繋がる場面がありますが、伏線とも呼べないお粗末なもの。終始退屈なシーンが続き、人間の深層心理を描こうとして滑稽な出来になってしまっているのが残念で仕方ありませんでした。

とんでもないクライマックスの作り方

4ケタの数字のパスワードのラスト1つだけが分からない。クライマックスで男が言います。あり得ますか、そんなこと。知っているなら普通全部知っているだろうし、知らないなら4ケタ全部知らないはずでしょう。入力装置を目の前にしてそんなことを宣い、そこがクライマックスとなります。その数字を当てるのにカリキュレーターらしく計算でもするのかと思ったらまさかの推理。しかも推理とも呼べない全くの暴論を駆使して見事に最後の数字を的中させます。クライマックス前に力尽きたのかなと思えるほどにグダグダな流れでした。

結末はバッドエンド。ハッピーエンドになるのかと思ったらまさかのバッドエンドだったので、これには少し驚かされました。しかし、いかんせん内容が空っぽに近かったので「あ、そうなんだ」くらいの感想しか出てきませんでした。無駄に壮大な舞台設定で、雰囲気だけは良かったのですが内容がそれについてこない。焦点がブレブレ過ぎて結局どのように観れば良いのかいまいちわからない映画でした。

まとめ

パッケージの雰囲気が良かったので期待してしまいましたが蓋を開けてみれば見掛け倒しの映画でしかありませんでした。モンスターならモンスター、人間同士の抗争を描きたかったのならモンスターを登場させない。色々な要素を詰め込みすぎて訳が分からなくなっていました。退屈しのぎの1本にかろうじてなる程度の映画。時間があるときにでもご観賞ください。

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