ゾンビ+マッドマックス!? 映画「ゾンビマックス」に見る新たなゾンビ像
まさにスタイリッシュゾンビ映画。奇抜なアイデアを次々に投入し、従来のゾンビ映画とは一線を画す出来栄え。改造カー、武骨なアーマー。既存のゾンビ映画に飽き飽きした人必見の傑作映画「ゾンビマックス 怒りのデス・ゾンビ」をご紹介致します。
あらすじ・ストーリー
生 き る た め に 狂 え !
謎の彗星が地球に降り注ぎ、ほとんどの人類がゾンビ化してしまう謎の奇病に侵されてしまった近未来。わずかな生存者たちは過酷な現実を必死に生き抜こうとしていたが、食料や物資は不足し、さらに隕石の影響で貴重な燃料資源は使用不可能になってしまう。妻子を失った平凡な整備工・バリー(ジェイ・ギャラガー)は同じ境遇の生存者たちに助けられ、彼らが所有するガレージに命からがら避難する。はたして、このまま世界は狂気と絶望に支配されてしまうのか? その時、一筋の光明がさす。バリーたちはゾンビの血液がガソリンの代替になることを発見したのだ。滅びてたまるか! 人類の逆襲が片田舎のガレージで始まった! ! !
出典: www.amazon.co.jp
奇抜なアイデア溢れる最高のB級映画
ゾンビ映画といえばもはやB級映画における定番中の定番。しかし、それゆえにやや食傷気味なのが痛いところでもあります。ゾンビ映画で差別化を図るのはもはや無理なのではないだろうか。そう思った矢先にこの作品が現れました。ゾンビの大量発生は言わずもがなですが、そのゾンビの吐く瘴気を車の燃料にしたり、超能力のような力を使ってゾンビを使役したりと様々な要素が出てきます。
装甲を強化した車や安っぽいながらも武骨でカッコ良いアーマーがなんともB級感に溢れ、男心をくすぐります。ストーリー展開はB級ということでかなり無理があったり薄っぺらかったりするのですが、その辺りはもう目をつむっても良いくらいのB級さ。突き抜けたB級はやはり面白い。中途半端な映画が多い中で、この作品は良い意味でぶっ飛んでいました。
細かいところをツッコミだせばキリがないが、逆にそれが魅力
色々とツッコみたい作品であることは間違いありません。世界観がしっかりしているかといえば決してそういうことではなく、もしかしたら裏設定があるのかもしれませんが説得力のある説明などはほぼ皆無です。これがA級を志向したB級映画ならばボロクソですがこの作品は紛うことなきB級映画。B級中のB級なのでもはやツッコミは不要です。細かいところを気にしだしたらB級映画なんて観れませんからね。
何も考えなくて良い映画の筆頭。娯楽としてこれ以上の作品はないでしょう。その分観た後には何も残りませんがエンターテインメントとしては大成功。何やら続編が出るとの話もあるので今から楽しみです。
まとめ
ゾンビ映画はこれからどこへ向かうのでしょうか。サメやワニ映画のように奇妙な広がりを見せるのか、それとも監督の力量を試されるような奥深いジャンルへと進化していくのか。シリアスな展開にしようと思えばいくらでもできますし、その逆もまた然り。これからもまだまだゾンビ映画はたくさん出てくるはずですので、その推移をいち映画ファンとして見守っていきたいと思います。この映画はゾンビ映画の新たな幕開けとなる作品となるかもしれません。ぜひご鑑賞ください。