『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』とは、2014年に公開されたオーストラリアのインディーズ映画。日本では2016年に劇場公開された。大人気シリーズである『マッドマックス』の世界観にゾンビ・パニック要素を掛け合わせるという異色の融合で話題を呼んだ、オーストラリア発のホラーアクション作品。批評家からは「オーストラリア版ブラッディ・マッドマックス」「B級映画の皮をかぶった創意工夫の塊」という声が挙がり、トロント・アフター・ダーク映画祭などの映画祭でも高評価を獲得した。
『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の概要
『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』とは、2014年に公開されたオーストラリアのインディーズ映画。日本では2015年に劇場公開された。
大人気シリーズである『マッドマックス』の世界観にゾンビ・パニック要素を掛け合わせるという異色の融合で話題を呼んだ、オーストラリア発のホラーアクション作品。監督のキア・ローチ=ターナーは、実兄のトリスタンと共に週末のみの撮影を続け、4年間かけて本作を完成させた。「ガソリンは燃えないが、ゾンビの呼気や血液がエネルギーになる」というユニークな設定、血と砂埃が舞うDIY感満載のビジュアル、そして「特定の血液型を持った人間の覚醒」を軸にしたストーリー展開で、世界中でカルト的な人気を獲得した。
上述のような特異な舞台設定を活かした作風は「新しい」という評判を呼び、トロント・アフター・ダーク映画祭などで高評価を得ている。批評家からは「オーストラリア版ブラッディ・マッドマックス」「B級映画の皮をかぶった創意工夫の塊」という声が挙がった。
2021年には、同監督による続編『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ2』が公開されており、世界観を引き継ぎつつ、本作で登場したストーリー展開がさらに掘り下げられている。
物語の舞台は、突如として発生した謎の感染により、人々が凶暴なゾンビへと変貌した近未来のオーストラリア。整備工のバリーは、妻と娘を失いながらも、妹のブルックを救うために荒野を走る。
一方ブルックは、軍に拉致され、「強化人間」を作るための人体実験の被験者にされていた。ゾンビの血液を注入されたことで、彼女はゾンビを支配するという特殊能力を得る。
ウイルスの影響でガソリンが燃えないというピンチを迎える中、生存者たちはゾンビの呼気と血液が燃料として使用できることを発見し、過酷なサバイバルに身を投じていくのであった。
『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』のあらすじ・ストーリー
ゾンビが蔓延した世界
突如、謎の彗星群が地球に降り注いだ近未来の地球では、その影響を受けた人類はほとんどがゾンビと化してしまっていた。整備工のバリーは、妻のアニーと娘ミーガンと共に暮らしていたが、ゾンビに襲われたという妹のブルックからの電話を受け、町から逃げるように言われてしまう。
ゾンビが溢れかえる中を車で逃げ出すブルック一家だが、最愛の家族であるアニーとミーガンもゾンビ化してしまい、バリーは妻子を殺すという苦渋の決断をすることになる。
バリーはブルックの住む町を目指すが、道中で車が故障してしまい、ゾンビ狩りをしているベニーらと行動を共にすることになった。彼らは近くの車庫に隠れているフランクを筆頭にした、わずかな生存者に匿ってもらう。
バリーはそこで、隕石の影響でガソリンが燃えなくなり、車を動かせなくなったことを知らされる。しかし、ゾンビの血や息に可燃性があることを知った彼らは、試しに近くのゾンビを生け捕りにし、燃料代わりにしてみた。するとどういうわけか車は動いたため、途中でゾンビに噛まれた仲間を燃料に変えながら、バリーらは一路ブルックの町を目指すこととなった。しかし、夜になるとゾンビの燃料は使えなくなるということも判明し、バリーらはゾンビに噛まれたフランクを殺すしかなくなってしまうのであった。
人類最強の兄妹が誕生
その頃ブルックは、ゾンビに噛まれた友人たちに追われている最中、武装した軍人らに捕らえられてしまった。目が覚めると身体を拘束されており、マッドサイエンティストによって強化人間を作るための人体実験の被験者にすると宣告を受ける。
この実験でゾンビの血液を注射されたブルックは、ゾンビを思うがままに操る能力を身につけるのであった。その頃、バリーとベニーは軍と遭遇し、彼らの話で「特殊な血液型の人間はゾンビへの耐性が備わっている」ということを聞かされる。
辛くもマッドサイエンティストの手から逃れたブルックは、無事にバリーと合流。軍の追っ手をかわしながら互いの近況を話し合った。
軍の銃撃で負傷したベニーは、捨て身の作戦で自らゾンビに噛まれ、ブルックに操られて軍のキャプテン以外を倒していく。しかし最後は倒されてしまい、ゾンビを操りながら戦い続けてきたブルックも、この戦いで命を落としてしまった。
軍のキャプテンと一騎打ちとなったバリーは、ゾンビの体液をキャプテンにかけて火を放った。最後は「ゾンビを操る能力を維持した新型ゾンビ」として復活したブルックによってキャプテンは倒され、ゾンビを自由自在に操れる最強兄妹コンビが誕生したのであった。
『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の登場人物・キャラクター
バリー(演:ジェイ・ギャラガー)
本作の主人公。整備工として暮らしていたが、突如蔓延したゾンビウイルスによって平穏な生活を失う。妹のブルックから「ゾンビに襲われた」という連絡をもらい、彼女の元に向かう途中で妻と娘が命を落としてしまう。その後、車の故障を機に生存者たちのチームに合流し、ブルックの救助に向かった。最後まで生き残り、ゾンビとして蘇生したブルックと共に旅を続ける。
ブルック(演:ビアンカ・ブラッドリー)
バリーの妹。兄のバリーとは離れて暮らしている。ゾンビ化した友人に追われている中で軍に捕縛され、強化人間を作るための実験素材にされてしまう。
その際にゾンビの血液を注射されたことで、ゾンビを自由に使役できるという特殊能力を得た。物語終盤で命を落とすが、「ゾンビを操ることができるゾンビ」として復活。バリーと共に旅を続ける。
ベニー(演:レオン・バーチル)
画像左がベニー
ゾンビ狩りをしていた生存者チームの一員。車が壊れて困っていたバリーを手助けし、ブルックの元へ行く際も同行してくれた。物語終盤で軍と衝突した際に撃たれるが、仲間を守るための捨て身の作戦で自らゾンビに噛まれ、ゾンビとして軍を壊滅状態に追い込む。
フランク(演:キース・アギウス)
車庫に隠れていた生存者。バリーやベニーを匿ってくれたがゾンビに噛まれてしまい、夜は車の燃料として使うことができないと知るや否や安楽死を希望した。
マッドサイエンティスト(演:バーイン・シュワウト)
軍の施設で研究をしている科学者。強化人間を作るために非人道的な人体実験を行っており、ブルックを捕えてゾンビの血液を注射する。しかしこの結果、特殊な血液型を持つ人間はゾンビへの耐性があるという研究結果を得ている。終盤でゾンビに囲まれて死亡。
『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の用語
ゾンビ
目次 - Contents
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の概要
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』のあらすじ・ストーリー
- ゾンビが蔓延した世界
- 人類最強の兄妹が誕生
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の登場人物・キャラクター
- バリー(演:ジェイ・ギャラガー)
- ブルック(演:ビアンカ・ブラッドリー)
- ベニー(演:レオン・バーチル)
- フランク(演:キース・アギウス)
- マッドサイエンティスト(演:バーイン・シュワウト)
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の用語
- ゾンビ
- ブレス・オブ・ゴッド(ゾンビガス)
- ゾンビ燃料
- ゾンビ・ドミナンス(ゾンビ支配能力)
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の名言・名ゼリフ/名シーン・名場面
- 「ゾンビ燃料」誕生の瞬間
- 『ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作を最高のB級映画に押し上げた奇抜なアイディア
![RENOTE [リノート]](/assets/logo-5688eb3a2f68a41587a2fb8689fbbe2895080c67a7a472e9e76c994871d89e83.png)