シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』とは、2016年のアメリカのSFアクション・ホラー映画である。ジム・ワイノルスキーが監督を務め、脱走した女囚たちが地中を自在に移動する古代鮫に襲われるサメ映画である。油井爆破で目覚めたサメの脅威に対し、生存者は銃を手に死闘を繰り広げる。サメパニックに女囚アクションを掛け合わせた独創的な設定だが、本筋とは無関係なお色気シーンや冗長な演出も目立ち、B級を通り越してC級とも評されている。

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『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』の概要

『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』(原題:Sharkansas Women's Prison Massacre)とは、2016年にアメリカ合衆国で公開されたSFアクション・ホラー映画である。
B級映画の巨匠として知られるジム・ワイノルスキーが監督を務め、ドミニク・スウェインやトレイシー・ローズが出演している。サメパニックと女囚アクションを組み合わせた異色作であり、アメリカ南部アーカンソー州の女子刑務所から脱獄し、大森林地帯の奥深くへ逃げ込んだ女囚たちの運命を描く。油井の爆破作業によって地底から解き放たれた古代鮫の大群は、水中のみならず地中をも自由自在に移動する能力を持ち、逃亡中の女囚たちは次々とその餌食になっていく。地質学者たちの推測によれば、フラッキングの影響で地下海への通路が開通したことが原因とされ、生存者たちはアサルトライフルなどの武器を手に、神出鬼没の怪物と死闘を繰り広げることとなる。
本作は、パニック映画の定番設定に地中移動と脱獄劇という要素を掛け合わせた独創的な構成が特徴である。

『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』のあらすじ・ストーリー

古代鮫の覚醒と脱走劇の幕開け

アメリカ南部アーカンソー州。広大な森林地帯が広がるこの地では、アーカンソー・フラッキング・インダストリーズ(AFI)による資源採掘のための爆破作業が行われていた。しかし、地底深くで行われた不用意な爆破は、数千年の間、地の底に封印されていた棘だらけの古代鮫を呼び覚ましてしまう。目覚めたサメは、作業員たちを一瞬のうちに血祭りに上げると、周囲の沼地へと解き放たれた。

同じ頃、州立女子刑務所の囚人であるアニタ・コナーズ、ミシェル・アリカ、サラ・メイソン、シャノン・ヘイスティングス、サマンサ・パインズの5人は、看守のマイクに引き連れられ、刑務所近くの沼地で障害物を取り除く野外作業に従事していた。過酷な労働の中、サマンサはマイクに賄賂を渡して近くの小川で体を洗う許可を得るが、そこへ水面下から忍び寄る影が現れる。サマンサは悲鳴を上げる間もなく水中へと引きずり込まれ、後を追ったマイクが見つけたのは、赤く染まった水面と彼女の血まみれの衣服だけだった。

不穏な空気が漂う中、アニタのレズビアンの恋人であるハニーが武装して現れ、看守たちを制圧して輸送車を強奪。アニタを救い出すとともに、他の囚人たちをも巻き込んで森の奥深くへと逃亡を開始する。しかし、この脱走劇の背後では、水中だけでなく地中をも自在に掘り進む能力を得た古代鮫が、逃亡者たちの足音を察知して着実に距離を詰めていた。

地底の捕食者とスーパーハイウェイの謎

ハニーが事前に用意していた、住民を殺害して一時的に身を隠すための隠れ家に到着した一行だったが、脱走の緊張から女囚たちの間では口論が絶えない。そんな折、独りで小川へ向かったサラが、突如として泥の中から現れたサメに襲撃される。サラは必死に家まで這い戻るが、サメによって両足を食いちぎられており、仲間の見守る中で絶命する。現場にはサメの鋭い歯が刺さった生々しい足首が残されていた。

そこへ、車をサメに破壊されたという地質学者のオービル教授と助手のジョンが逃げ込んでくる。オービルは一連の状況から、近年の過剰なフラッキング(水圧破砕法)によって、地表と太古の地下海を繋ぐ巨大な通路「スーパーハイウェイ」が形成されたと推測する。この通路を通って、陸上と水中の両方で狩りを行うことができる進化した捕食者が現代に現れたのだ。

彼らは逃走用のバンを確保しようとするが、サメが家を囲む土の中を高速で移動し、外へ出る者を容赦なく狙うため、一歩も動けない状況に陥る。ミシェルが家の中で隠されていたアサルトライフルの山を発見したことで、一行は武装を強化し、迫りくる未知の怪物に対する反撃の準備を整える。

洞窟への逃走と壊滅する生存者たち

家の中に留まるのは限界だと判断した一同は、敷地の裏手に通じているという洞窟の入り口を目指すことに決める。カールの提案により、血に浸した衣服と弾薬の火薬を組み合わせた即席爆弾を作り、それを陽動としてサメの注意を逸らす作戦を立てる。決死の覚悟で外へ飛び出すが、移動中にオービルが足を挫いてしまい、彼を救うために助手のジョンが自ら犠牲となってサメの群れに立ち向かい、食い殺される。

一行は洞窟へと逃げ込み、暗闇の中を慎重に進む。洞窟内でもクジラのような独特の鳴き声でコミュニケーションを取りながら連携するサメの包囲網は狭まり、さらにオービルまでもが水場を渡る際に犠牲となってしまう。極限状態の中で、アニタとハニーの強欲さが露呈し、彼女たちは共に逃げてきた仲間を裏切ろうとする。

岸へたどり着こうとするカール、シャノン、ミシェルに対し、アニタは背後から冷酷に発砲する。しかし、その反動でバランスを崩したアニタとハニーは水中に転落。待ち構えていたサメの群れによって、二人とも惨たらしい最期を遂げる。アニタの放った銃弾を浴びたシャノンもまた、志半ばで力尽き、洞窟を抜けられたのはカールとミシェルの二人だけであった。

生還と不穏な結末

洞窟を脱出したカールの前に、現場を捜索していた刑事のケンドラとアダムが到着する。刑事たちはオンラインで発見した洞窟の地図を頼りにここまで辿り着いていた。刑事から他のメンバーの行方を問われたカールは、ミシェルを密かに逃がすため、「自分以外は全員死亡した」と嘘の報告を行う。

事件の真相が闇に葬られようとする中、ケンドラ刑事は常軌を逸した「陸上のサメ」という存在に強い執着を見せていた。カールに「自分たちが何と戦っているか理解しているか」と問いかけ、現場を去る彼女たちの眼差しには、さらなる混乱の予兆が宿っていた。

物語のラスト、静まり返った水面から、サメに食い殺されたはずのハニーが、血塗れになりながらも不気味に這い上がってくる。彼女は死の淵から生還した執念を見せつけ、カメラに向かって「クラッカーにクソ(Crap on a cracker)」という言葉を吐き捨てる。地獄のような惨劇を生き延びたのは、必ずしも善人だけではなかったことを暗示し、物語は幕を閉じる。

『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』の登場人物・キャラクター

囚人・脱走者

サラ・メイソン(演:スカイ・マクドナルド)

囚人番号366429。罪状は加重暴行、武装強盗、逮捕抵抗。
脱走後に立ち寄った隠れ家付近で、地中を移動するサメの最初の犠牲者の一人となる。泥の中から現れたサメに足を食いちぎられ、凄惨な死を遂げる。

ミシェル・アリカ(演:クリスティン・グエン)

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囚人番号5678672。罪状はビデオの密売と州間飛行。
アジア系の囚人。あだ名な「醤油」。隠れ家でアサルトライフルの隠し場所を発見するなど、生き残るために積極的に行動する。最終的にカールの機転によって逃がされ、生還を果たす数少ない人物。

シャノン・ヘイスティングス(演:エイミー・ホルト)

囚人番号9328940。罪状は暴行罪。他の女囚たちと共にサメの脅威に立ち向かう。
洞窟からの脱出を目前にするが、裏切ったアニタが放った銃弾に当たり、命を落とす。

サマンサ・パインズ(演:タビサ・マリー)

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