映画「インシディアス 序章」 あの名作ホラーの始まりを描く!
ホラー映画「インシディアス」シリーズの第3弾となるこの映画は、インシディアス第1作よりも前の話となっています。いかにしてあのパーティーは誕生したのかを描いたものとなっており、過去の2作を観賞済みであればより楽しめる作品です。映画「インシディアス 序章」をご紹介致します。
あらすじ・ストーリー
高校卒業を控えたクインは、亡くなったばかりの母の死から立ち直れずにいた。そして、あの世の母との交信を求めて霊能者のエリーズを訪ねる。しかしエリーズは、この仕事から足を洗ったからと一旦は依頼を断るが、最終的にはクインに同情して亡き母との交信を試みる。ところが、クインが母親ではなく邪悪な霊に取り憑かれていることに気づき、交信を中断してしまう。
日本のホラー映画に近い感覚で観賞できる
海外のホラー映画というと、大きな音や突然画面いっぱいに現れる幽霊などで怖がらせてくる印象ですが、この映画は少々毛色が違います。感覚は比較的日本のホラー映画に近く、徐々に迫りくる恐怖を描いています。とはいえそれは序盤から中盤だけで、そこからはなかなかダイナミックな展開が続きます。静から動への転換によってよりホラー描写を楽しむことができるようになっています。
ラストはなかなかハートフル。過去作もそうでしたが、このシリーズはハッピーエンド、とりわけ家族愛を中心に据えており、それはこの作品にも踏襲されています。ラストはいい話にしようとしてちぐはぐなエンドを迎える物語が多い中、この作品はハッピーエンドがきちんと物語に溶け込んでいます。
怖いかどうかで言えば、あまり怖くはない
ホラー映画にしてはあまり怖くありません。そもそも最近の映画で怖いものを探す方が難しいと思うのですが、この作品はあえてホラー的要素を薄めているような印象を受けました。というのも、この作品のメインはあくまで第1作、2作に活躍するパーティーの誕生秘話。単発映画ではありませんので、ある意味キャラクターに頼ることができるわけです。フォーカスされているのが恐怖ではなく誕生譚なのでね、ホラー描写にあまり力が入らないのは仕方ないことでしょう。
怖くはないといっても、普段からあまりホラー映画を観ない人にとっては十分に怖い作品です。あくまでホラー映画を割とよく見る人にとってはちょっと物足りないかなという程度。ラストには過去作に繋がる描写もあったりして、シリーズ初見の人よりも前作、前々作を観た人に向けた作品なのかもしれません。
まとめ
過去2作を観ていなくても十分楽しめる映画でしょう。もちろん知っていれば十二分に楽しめますが、この作品を観る為にインシディアスシリーズを最初から観始めるのはちょっと労力に合わないかもしれません。「インシディアス 序章」を観て気に入ったら他の2作も観てみると良いでしょう。過去作品の方がよりホラー要素の強い、しかしそれでいてハートフルな物語になっていますので、そちらも興味があればご観賞ください。