【ジブリアニメの異端児!?】もののけ姫はこうして生まれた(後編)

『もののけ姫』の「制作~完成」までに完全密着した動画のまとめ「第3章/記録を超えた日」。それは宮崎駿をはじめとするスタジオジブリの情熱が、日本の歴代映画興行収入を塗り替えた日であった。音声面では美輪明宏、森繁久彌、米良美一、久石譲などの豪華人も参戦し、「もののけ姫」はついに集大成を迎える。

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ついに完成する超大作!その前に…。

『もののけ姫』は今までのジブリアニメに求められていたモノを裏切る内容であったにも関わらず、なぜ大ヒットを記録したのか?
第3章ではアフレコ現場や動画の仕上げ作業を覗きつつ、「もののけ姫」制作に携わった人物達がその本質に迫る。

ジブリアニメの異端児「もののけ姫」はこうして生まれた。

もののけ姫はこうして生まれた。part9

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ついにアフレコ段階までやってきた「もののけ姫」。
森光子さん(ひい様役)や松田洋治さん(アシタカ役)、石田ゆり子さん(カヤ・サン役)、佐藤允さん(タタリ神役)の声を生かした演技に魅了されるが、自分の脳内にある理想の声に近づけるべく的確に助言し、指示を出す宮崎駿監督に驚く。

『この人はアニメーターじゃなかったのか?』

こういう疑問が沸いてくる。
しかし、よくよく考えれば「もののけ姫」に登場するキャラクターを生み出し、彼らの感情を一番理解しているのは宮崎さん自身である。

『このシーンはこういう意味だから、こういう表現になる。』

そうアドバイスされてキャラクターに乗り移り、宮崎駿さんの理想の声を作り上げる声優(俳優)陣にも感心する。これが業界を生き抜いてきた実力なのだろう。

また、アフレコ現場を見ていて特に面白かったのが上條恒彦さん(ゴンザ役)だ。
前者に至ってはアシタカが右腕を見せるシーンで様々なリアクションを取っている。火の粉に襲われるシーンでは、いろんな表現で「熱い!!」という感情を表現している(いずれも細かい指定が無いのだろうw)。
真面目なんだかお茶目なんだかよく分からないが楽しんで演技をしているようで、見ているこっちまで楽しくなってくる。

田中裕子さん(エボシ役)はただひたすらに格好いい。
孤高というか優雅というか、それでいて妙に色気のある演技なのだ。
ある意味エボシは「声」によって完成したキャラクターのひとりかもしれない。

もののけ姫はこうして生まれた。part10

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ついに登場したラスボス・美和明宏さん(モロ役)。
今までとは異なり、何故か椅子に座って宮崎さんとツーショット対談をしている(笑)
その独特の雰囲気に威圧されながらも、まるで違う世界に入り込んでしまった感覚を覚える。
画面から漂うモロの強者オーラは美輪さんの声によって完成されたものなのだと思う。

そして迫り来る公開日…。
スタジオジブリでは時代の流れに乗ってデジタルの力も借りながら、動画が完成していく。
次いでアフレコも完了した。

テーマ音楽収録時では、鈴木さんの直感とセンスが冴え渡る。
こういう時の鈴木さんの機転を利かせた一言が、「もののけ姫」という作品を引き締めているように思える。

今や世界的に有名なアーティストである久石譲さんの感性なくしても、
「もののけ姫」は完成しなかっただろう。

もののけ姫はこうして生まれた。part11

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なんと「もののけ姫」の題名は宮崎駿さんの目を掻い潜って決定されてたものだった。

ここから重要になるのは、宣伝・広告である。
良い映画を生み出すだけでは人は足を運んでくれない。
その魅力を見つめ直し、アピールしてこそたくさんの人に見てもらうことができる。

そして「もののけ姫」には、宮崎さんが若者に伝えたいメッセージが溢れんばかりに詰め込まれていた。

もののけ姫はこうして生まれた。part12

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当然のことながら「もののけ姫」の制作に関わっていない筆者だが、
前日から劇場前に並んでいる人を見たときには思わず喜びの気持ちがこみ上げてきた(笑)
今では体験できないような当時の熱気もたまらなくワクワクする。

そして『なぜもののけ姫はヒットしたのか?』という質問が制作人を中心に投げかけられたが、
みな一様にして言葉に詰まっていた様子からは「難しい質問だ」ということが見て取れる。

「もののけ姫」をはじめとする宮崎作品には、彼自身の心が映し出されていた。

まとめ

300分に渡って「もののけ姫」の制作から完成までを追った『もののけ姫はこうして生まれた。』はこれにて終了。
ひとつの作品を作り上げるのに想像もつかないような時間・労力・物量をつぎ込んでいたのには正直驚いたと同時に尊敬の念を抱かざる負えなかった。

制作人たちがこだわった細かい描写に注意しながら改めて見てみると、以前とは違った「もののけ姫」を堪能できるかも知れない。

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