New Orderとは、1980年にイギリスのマンチェスターで結成されたロックバンド。エレクトロとロックを融合させた独自のサウンドを武器として人気を博し、クラブシーンに大きな変革をもたらした。その後のテクノエレクトロロックバンドの元祖として語り継がれている。メンバー間の不仲で活動休止と再結成を繰り返していることでも知られているが、再結成を発表した2011年以降はライブを中心として、世界中を股にかけて活躍し続けている。
New Order(ニュー・オーダー)の概要
New Order(ニュー・オーダー)とは、1980年にイギリスのマンチェスターで結成されたロックバンド。1970年代の終わりからイギリスを中心に一大ムーブメントとなった「ポストパンク」の代表的なバンドであるJoy Divisionを前身としている。1980年にJoy Divisionのボーカリストであるイアン・カーティスが自殺し、その後、残されたバーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリスによって結成された。エレクトロサウンドとロックを融合させた独自のサウンドを武器として人気を博し、その後のテクノエレクトロロックバンドの元祖として語り継がれている。最大の代表曲としては、1983年に発売された『Blue Monday』がある。ロックとダンスを融合させたこの楽曲は、1980年代当時は非常に斬新なものであり、以後のクラブシーンなどにも大きな影響をもたらした。
バーナード・サムナーとピーター・フックの確執がしばしば取り沙汰され、2000年代に入ると幾度となくピーター・フックによる解散宣言などがなされ、事実上の活動停止となっていた。しかし2011年になると再結成が発表され、それと共にピーター・フックの事実上の脱退状態も決定的となった。その後一時は裁判沙汰にもなり、フックからはしばしばバンドを批判するコメントも寄せられているが、結果的に脱退という結末に落ち着いている。
New Order(ニュー・オーダー)の活動経歴
Joy Divisionの破綻からNew Orderのデビュー
1980年、イアン・カーティスの自殺によりボーカリスト兼作詞家を失ったJoy Divisionは活動の停止を余儀なくされていた。残された同バンドのメンバーであるバーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリスの3人は話し合いのすえ、音楽活動を継続することを決意した。以前に交わした「メンバーが一人でも欠けたらJoy Divisionの名前でバンド活動は行わない」という約束を守り、新たにNew Orderという名義で活動を開始する。
紆余曲折の末にサムナーがカーティスに代わってボーカリストを務めることになり、活動開始の翌年である1981年、ファクトリー・レコードからシングル「Ceremony」でデビュー。
同年11月にはアルバム『Movement』を発表。これらの作品はJoy Divisionの延長線上ともいえる暗いサウンドで構築されていたが、徐々に電子音を用いたエレクトロ寄りのアプローチを見せるようになっていった。
デビュー翌年の1982年には、当時モリスのガールフレンドで後に妻となったジリアン・ギルバートを4人目のメンバーとして迎え、バンドは盤石なスタートを切る。
ディスコのオープン
1982年5月、所属レーベルのファクトリー・レコードの社長であるトニー・ウィルソンと共同経営の形で、彼らはマンチェスターにディスコをオープンした。「ハシエンダ」と名付けられたこのクラブは、英国におけるクラブ文化の発展に大きく貢献することになる。
1983年には、2ndアルバム『Power, Corruption & Lies』をリリース。前作よりエレクトロの要素を強め、シンセサイザーを駆使した同作は、彼ら特有の「踊れる」ロックの土台となった。1985年と1986年に立て続けに発表されたアルバム『Low-Life』『Brotherhood』が特に幅広い支持を受けた彼らは、英国のチャート上位に食い込むなど商業的な成功も収めるようになっていく。1989年にリリースされた5作目のアルバム『Technique』は、当時新しいクラブサウンドが芽生えていたイビサ島でレコーディングが行なわれ、流行を先取りして制作された形となった。同作はアメリカおよびイギリスなど、各国でゴールドディスクに認定され、名実ともに彼らの黄金期を代表するアルバムとして語り継がれるようになっていく。
活動の停滞
1993年、所属レーベルであるファクトリー・レコードの崩壊に伴って、彼らの6作目のアルバム『Republic』はロンドン・レコードからのリリースとなった。しかし、このアルバムの制作過程でメンバー間の対立関係が顕著になったこともあり、同年8月に行われたレディング・フェスティバルでのライブを最後に活動休止を発表する。遠く離れた日本においてはこの後テクノブームが全盛期を迎えたが、彼らは逆にこの時テクノシーンの中心から遠ざかり、バンドの休止後は各自のソロ活動に専念することになった。
1998年、マネージャーの勧めで5年ぶりに顔を合わせて話し合い、メンバーは活動を再開するという決断をした。かつて活動休止を発表したレディング・フェスティバルで復活ライブを行った彼らは、これ以降のライブにおいて、これまで自粛していたJoy Division時代の楽曲も積極的に演奏するようになっていく。
ピーター・フックとの決裂
2001年リリースのアルバム『Get Ready』を最後に、家庭の事情でジリアン・ギルバートが脱退。バンドはこれまでサポートメンバーだったフィル・カニンガムを正式なメンバーとして迎える。2005年には8作目となる『Waiting for the Sirens' Call』をリリースし、FUJI ROCK FESTIVALに出演しての来日公演など、世界規模で順調な活動を重ねるが、2007年5月、ピーター・フックが複数のメディアで「ニュー・オーダーは解散した」という趣旨の発言をする。このフックの行動の一方で、サムナーとモリスはBBCに宛てた文書を通じて正式に「解散はしておらず、今後も2人で活動を続けていく」とコメントし、事実上フックは脱退したという認識であることを明らかにした。その後、フックはMySpace上の自身のページにて「バンドはもう終わった。残り三分の二(サムナーとモリス)に活動を続ける権利は無い。僕にも三分の一の権利がある」と改めて解散を宣告する。フックはこの時、交渉には応じるといった趣旨の発言と並行し、裁判を示唆するようなコメントを残している。
この騒動の余波を受けてか、2009年、サムナーはフィル・カニンガムと、無名の新人ミュージシャン、ジェイク・エヴァンスと共に新バンドとしてBad Lieutenantを結成するのであった。
バンドの再結成
再結成を発表したNew Order
2011年、突如New Orderとして再結成ライブを行うという発表がファンを喜ばせた。この再結成に際し、ジリアン・ギルバートは復帰するものの、ピーター・フックは参加しないことが明らかにされた。ライブではフックの代役としてトム・チャップマンがベースを担当。自身が再結成時にメンバーから外されていたことについて、フックはバンドを批判する声明を発表している。バンドは翌2012年に入ってもライブ活動を継続し、英国ツアーの他、日本における大型ロックフェスイベントへの出演も発表された。
2013年には未発表曲中心のアルバム『Lost Sirens』を発表。さらに2015年にはアルバム『Music Complete』をリリースし、シンセ主体のダンスミュージックへ振り切った音楽性で新たな一面を見せ、ファンを驚かせる。以降は大型フェスや単独公演を中心にライブ活動を継続し、ダンスミュージック文脈の中で「現在進行形のバンド」として待ち望まれる存在となっている。
New Order(ニュー・オーダー)のメンバー
現メンバー
Bernard Sumner(バーナード・サムナー)
ボーカル、ギター、キーボード担当。「バーニー」の愛称で呼ばれている。ミュージシャンとして活動する一方、音楽プロデューサーとしても手腕を振るっており、様々なバンドの作品のプロデュースやリミックスを行っている。
Stephen Morris(スティーブン・モリス)
ドラム、キーボード担当。「機械的」と評価される、硬質的で重みのあるドラミングが特徴。「『Stylus Magazine』が選ぶ50人の偉大なドラマー」に選出されたこともある。ジリアン・ギルバート加入当時に交際しており、後に彼女と結婚して二女をもうけた。
Gillian Gilbert(ジリアン・ギルバート)
目次 - Contents
- New Order(ニュー・オーダー)の概要
- New Order(ニュー・オーダー)の活動経歴
- Joy Divisionの破綻からNew Orderのデビュー
- ディスコのオープン
- 活動の停滞
- ピーター・フックとの決裂
- バンドの再結成
- New Order(ニュー・オーダー)のメンバー
- 現メンバー
- Bernard Sumner(バーナード・サムナー)
- Stephen Morris(スティーブン・モリス)
- Gillian Gilbert(ジリアン・ギルバート)
- Phil Cunningham(フィル・カニンガム)
- Tom Chapman(トム・チャップマン)
- 旧メンバー
- Peter Hook(ピーター・フック)
- New Order(ニュー・オーダー)のディスコグラフィー
- スタジオアルバム
- Movement
- Power, Corruption & Lies
- Low-Life
- Brotherhood
- Technique
- Republic
- Get Ready
- Waiting for the Sirens' Call
- Lost Sirens
- Music Complete
- New Order(ニュー・オーダー)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Blue Monday
- Krafty
- Restless
- New Order(ニュー・オーダー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- バンド名の意味は「新しい秩序」
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