なんだか癖になりそうなホラーコメディ! 映画「ファイナルガールズ」を観賞してみました!
タイトルとパッケージだけ見ると立派なホラー作品かと思われるこちらの「ファイナルガールズ」ですが、ジャンルはまさかのコメディ。区分ミスかなと思いながらも気になり観賞してみると、想像の斜め上を行く出来映えでした。色々とちぐはぐな映画「ファイナルガールズ」の魅力をご紹介したいと思います。
あらすじ・ストーリー
有名なホラー映画女優だった母・アマンダを交通事故で亡くしたマックス。3年後失意の底から立ち直った彼女は母が出演していたホラー映画を鑑賞することに。ところが突然映画館で火災が発生。パニックになって逃げ惑う中、気が付くと映画の物語の中に入り込んでしまう!殺人鬼ビリーも出現し、次々とシナリオ通りに殺されていく
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遊び心があるような、ないような……?
内容は確かにコメディでした。いえ、正確に言えばホラー風味のコメディと言ったほうが正しいかもしれませんね。とりあえず様々な映画をパロッているというか、どこかで観たような設定が盛り込んであります。あえてやっているのでそれはそれで面白いんですけどね。「ファイナル」シリーズの模倣かという不安も杞憂に終わり、あれらの作品とは全く別物の映画となっています。
ホラーと呼ぶには薄味で、コメディと呼ぶにはちょっと笑い成分が足りない、というイメージですかね。コメディに特化するならもっとぶっ飛んでほしかったです。日本で制作された物ならまあこんなもんだろうという感じでしょうが、制作はあのアメリカですからね、もっととんでもないブラックジョークでもかましてくれたら尚良かったです。十分面白いですけどね。しかし、コメディと呼ぶには笑いはクスリとある程度。途中でシーンがループし始めたのは面白かったですが。
オチはなかなかに見事
クライマックスにはちょっとした感動シーンがありますが、いかんせんそれまでの経緯がちょっと薄すぎて、あまり感動できません。というよりも、ホラーコメディに感動を盛り込もうとしちゃ駄目でしょうという感じです。そりゃ失敗するに決まってます。もっとガンガン突っ走ってほしかったです。良い意味でも悪い意味でも。アメリカにしては大胆さが足りない。そんな印象でした。
オチとしてはなかなか気の利いた感じでしたね。伏線とも言えない伏線が機能しました。ああ、そういえばそうだったね、という程度のものでしたが終わり方としてはバッチシでしたね。チープ感漂う雰囲気の中、なかなか魅せてくれる作品でした。中盤の中だるみが少々残念でしたが、序盤と終盤のテンポの良さは秀逸。ホラーコメディに加え、ちょっとファンタジーも入ってますので、ある意味新しいジャンルの誕生ともいえる作品だったんじゃないですかね。
まとめ
ホラーのテンプレートを逆手に取った作品でした。もしかしたらもっと細かいパロディとかもあったのかもしれませんが、少なくとも私には見つけられませんでした。触れ込みが様々な映画の要素をミックスした、ということでしたので厳密に言えばパロディではないのでしょうが。B級映画にしかできないことですね、これは。やはり海外作品のホラーともなると、陳腐さが逆に面白いと感じてしまいます。くだらない映画を観たいと思ったら、ぜひともこの「ファイナルガールズ」をご観賞ください。