
『ババドック 暗闇の魔物』とは、2014年制作のオーストラリアのホラー映画。事故で夫を亡くしたアメリアは息子と2人で暮らしていた。ある夜、息子が持ってきた絵本”ババドック”は彼女が見たことがないもので、それ以降、2人の周囲で妙な現象が起こるようになる。本作は全米最大の批評サイトで驚異の高評価98%を叩きだし、世界各国の映画祭で合計50部門以上にノミネートされ、35部門で賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けた。
『ババドック 暗闇の魔物』の概要
『ババドック 暗闇の魔物』(原題:The Babadook)とは、2014年制作のオーストラリアのホラー映画。オーストラリアでは2014年5月22日、日本では2015年10月3日に公開された。本作は、ラース・フォン・トリアー監督の『ドッグヴィル』で助監督を務めた女性監督ジェニファー・ケントの長編初監督作品である。
事故で夫を亡くしたアメリアは、息子のサミュエルと2人で暮らしていた。ある夜、息子が持ってきた絵本”ババドック”は彼女が見たことがないもので、どこか薄気味悪い本だった。それ以降、2人の周囲で妙な現象が起こるようになる。
本作は全米最大の批評サイトで驚異の高評価98%を叩きだした。また、シッチェス国際映画祭審査員特別賞・最優秀女優賞受賞のほか、世界各国の映画祭で合計50部門以上にノミネートされ、35部門で賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けた。
『ババドック 暗闇の魔物』のあらすじ・ストーリー
シングルマザーと問題児の息子
悲惨な事故で夫を失った看護師のアメリアは、一人息子のサミュエルと共に暮らしていた。サミュエルは学校でしばしば暴力的な行動を起こす問題児。言うことを聞かない息子に手を焼き、アメリアは疲れ果てていた。一方、サミュエルは、母親の読み聞かせで眠りにつくのが習慣だった。ある夜、サミュエルはアメリアの知らない一冊の本を取り出し、彼女に読んで欲しいとせがむ。どこか薄気味の悪いその絵本は、謎の怪人「ババドック」というキャラクターが登場する不思議な本だった。それ以降、サミュエルはババドックが現実に出現すると信じてしまい、部屋に何かがいると主張するようになる。
忍び寄るババドック
サミュエルはババドックの絵本を読んでもらってから、攻撃的な性格になっていた。毎夜騒ぎ立てるサミュエルにうんざりし、ストレスを溜めるアメリア。ある時、アメリアは学校で問題ばかり起こすサミュエルに鎮静剤を飲ませ、大人しくさせた。その日だけはようやくゆっくりと眠ることができたアメリアだったが、目を覚ますと、家の戸を叩く音が聞こえた。
その出来事以来、アメリアの目にもババドックが見えるようになってしまう。アメリアは現実との区別がつかなくなっていき、ババドックの幻に襲われるようになる。アメリアは自分とサミュエルに危険な行動をとるようになるが、ババドックはただの怪物ではなかった。アメリアの悲しみやトラウマ、自分が眠れないからという理由で幼い息子に薬を投与した事による心の闇などが、ババドックという形で現実に現れたのだ。
新しい一歩を踏み出す2人
ババドックに入り込まれたアメリアはサミュエルへ危害を加えそうになるが、そんなアメリアに対してサミュエルはお手製の武器を向けて対抗する。サミュエルからの強い愛情で目を覚ましたアメリアは、自分の中に潜んでいたババドックと対峙することになる。
彼女は恐怖と向き合い、乗り越える強さを見せた。そしてアメリアはサミュエルへの愛情を取り戻し、ババドックを自分の中から追い出し、地下室に閉じ込める。
ババドックは完全に消えることはなかった。それでも、アメリアとサミュエルはそのことを受け入れ、新しい日常を築いていくのだった。
『ババドック 暗闇の魔物』の登場人物・キャラクター
主要人物
アメリア(演:エッシー・デイヴィス)

画像右側がアメリア。
本作の主人公。普段は認知症病棟の看護師をしている。
夫を事故で亡くしたため、息子のサミュエルを一人育てるシングルマザーとなった。学校で問題行動を起こしてばかりのサミュエルのことで悩んでいる。
サミュエル(演:ノア・ワイズマン)

画像右側がサミュエル。
アメリアの一人息子。学校でたびたび問題を起こしており、アメリアを悩ませる。その一方で、アメリアが絵本を読み聞かせると眠りにつくことができるという一面を持つ。
その他の登場人物
ロビー(演:ダニエル・ヘンシュオール)
認知症病棟で働く青年。アメリアの仕事仲間で、シングルマザーであるアメリアのことを心配している。
クレア(演:ヘイリー・マケルヒニー)
アメリアの妹。夫を亡くしたアメリアのことを心配しているが、絵本を読んで以降のサミュエルの行動に不信感を持っており、甥であってもよく思っていない。
ローチ(演:バーバラ・ウェスト)
アメリアの家の隣に住んでいる老婆。アメリアたちに親身になってくれる。
目次 - Contents
- 『ババドック 暗闇の魔物』の概要
- 『ババドック 暗闇の魔物』のあらすじ・ストーリー
- シングルマザーと問題児の息子
- 忍び寄るババドック
- 新しい一歩を踏み出す2人
- 『ババドック 暗闇の魔物』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- アメリア(演:エッシー・デイヴィス)
- サミュエル(演:ノア・ワイズマン)
- その他の登場人物
- ロビー(演:ダニエル・ヘンシュオール)
- クレア(演:ヘイリー・マケルヒニー)
- ローチ(演:バーバラ・ウェスト)
- オスカー(演:ベンジャミン・ウィンスピアー)
- スーパーマーケットの婦人(演:ティファニー・リンドール=ナイト )
- 『ババドック 暗闇の魔物』の用語
- ババドック
- 『ババドック 暗闇の魔物』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- サミュエルがアメリアに対抗するシーン
- 『ババドック 暗闇の魔物』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『エクソシスト』の監督がツイッターで絶賛
- 苦労するシングルマザーは女性監督ならではの説得力