ダーウィンズゲーム(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ダーウィンズゲーム』とは『別冊少年チャンピオン』で2013年1月号からFLIPFLOPsが連載しているサスペンス漫画、及び漫画を元にしたアニメである。主人公のカナメは親友からある日、架空のスマートフォンアプリ『ダーウィンズゲーム』の招待を受ける。『ダーウィンズゲーム』の正体はプレイヤーに能力を与え、プレイヤー同士が争いゲーム中に死ねば現実でも命を落とすというデスゲームだった。仲間や様々な敵と戦いながら、カナメがゲームクリアを目指す姿を描く。

『ダーウィンズゲーム』の概要

『ダーウィンズゲーム』とはFLIPFLOPsが『別冊少年チャンピオン』で2013年1月号から連載しているサスペンス漫画、及び漫画を元にしたアニメである。単行本の累計発行部数は700万部を突破しており、アニメ化もされている。2020年に全12話で制作され、TOKYO MXほかにて深夜帯に放送された。
ある日友人から謎のスマートフォンアプリ『ダーウィンズゲーム』の招待を受けた主人公・カナメは、その日からプレイヤー同士のデスゲームに巻き込まれることになる。プレイヤーは「異能(シギル)」と呼ばれる能力を与えられ、ゲームオーバーになると実際に死んでしまう。途中終了は不可能でゲームを終わらすにはゲームクリアをする以外方法はなかった。カナメは鎖使いの少女・シュカや嘘を見抜くリュージらとチームを組み、様々な強敵と戦いながらゲームを終わらすためにゲームクリアを目指す。

『ダーウィンズゲーム』のあらすじ・ストーリー

謎のアプリ

普通の高校生活を送る平凡な少年須藤要(すどうかなめ/通称カナメ)は、ある日学校を数日ほど無断欠席していた友人のキョウダから突如『ダーウィンズゲーム』というスマートフォンアプリの招待を受け取る。カナメが深く考えずにアプリを起動すると、画面から蛇が飛び出しカナメの首に噛み付いてくる。蛇はカナメ以外には見えておらず、一瞬で消えた。
カナメは不思議に思いながら、帰宅途中の電車の中で再度『ダーウィンズゲーム』を起動すると、突如パンダ君という名のプレイヤーと対戦が始まった。
カナメはふと周囲の様子がおかしいことに気付く。電車の中には誰も居なくなっており、ただ一人手に包丁を持ったパンダの着ぐるみだけが乗っていたのだ。
カナメは突然斬りつけてきたパンダから何とか逃げると、到着した駅で電車から飛び降りる。交番に駆け込んだカナメだが、「パンダの着ぐるみに襲われた」という話を一切信じてもらえなかった。その時突如警官の首から血が噴き出し、先ほどのパンダが姿を現す。
慌てて逃げ出したカナメが近くの立体駐車場に身を隠していると、アプリに「シュカ」という名前で「私が助けてあげようか」という一通のメッセージが届き、「パンダ君はサーチという能力を使ってあなたを探している」と教えてくれた。

その頃カナメが通う高校には警察官が訪れており、行方不明になっているキョウダについて捜査していた。ここ最近アスファルトが人間の形の様にくりぬかれるという事件が頻発しており、そのアスファルト周辺に残された大量の血痕が、キョウダのものだと判明したのである。

一方パンダ君は「透明化」という能力で姿を隠しつつ、カナメが隠れているであろう場所を襲撃しようとするも、逆にカナメから消火器の噴射を食らって取り逃がした。
追いかけるパンダ君だったが、たまたまパーキングに入って来た車に撥ねられ、能力がとけてしまう。カナメが倒れているパンダ君の頭を外すと、その正体はキョウダの担任教師カトウだった。その時アプリから「ゲーム終了」の合図が届く。カトウはコンクリートごと人型にくりぬかれて消滅した。

カナメVSシュカ

動揺する頭で何とか帰宅したカナメが『ダーウィンズゲーム』のガチャを引いてみると、拳銃が当たり、次の瞬間本物の拳銃が家のポストに届く。
するとシュカから「色々教えてあげてもいいよ」というメッセージが届き、カナメはひとまずシュカに呼び出された場所へ向かった。
待っていたシュカは容姿端麗な美女だった。カナメはシュカに『ダーウィンズゲーム』をやめる方法を聞くが、「そんな機能ないよ」と一蹴される。そして「これ以上の情報を教える前に、信頼の証としてあなたの異能(シギル)を教えて」と続けた。何のことかわかっていない様子のカナメに、シュカは「アプリのプロフィール画面を見ればわかる」と説明するが、確認してみても能力の欄は「エラー。解析不能」と書かれていたのである。

シュカは「信用できないから殺す」と襲い掛かってきた。異能の鎖を巧みに駆使して襲い掛かるシュカに対し、カナメは念のため持参していたフラッシュライトとスタンガンで抵抗する。しかし抜群の戦闘能力を持つシュカには全く歯が立たず、カナメは「何か武器があれば」と願った。その瞬間本当に要の手の中に拳銃が現れる。
訳が分からないながらもカナメはとっさに起死回生の方法を思いつき、シュカを倒した。
カナメはシュカに「ゲームを解除しろ。バラバラになって死にたくないだろ」と言葉をかける。本当に『ダーウィンズゲーム』の事を何も知らないのだと悟ったシュカは、「降参ボタン」を押す。ホッとしたカナメはシュカの上に倒れこんでしまったのだった。
その頃たくさんのモニターに囲まれた部屋で、一人の少女がカナメとシュカの戦いを眺めつつ、カナメの異能が何なのか分析しようとしていた。

ダーウィンズゲームの情報

翌日目を覚ましたカナメの横には、何故か裸のままで寝ているシュカがいた。慌てて起こしたカナメは、シュカから『ダーウィンズゲーム』についての詳細を教えてもらう。
『ダーウィンズゲーム』はポイントが全てで、ポイントが残ってればゲームに負けてもゲームオーバーにならないこと、「ポイントでシェルターというアイテムを買えば安全を確保することもできること。更に『ダーウィンズゲーム』でのポイントは現金に換算でき、1ポイント10万円だと続けた。
カナメは何とか『ダーウィンズゲーム』の基礎を理解する。そんなカナメにシュカは、「カナメにはシュカと家族を作って欲しいの」と唐突に告げた。
シュカは『ダーウィンズゲーム』では「クラン」というプレイヤー同士のグループ、「ギルド」を結成することができると説明する。そして「クラン」結成権の解放の為、カナメとシュカはカナメのランク上げにいそしむことになった。

一方警察はカナメに関わった複数の人物が失踪していることを受けて、カナメに目をつける。しかし失踪事件とアスファルトの事件とのかかわりはいまだわかっていなかった。
刑事の一人・タゴナカは「自身の刑事の勘が、カナメがこれらの事件に関係してると言っている」と上司に伝えた。そんなタゴナカに綾小路警視は「今後『ダーウィンズゲーム』という言葉を耳にしたら最優先で私に報告しろ」と告げるのだった。

宝探しイベント

警察にマークされていることに気付いていないカナメは、シュカと共に渋谷を訪れていた。シュカの買い物に付き合わされていると、突如『ダーウィンズゲーム』の通知音が響く。内容は「一分後にイベントがスタートする」というものだった。
あっという間にカウントが進み、シュカとカナメは別々の場所に転送される。イベントのルールは「隠されている3つのリングを探せ」というものだった。

ホテルの一室に転送されたカナメはいきなりマシンガンを所持したプレイヤーに襲われる。慌てて逃げ出したカナメはふがいなさを覚えるが、そこに以前要の戦いを観察していた少女が現れた。レインという名の「解析」の異能を持つ少女は「逃げて何が悪いんですか?」とカナメを励まし、ひとまず行動を共にすることとなった。

レインとカナメは苦戦しながらも強敵の「花屋」ことヒイラギイチロウに勝ち、実力者であるリュージも加えて即席の「クラン」を結成する。レインがクラン結成を訴えたのは、『ダーウィンズゲーム』の中でも最強と言われている王(ワン)が率いるクラン「エイス」に対抗する為だった。
一方のシュカも襲い掛かってきた「水/氷」の異能を持つ子供のスイ/ソータを仲間に加え、カナメたちと合流する。スイとソータは双子のきょうだいだったが、亡くなったソータがスイに憑依し人格や異能を使い分けていたのである。

ゲーム終盤に差し掛かり、「エイス」は多数のリングを所持していたカナメたちのところへ向かっていた。
カナメたちの即席クランは「エイス」のメンバーと死闘を繰り広げる。レインがワンに掴まってしまい絶体絶命の状況に陥ったが、カナメはワンを罠にかけゲームを終わらせたのだった。

それぞれのメンバーが別々の場所に転送される中、一人渋谷に残されたカナメの元に、「ゲームマスター」からの電話が入る。
「ゲームマスター」はゲームをやめたいというカナメに対し、ゲームをやめるための二つの方法を提示してきた。一つはゲームを完全にクリアすること、そしてもう一つは「ゲームマスター」を殺害することだった。カナメは「ゲームマスター」に一つ特権を与えてもらい、通話は終了した。

豪華客船での戦い

渋谷でのゲームの際即席で結成したクランだったが、正式に「サンセットレーベンズ」というチームを結成し、世界各地の有力プレイヤーを集めていく。幾人かのメンバーはその過程で命を落としていたが、最強クランと言われていた「エイス」をも壊滅させ、今や知らぬ者はいないというほどの存在になっていた。

ある時「豪華客船を使ったゲーム」が開催されることとなり、カナメを始めとした実力派メンバーが参戦する。今回のゲームはプレイヤーを二つのグループ「海兵」と「海賊」に分けて行われ、「海賊が宝を5つ奪えば勝ち」というルールだった。さらに負けた場合は「捕虜」になるとされ、生命の安全が保障されていたのである。

海兵側に配属されたカナメたちだが、海賊側のメンバーに異次元の強さを誇るプレイヤーがいることが判明する。全く歯が立たず次々やられるメンバーを見たカナメは、殺される前に「降参して捕虜になる」という決断を下した。

ククリとの出会い

捕虜となったカナメたちは「異常な強さ」を誇っていたプレイヤーコウウ達が住む世界へ異動する。彼らはカナメたちが生活する場所とは異なる「世界線O」の住人だった。

カナメやシュカの他「捕虜」となっていた人々は、丁重に扱われてある程度自由に動き回ることも許される。Oの世界の住人達はみな頭に鬼の角のようなものを生やしていた。
ある時カナメは城から抜け出そうとしている少女を発見して後をつける。同時にシュカも少女の後をつけていた。
しかし途中で尾行がばれてしまい慌てる二人に、少女は「外に出たくないか?」と持ち掛けてきたのである。

ククリと名乗る少女と共に外に出たカナメたちだったが、突如何者かに襲撃される。撃退に成功したが、狙われていたのはククリだった。

無事ククリを城に戻して数日後、カナメとシュカは「世界線Oを統べる王に会ってほしい」と言われる。そこに現れたのは、何と先日誘拐されかけたところを救ったククリだった。
カナメは「世界線O」のゲームマスターはククリではないかと考える。もとの世界に戻ってゲームを終わらせるため、カナメはククリの護衛官の任務を引き受けたのだった。

『ダーウィンズゲーム』の登場人物・キャラクター

主要人物

スドウ カナメ

CV:小林裕介
本作の主人公。アパートで一人暮らしをする平凡な男子高校生。
ある日友人のキョウダから『ダーウィンズゲーム』の招待を受けたことで生活は一変し、デスゲームに巻き込まれることになる。ゲームに関しての知識がないまま、パンダ君やシュカといった名だたるプレイヤーに勝利を収めたことで注目を浴びる。のちに「サンセットレーベンズ」というクランを立ち上げ、ゲーム内でのランキングをあげていく。カナメの異能は「火神槌(ヒノカグツチ)」。自分が認識している器物なら何でも生成してしまうという神話級、念動系具象化の能力だった。

シュカ

CV:上田麗奈
本作のヒロイン。サンセットレーベンズのメンバーである。
カナメに敗れたことでカナメの強さを認め、以降はカナメを慕っており、後に恋人にまで発展する。日本5位というランクを誇り、1人で戦うことに長けた天才。異能は「荊棘の女王(クイーンオブソーン)」という紐状の構造物を自在に操る王級、念動系の能力。ゲーム内では、カナメに敗れるまで「無敗の女王」と呼ばれていた。幼少期に両親を異能使いに惨殺された過去を持ち、自分を騙し『ダーウィンズゲーム』に巻き込んだ相手のことは殺害している。

レイン/柏木 鈴音(カシワギ レイン)

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