マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝（マギレコ）のネタバレ解説・考察まとめ

深月フェリシア（みづき フェリシア）

CV：佐倉綾音

「傭兵」を自称する元気で勝気で自由気ままな魔法少女。一人称は「オレ」で、ワイルドな口調は普段から好き好んで読んでいるバトル系少年漫画の影響。武器は身の丈以上もある巨大なハンマーで、「ドカーン！」「ドーン！」などと口で擬音を言いながら派手に振り回して敵を叩き潰す戦法をメインとする。
魔女を両親の仇として心底憎んでおり、そのため神浜市の各地で魔女との戦いを繰り広げている。そしてやちよほどではないが魔女と長く戦ってきたことでその実力はピカイチだが、その勝気さと戦いでの粗暴さからやちよも含めた他の神浜の魔法少女たちから鼻つまみ者扱いされている。

本作では主な描写こそなかったが、実は教育方針の違いで喧嘩してばかりの両親に頭を悩まされ続けていたという過去があり、自分も止めようとはしたが結局聞き入れてもらえなかった。そんなある日、母親が夕食の唐揚げを揚げている最中、その夫婦喧嘩を引きずった母からの小言にフェリシアは腹を立てる。
腹を立てたフェリシアが母を突き飛ばしたことで鍋がひっくり返り、火事が発生。そして母はもちろん、そこへ仕事から帰ってきた父も火事に巻き込まれて死亡し、住んでいたマンションも全焼してしまうという大惨事に見舞われてしまい、フェリシアの精神は崩壊寸前に追い込まれてしまう。

そんな時にキュゥべえが現れ、フェリシアは縋り付くように「この火事をなかったことにしてほしい」と願い、魔法少女となった。しかし、目の前の自分が引き起こした惨事にフェリシア本人が追い詰められていたせいで、下記の歪んだ形で実現することになった。
マンションはフェリシアの家以外元に戻ったが、両親は姿を消したままであり、周囲の住人の記憶の中ではふたりは失踪したことになる。そしてこの記憶の改変はフェリシア自身にも影響は及び、「自分の両親は魔女に殺された」と強く信じこむことになった。

二葉さな（ふたば さな）

CV：小倉唯

気弱で大人しそうな見た目と雰囲気が特徴的な魔法少女。いつも自信がなくネガティブ思考だが、他人に対しては優しく、そして自分を必要としてくれる人が現れると必ず従順になり、気にいるとまるで執着と言っても過言ではないほどヒッソリとそばに付き添っている。
武器は身の丈ほどもある大盾で、防御だけでなく鈍器としても使うことはあるが、表面に開閉部があり、そこから鉄球やギロチンなど本人のイメージにそぐわない物騒な武器の数々が飛び出してくる。

幼い頃に母が神浜大学の教授である父と再婚したが、成績が良くないことから父はもちろん母からも厳しく当たられた。父側の子である兄と弟もそれぞれ学業優秀とスポーツ万能でいずれもさなを下に見ていた。そして最終的には「二葉家の恥さらし」という烙印を押され、ネグレクトと言うべき状況に置かれてしまう。
そのため、家に居場所を見いだせなくなり、居場所を求めて学校に遅くまで居続けたが、身につけているキーホルダーがきっかけで学校のクラスメイトたちからもいじめ抜かれるようになる。こうしてどこにも居場所を見出せなくなったさなは、絶望の底に沈んでしまう。

そんな中、夜の街を彷徨っていたところでキュゥべえと出会い、「自分をこの世界から消してほしい」と願ったことで、魔法少女となるのと引き換えに魔法少女やキュゥべえ以外の存在には見えない透明人間となる。その後、家や学校と訣別して孤独な日々を送り続けていた。

かもれトライアングル

十咎ももこ（とがめ ももこ）

CV：小松未可子

いろはやかえでのようなひよっこ魔法少女たちをいつも救ってくれることで知られている、男勝りで姉御肌な魔法少女。武器は身の丈ほどもある大剣で、これを豪快に振り回して敵を叩き斬り、薙ぎ払う戦法を得意としており、さらに仲間の戦意を引き上げてパワーアップさせる激励の魔法も使う。
兄と弟がいて、男兄弟に揉まれたことで男っぽい性格になってしまったことには自覚があり、一方でその男兄弟と暮らす実家では家事全般を請け負っているらしく、家事は超がつくほど得意。

基本的に気さくで面倒見が良く、世話焼きであり、後述のチームメイトであるレナやかえではもちろん、いろはからも慕われている。しかし一方で頑固で脳筋な面もあり、一度頑なになると人の意見をなかなか聞き入れず、また考え方が単純で力任せになることがある。
普段は同じ学校の後輩であるレナとかえでと3人でチームを組んで活動しており、その面倒見の良さからチームリーダーを務めている。そして昔はやちよと同じチームを組んでいた時期があったようだが、かなえとメルの悲劇で彼女が心を深く閉ざしてしまったために現在は折り合いが悪くなってしまっている。

秋野かえで（あきの かえで）

CV：大橋彩香

ももこのチームメイトで、とっても怖がりで心配性だが優しく仲間思いな魔法少女。武器は湾曲した杖で、この杖による打撃はもちろん、杖に触れたあらゆる植物を自在に操ったり、地面からツタを生やすなど植物系の魔法を使いこなし、広範囲の敵を攻撃したり、ももこやレナも含めた味方への後方支援を行う。
普段はおどおどしており、「うゆぅ」と普段から情けない声を出すほどひ弱だが、とっても優しくて仲間思いで、いざという時の決断力と行動力には目を見張るものがある。そして、その仲間思いと決断力と行動力で普段のひ弱さから想像もできない芯の強さを持つ。

同じチームメイトのレナとは喧嘩するほどいい仲らしく、よくふたりで喧嘩してはももこがフォローするのが日常となっている。また、レナとの喧嘩も含めてちょっとしたトゲのある一言を言うことや、無意識に自分基準で物事を判断してしまう面も持ち合わせている。
ちなみに動植物や虫など自然が大好きで、家では家庭菜園に勤しんでいる。また、「ペロちゃん」と名付けたトカゲも含めた様々な爬虫類を飼っているらしいのだが、レナからは「キモい」などと言われるなどあまり評判は良くない。

水波レナ（みなみ レナ）

CV：石原夏織

ももこのチームメイトで、思っていることを素直に口にできない、不器用な魔法少女。武器はトライデントで、このトライデントを用いた近〜中距離戦と水系の魔法を得意としており、さらに願いの関係で変身魔法も使いこなす。その変身魔法の再現度は完璧で「本人より本人らしい」とまで評されている。
自分のことは「レナ」と名前で呼んでおり、自分に対しての自信を持てない反面防衛本能が強い。そのため、他人に対してスキを見せまいとするあまりついつい過剰に攻撃的な言動で返してしまうヤマアラシのような性格で、敵を作ってしまうことが多い。

そのくせ心はガラスのように傷つきやすく、相手への対応を間違えるたびに「またやっちゃった」と激しい自己嫌悪に苛まれており、「レナは水波レナなんて大嫌い」と言い切るほどである。また、甘党で可愛い物好きという子供っぽい一面も持ち合わせている。
そしてキラキラしている人への憧れからアイドルの応援と追っかけを趣味としており、その縁でももこ、そしてその後にかえでと知り合ってチームを組む。また、チームを組んでもその性格と不器用さは変わらないが、実際は誰よりもももことかえでを頼りにしている。

マギウスの翼（マギウスのつばさ）

里見灯花（さとみ とうか）

CV：釘宮理恵

魔女化のない世界を作ろうとしている「マギウス」と名乗る魔法少女のひとりで、ねむ、アリナと共にマギウスの翼において最高指導者として君臨する存在。武器は日傘で、この日傘を使って空を飛んだり、槍のように突き刺す攻撃ができる。そして、戦闘に使うエネルギーを自分が持つものだけでなく他のエネルギーからも変換して使えるという能力を持ち、傘先から高威力を誇る虹色の火炎を広範囲に放ったり、有害なエネルギーを無害なエネルギーに変えるなどその用途は多彩である。
一人称は「わたくし」で、「くふっ」や「くふふっ」など特徴的な笑い方をし、「だにゃー」など子供っぽいゆるい口調を使うなど年相応に愛嬌のある一面を持つ。しかし実は天体物理学を修める稀代の天才であり、前述の愛嬌ある口調でエネルギー変換だのIPS細胞だの科学の専門用語を並べ立てている。父親に自分が入院する里見メディカルセンターの院長を持ち、彼のことは尊敬を込めて「パパ様」と呼んでいる。

物心ついた時から難病を患っており、ういとねむと共に里見メディカルセンターにて入院生活を続けていた為、ういやねむ以外の他人と交わった経験がない。その上、選民的思想の持ち主である父親の影響を受けて傲慢かつわがままな性格で、さらに天才であることを鼻にかけて周囲の人間を見下したような言動や態度が目立つ。そして、気に入らない人間や邪魔者と見做した相手には誰であろうと容赦がなく、目的の為ならば無関係の魔法少女や人間を犠牲にすることも厭わない危険な一面も覗かせる。
本作では描写がなかったが、原作『マギレコ』のストーリーでは叔父が残した原稿によって魔法少女の存在を知り、うい・ねむと共に魔女の結界に迷い込んだところを魔法少女となったいろはに救われ、それがきっかけでキュゥべえと出会った。そしてキュゥべえから話を聞く中で魔法少女の運命を知り、魔女との戦いに追われ苦しんでいるいろはを助けたいと考えるういとねむに対して、キュゥべえが保有する機能を奪うことで「自動浄化システム」を作り出すことを提案する。

そしてういとねむと共にキュゥべえと契約して魔法少女となり、キュゥべえの機能を強奪するが、その矢先にういの能力が暴走して魔女化の危険に陥るというアクシデントに見舞われる。そんな中、同じ病院で入院していたことで知り合ったアリナに協力を仰ぎ、アリナが作った結界とねむの能力を連携させてういの魂を一時的に体から分離させ、結界の中にういの体を封印。そこで自分たちが機能を奪ったキュゥべえにういの魂を封印した。
しかしその結果、ういといろはに関する記憶を忘れてしまい、さらに自動浄化システムを作ろうとした記憶だけが残ったことから、自分の目的は「魔法少女を救うこと」に定められ、ねむとアリナと共にマギウスの翼を作り上げた。

柊ねむ（ひいらぎ ねむ）

CV：諸星すみれ

魔女化のない世界を作ろうとしている「マギウス」と名乗る魔法少女のひとりで、灯花、アリナと共にマギウスの翼において最高指導者として君臨する存在。自分がイメージしたものを形にできる具現の能力の使い手であり、本作及び原作『マギレコ』において数多くのウワサを創造してきた。そして、創造されたウワサの能力の用途は、生みの親であるねむの能力に影響されてか、過去の記憶を見せたり未来を視たり、死者を生き返らせるなど文字通りのやりたい放題とも言えるものとなっている。
一人称は「僕」で、「むふっ」や「むふふっ」という特徴的な笑い方をする。また、後述のネット小説家を職業としているだけあってボギャブラリーがかなり豊富で、自然と難しい言葉ばかり並んだ子供らしからぬ堅苦しい口調になる。また、「まーくん」と呼ぶ弟と両親を家族に持つが、自分たちのことしか考えていない家族のためにネグレクトに近い環境に置かれていた。そんな環境ゆえの孤独に疲弊した自らの心への癒しと、元々から憧れていた小説家の夢に向かってネット上で自らが書いた小説を投稿したところ、その小説が思った以上の大ヒットを得る結果となっている。

本作では主な描写こそなかったが、終わらない魔女との戦いに苦しむいろはを救うため、ういと灯花と共に魔法少女になってキュゥべえの機能を奪取するが、同時にういが能力の暴走によって魔女化しかかるというアクシデントに見舞われる。その時、アリナの作った結界の中にういを隔離し、自分の能力で彼女の魂を現実世界から切り離して機能が奪われたキュゥべえに封印している。その時、原作『マギレコ』では灯花と同じくいろはとういとの記憶を失うはずだったが、本作ではそういった描写はなく、そして理由は不明だが灯花とは違って記憶を忘れることがなかった。
また、ウワサを多数生み出したことで魔力を大きく消耗してしまい、拠点であるホテル・フェントホープの自室のベッドからあまり動けず、車椅子がないと移動できない体となってしまった。そしてその満足に動かない体でマギウスのひとりとして活動しながらも、黒江に極秘任務を命じて自分が作ったとあるウワサのついでにいろはを探させるなど、いろはのことを気にかけている様子を見せる。

アリナ・グレイ