スティーブンキング原作の映画「ファミリー・シークレット」のあらすじと見どころをご紹介!
原作はご存知ホラー小説界の巨匠、スティーブキングです。原題は「A Good Marriage」。
TSUTAYAで新作レンタルされていたので観賞してみました。
今回は映画「ファミリー・シークレット」のあらすじと見どころをご紹介したいと思います。
あらすじ・ストーリー
ダーシーは夫のボブと結婚してちょうど25年目の節目を迎える。有能な夫、優しい子供たちに囲まれ、彼女は人生で最高の幸せをかみしめていた。だがある夜、ダーシーは自宅の車庫で、最近メディアを騒がせている猟奇殺人事件の被害者のものと思われる持ち物を見つけてしまう。犯人はボブなのか。疑心暗鬼に囚われ、精神を疲弊するだけの日々を送っていた彼女だったが、ある夜、そんなダーシーの異常を察知したボブがこっそりと自宅に帰ってきていて――。
ミステリーではなく、ホラーでもない
ではなにかと言われれば、サスペンスということになるのでしょう。
私は「殺人鬼という夫の本性に気づいた妻は決死の思いでそれを周囲の人物に伝えるも、誰もそれを信じてくれず、やがてそのことに気づいた夫と、一人で戦うことを決意した妻の息詰まる攻防が始まる――」的なものを想像していたのですが、見事に裏切られました。もちろん悪い意味で。
夫のボブはストーリーの早い段階で自分が殺人鬼だということを認めます。それは別人格がやったのだという言い訳つきでしたが。それに対し妻のダーシーが取った行動は、自分や子供の為にもう殺人は止めること、ときつく言い放つだけ。警察に言うと家族全員の人生が破滅してしまうので保身に走ったわけですね。
そしてそこからのストーリー展開はというと――。
母親の全面勝利
ダーシーが事故に見せかけてボブを殺し、これで世間も家族も平和になりましたよ、で一応の終わりを見せます。ラストに元警官が猟奇殺人の共犯者としてダーシーに迫りましたが結局それは勘違い、彼も病気で亡くなってしまいます。何のために出てきたんですかね、この人。
さすがに警察もっと動けるだろう、と思ったのに加え、ボブとダーシーの行動原理も少々意味不明です。なんとか説明はついているものの、かなり苦しい展開の仕方で、うーん、という感じになってしまいました。
良かった点はと聞かれれば、あまり浮かびませんね。正直印象に残らなかったというのが感想です。スティーブキング特有の後味の悪さもさほど感じませんでしたし、やるならもっと徹底的にやってほしかったですね。色々ともったいない作品でした。
まとめ
スティーブキング原作ということもあって期待していたのですが、その期待を大きく下回る作品でした。緊迫感などの視聴者を追い詰めるような展開や描写はほぼ皆無で、ゆったりと椅子の背もたれによりかかって見られる作品ですね。褒め言葉ではありませんよ、これ。
まあ時間がある、あるいはスティーブキングのファン、という方は観ておいても良いんではないでしょうか。
つまらなかったというクレームは一切受け付けませんけどね。自己判断で宜しくお願いします。