7番房の奇跡(韓国映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『7番房の奇跡(韓国映画)』とは、2013年公開の韓国のヒューマンコメディ映画である。
知的年齢が6歳の父(イ・ヨング)と6歳の娘(イェスン)は仲睦まじく二人で暮らしていたが、ある日父ヨングは警察庁長官の娘を殺した罪で捕まる。事件によって離れ離れになった親子だったが、同じ刑務所の7番房の仲間たちの手を借り父と娘は再会を果たす。
一方、刑務所の課長(チョン・ジニョン)は、ヨングの事件は冤罪である事を確信するのだが、冤罪を晴らすべくみんなの協力もむなしく、死刑が求刑されるのであった。

チュノ(演:パク・ウォンサン)

ヨングの罪状を読み上げるチュノ

詐欺罪で服役中の38歳である。7番房の仲間の一人である。
モニカと呼んでいる女性の裸の写真を眺めるのが好きな男である。
ヨングを助ける為に、7番房の仲間と力を合わせて奮闘する心優しい面を持っている。
服役後は牧師になったヤンホと共に、教会にてピアノ演奏をしている。

マンボム(演:キム・ジョンテ)

姦通で服役中の36歳の男である。
7番房の仲間たちの中でも、行動力があり心優しくコミカルな一面を持つ。また、物事をはっきり言う短気な部分もある。
イェスンをとても可愛がり、ヨングに力を貸す頼れる人物である。
服役後は同じ7番房仲間だったボンシクと、インチキ占い師の様な事をやっている。
いきなり大人になって現れたイェスンが、誰だか全くわからなかったがイェスンだと知り協力する。

ボンシク(演:チョン・マンシク)

ヨングの罪状を知り、冷たい態度をとるボンシク(左)

スリにて服役中の38歳の男である。
初めはイェスンを毛嫌いし、内緒でイェスンを房内に入れた事を不満に思っていた。
事あるごとに文句を言い、イェスンやヨングに冷たい態度をとる。
妻が妊娠中であり心配でたまらない所、イェスンが携帯電話を貸してくれた事で妻と話が出来、女の子が産まれた事を知る。
イェスンのお陰で娘の名前も「ボンソン」と名付けることが出来た。これをきっかけに徐々にイェスンと仲良くなり可愛がるようになった。心根は優しい男で、ヨングの力になる。
服役後はマンボムと共に、インチキ占いの様な事をしている。
大人になりボンシクの前に現れたイェスンに、喜んで力を貸し模擬裁判に出席する。

ソじいさん(演:キム・チョン)

ヨング脱獄計画を立てるソじいさん(左下)と4人

当たり屋で服役中の60歳の男である。
7番房の中でも高齢とあり、穏やかで優しい性格である。イェスンを可愛がり、おじいちゃんの様に接している。
ヨングに対しても優しい言葉をかける紳士的な人物である。

刑務所課長/イェスンの義父(演:チョン・ジニョン)

ヨングの事件に疑いを持つ課長

刑務所課長であり、イェスンの義父でもある。
昔、世話してやった服役囚に息子を殺された過去を持つ。
その為女児誘拐強姦殺人を行ったとされるヨングを激しく憎んでいる。
ある夜、刑務所が火事になり死にかけたところをヨングに救われる。それからヨングの人柄や、言動を見ているうちにヨングの事件は冤罪ではないかと疑い、調べ始める。
イェスンを心から愛するヨングとヨングを愛するイェスンを見るうち、間違いなくヨングは無罪だと確信し冤罪を晴らそうとするが、助けることが出来なかった。
ヨング亡き後は、イェスンの面倒を見て義父となる。
模擬裁判にも出席し、イェスンの力になる。
正義感に溢れた真面目で優しい人物である。

『7番房の奇跡』の用語

セーラームーン

父ヨングからプレゼントされたランドセル

劇中何度も出てくるイェスンが大好きなテレビアニメ『セーラームーン』とは正式名称は『美少女戦士セーラームーン』と言い、竹内直子の日本の漫画である。アニメ化もされ未だに人気がある。
講談社の少女漫画雑誌『なかよし』にて1992年2月号から1997年3月号まで連載された。旧版単行本は全18巻、新装版は全12巻、完全版・文庫版は全10巻出されている。
セーラームーンに変身する月野うさぎやその他太陽系惑星のセーラー戦士たちの戦いを描いた作品である。
1993年に『なかよし』が発行部数を205万部突破した頃の看板作品であり、2021年1月時点で単行本の全世界累計発行部数は3000万部を突破している。連載と同時期にテレビアニメ化され、男女問わず幅広い世代から愛され社会現象となった。1993年度の第17回講談社漫画賞少女部門受賞。ゲーム化、ミュージカル化、テレビドラマ化等もされるほどの人気作品である。
韓国では、1997年に『달의 요정 세일러문』(月の妖精セーラームーン)のタイトルで翻訳出版やアニメ放送された。その際登場人物の名前は変更されている。2021年に完全版が『미소녀 전사 세일러문』(美少女戦士セーラームーン)のタイトルで朝鮮語版がセミコロンから出版された。その時には登場人物の名前を日本語版と同じに戻したものが出版されている。ちなみにセミコロンとは韓国の出版社の名称である。
お馴染みの曲「ムーンライト伝説」も韓国版だと歌詞が少し違っている。例えばサビの部分「月の光に導かれ何度も巡り会う 星の瞬き数え占う恋の行方 同じ地球に生まれたの ミラクル・ロマンス」は、韓国語バージョンだと「夜空のあの遠くで輝いている夢の様な私たちの愛 数え切れぬ沢山の星たちの中であなたに巡り会えることは 偶然だとは言えないわ 奇跡のセーラームーン」と言うニュアンスになる。 有名なセリフ「月にかわってお仕置きよ」も、韓国だと「愛と正義の名のもとに、お前を許さない」のようなニュアンスになる。

7番房

ボンシクの産まれたばかりの娘の写真を見ている7番房の仲間たち

7番房とは、刑務所の囚人たちが生活する雑居房の事である。トイレが狭い部屋の中に備え付けられている。作業や運動、面会等以外はほぼそこにいる事になる。
劇中の7番房は、ヨングを入れて6人が生活を共にしていた。チュノが裸の女性の写真を貼っていたり、壁に絵を描いていたりとかなり自由度が高い。
日本の雑居房も同じで約12畳程度に6人が生活を共にしている。この他に日本も韓国も一人の部屋である独居房も存在する。

『7番房の奇跡』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

イェスン「正義の名の下に、お仕置きよ!」

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