ありす、宇宙までも(どこまでも)のネタバレ解説・考察まとめ

『ありす、宇宙までも』(ありす、どこまでも)とは、『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて2024年6月から連載されている売野機子による青年漫画。セミリンガルの中学生・朝日田ありすが、孤高の秀才・犬星類との出会いをきっかけに宇宙飛行士コマンダーという夢に向かって歩き始める。そんな二人の信頼関係や、互いに困難に立ち向かい成長する姿を描く。JAXA関係者への取材や宇宙飛行士・山崎直子による原稿監修を経て、リアルな宇宙飛行士選抜や訓練の描写が描かれ物語に深みを与えている。

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セミリンガルの設定は作者の経験から

主人公の朝日田ありすは、両親が子供の頃から色々な国の言葉で自分の気持ちが話せたら世界が広がるだろうという信念のもと、バイリンガルになるべく幼いころから様々な国で教育を受けていた。しかし、両親が交通事故で亡くなりマルチリンガルになるという計画は終わってしまう。結局、両親の願いは叶わずどの言語も中途半端なセミリンガルになってしまった。この設定は、作者・売野機子の家庭環境が影響している。売野機子の家族にはマルチリンガルが多く、両親とおばが3、4か国語をしゃべる人だった。ゆえに日本語だけしか話せない自分を子供の頃から不完全な存在のような気がしていた。そういった経験が、ありすのキャラクター作りに影響している。

マンガ大賞を狙った『ありす、宇宙までも』

作者・売野機子は2009年『薔薇だって書けるよ』でデビューしてから、2025年マンガ大賞にて『ありす、宇宙までも』で大賞を受賞するまで、これといって売れた作品がなかった。編集者から売れる作品を描いて欲しいと言われていたこともあり、編集者たちに『ありす、宇宙までも』で1位を獲ると宣言し、マンガ大賞だけでなく様々な賞を狙っていた。もともとは少年誌向けに大きな目標を打ち立ててそこに向かって努力するネームで描き、企画会議に出していたがネームが通らずにいた。そんな中、もう少し優しくてホッとするマンガを描くことを提案され、男女が一緒に勉強しながら絆を育むというネームを完成させた。企画会議でさらに大きな目標を設定するという要素を加えることになり、大きな目標が宇宙飛行士になる。その後、少年誌から青年誌での掲載になり今回のマンガ大賞を受賞するまでに至った。

子供達を勇気づける売野機子作品

作者・売野機子はデビュー時から一貫して描き続けているテーマがある。それは、子供を勇気づけること。作者自身が子供の頃に希望していた中高一貫校に入学したものの、不登校になり失意にくれた子供時代を経験している。
本来なら環境が悪ければ大人の力で改善されたり、福祉に繋がったりするが、『ありす、宇宙までも』の作中での犬星類は、子供の力で未来を変えるのだとありすに宣言する。この邪道とも言える類の言葉が、親ガチャなどに頼らずとも子供の力で成し遂げようと子供達を勇気づけると共に、自分自身の子供時代にもエールを送っている。

Jiyujin
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@Jiyujin

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