『神在月のこども』とは、2021年10月に公開された日本の長編ファンタジーアニメーション映画。旧暦の10月に神々が縁結びの会議をするという出雲地方の神在月の伝承を題材にしている。主人公・葉山カンナは母を亡くし、大好きな走ることが嫌いになっていた。神の使いの白兎・シロに出会い、母が担っていた韋駄天のお役目を受け継ぎ、留守神から受け取った馳走を出雲に届ける旅に出る事になる。途中困難に見舞われながらも、走り通すことで成長するカンナの姿が、日本の神話の世界観と共に描かれている。
『神在月のこども』の概要
『神在月のこども』とは、2021年10月8日に公開された日本の長編ファンタジーアニメーション映画。コミュニケーション監督を四戸俊成が務め、アニメーション監督を白井孝奈が務めた。蒔田彩珠が主人公・カンナの声を、柴咲コウがカンナの母の声を演じ、出雲へ一緒に向かう白兎のシロは、坂本真綾が演じている。
主人公・葉山カンナ(はやまカンナ)はマラソン大会の日に、応援に来ていた母・葉山弥生(はやまやよい)を亡くしてから走るのが嫌いになってしまう。
翌年のマラソン大会の日。勇気を振り絞ってマラソン大会に参加するものの、ゴール間際で母を思い出してしまいゴールできずに逃げ出してしまう。牛島神社で泣きながらカンナが母を想いながら形見の腕輪をつけると、鬼の子孫の少年・夜叉(やしゃ)と神の使いの白兎・シロが現れる。シロから母が、韋駄天という神の末裔だということと、神在月に出雲で行われる神議り(かみはかり)に、留守神から預かった馳走を届けるお役目を担っていたと教えられる。そして、カンナに母のお役目を引き継いで馳走を出雲に届けて欲しいと頼まれる。突然の話に戸惑うカンナだが、母に会えるかもしれないと言われ、母に会いたい一心で出雲へ馳走を届ける旅に出る。出雲へと向かう道中での様々な経験や、留守神から与えられた試練を通して、仲間の大切さや本当の自分の気持ちを知る。そんな成長するカンナの姿を、神々が行う出雲の神在月の伝承と絡めて描いている。
2021年10月8日の映画の公開に先がけて、2020年の第33回東京国際映画祭・日比谷会場にてオープニングスペシャルとして上映される。この他、モントリオール国際リース賞映画祭2021主要5部門、第46回報知映画賞アニメ作品賞、第12回ロケーションジャパン大賞などの映画賞にノミネートされる。
2021年8月12日に脚本を元にした小説版が書き下ろしにより文庫が発売され、同年9月15日には映画ノベライズとして講談社青い鳥文庫より『神在月のこども―映画ノベライズ』が出版される。さらに9月30日には、講談社よりアニメ絵本『神在月のこども』が出版された。
『神在月のこども』のあらすじ・ストーリー
出雲へ旅立つカンナ
日本各地では神無月と呼ばれる10月が、出雲地方では神在月と呼ばれている。その由縁は八百万の神々が、全国から姿を無くし翌年の縁を結ぶ会議・神議り(かみはかり)のために出雲に集うという云われに在った。主人公・葉山カンナ(はやまカンナ)は韋駄天の末裔・葉山弥生(はやまやよい)の娘。韋駄天は代々、八百万の神が留守にしている間に国を守っている留守神から馳走を受け取り、神議りの前日に行われる宴に間に合うように届ける役目を担っていた。
母が韋駄天だということも、大切なお役目を担っていたことも知らずに、普通の人間の子供としてカンナは成長する。1年前のマラソン大会の日に母を亡くすまでは母と一緒に走るのが好きだったが、今は走ることが嫌いになっていた。そして、再び迎えたマラソン大会。勇気を振り絞って大会に参加したものの、母を思い出してしまいゴール目前で逃げ出してしまう。逃げ込んだ牛島神社で、亡き母を想いながら母の形見の腕輪を腕にはめる。すると突然、神の使いの白兎・シロが現れ、カンナの母が韋駄天の末裔で、その母が担っていた出雲へ馳走を届けるお役目を受け継いで欲しいと頼んできた。母が韋駄天だったことも、今夜の宴に東京から出雲に走って届け物をするという信じられない頼み事にも戸惑うカンナ。しかし、母の形見の腕輪が神具で時間を緩やかにする力があることを知り、それならばお役目は果たせるかもしれないと思う。母がたどった道を走ってお役目を果たすことで、母に会えるかもしれないという望みを抱き、ナビゲーター兼タイムキーパーのシロと出雲へ馳走を届ける旅に出ることにする。
夜叉もカンナと共に出雲へ
カンナが暮らす東京の牛島神社から始まった出雲に馳走を届ける旅は、各地の神社で馳走を受け取りながら順調に進み神流川(かんながわ)まで辿り着いた。カンナはここでいったん仮眠をとることにする。すると、その隙を狙った鬼の子供の夜叉(やしゃ)が、馳走が入った瓢箪を奪って逃げようとする。
夜叉は先祖が足疾鬼(そくしっき)という足の速い神だったが、仏舎利を盗み神座から下ろされた。その時に仏舎利を奪い返しにきたのが韋駄天で、韋駄天のせいで鬼にさせられたと恨んでいる。そのため先祖代々、韋駄天の馳走を運ぶお役目を奪い恨みを晴らそうと、毎年馳走を運ぶ韋駄天に早駆けの勝負を挑むのだが勝てないまま今に至っている。
夜叉も馳走を運ぶカンナの母・弥生に毎年勝負を挑んでいたが、やはり勝てずにいた。今年も同じように馳走を運ぶカンナに勝負を挑むが、頼りないカンナの姿に弥生はもっと覇気があったと弥生を懐かしむ。夜叉はこのような未熟で頼りないカンナを負かすのならば、神々の集う出雲の地で正当に勝利して役目を奪い取ろうと考え、出雲まで一緒に行こうとする。カンナは面倒なことになったと思うが、シロが夜叉と競争した時のカンナの走りが良かったと言うので、それならばと一緒に旅をすることにする。
旅を経て成長したカンナ
カンナたちは、龍神が留守神を務める諏訪大社に辿り着く。龍神は人間の子供であるカンナがこの先の旅をまっとうできるのかと案じ、カンナに出雲へ向かう覚悟を試す試練を与える。カンナはその試練の途中で、危険にさらされた夜叉を助け試練を果たせなかった。しかし、龍神はカンナが夜叉を助けた理由が、母を亡くした時の悲しみをもう二度と味わいたくないという気持ちだったことに胸を打たれ、出雲へ向かうことを許した。
夜叉を助けたことで夜叉との信頼関係が芽生え、さらに馳走を受け取りながらの旅が続いた。そして、とうとう最後の留守神がいる松江に着いた。カンナたちは、留守神の恵比寿から馳走を預かり、目的地の出雲を目前にし仮眠を取ることにした。寝付けずにいるカンナの目の前に、弥生の姿をした神もどきが現れ、馳走が入った瓢箪を奪おうとする。神もどきに惑わされたカンナは、出雲に向かう気力を無くしてしまう。カンナを正気に戻そうとするシロと夜叉の声はカンナに届かず、カンナは腕につけていた形見の神具を引きちぎってしまった。その瞬間、緩やかに流れていた時間が元の早さに戻る。気力を失ったカンナに変わり夜叉とシロが、雨足が強くなる中、馳走を届けようと慌てて走り出した。
気力を失ったカンナは朦朧としながら、幼い頃の自分と弥生が幸せそうに走る幻を見ていた。しだいに本来の自分の姿を思い出し、再びシロと夜叉を追って走り出す。
シロと夜叉は、八百万の神が到着するという稲佐の浜までたどり着いたが、ここでの神事はすでに終わり神々は出雲大社に向かっていた。シロと夜叉は出雲大社に向かわなければならないが、夜叉はカンナを助けた時に傷を負いこれ以上走ることができない。途方に暮れているとそこに、引きちぎった神具で髪を結んだカンナが現れる。時間を緩やかにする力は失ってしまったが、カンナは必死に走り大国主に無事馳走を渡すことができた。
お役目を果たしたカンナたちは、大国主に労われ帰りの途につこうとした。その時、シロが大国主にカンナを母に合わせて欲しいと願い出る。その願いに大国主は、神ができることは縁を結ぶだけだと答える。それを聞いたカンナは、実際に会えなくても母を感じられるようになり、本来の自分にも、そして仲間にも会えたと大国主に言う。母が担っていたお役目を受け継ぎ、かつての母と同じように出雲を目指した旅は、カンナを成長させたのだった。
『神在月のこども』の登場人物・キャラクター
主要人物
葉山 カンナ(はやま カンナ)
CV:蒔田彩珠/新津ちせ(幼少期)
12歳の都内に住む少女。幼い頃から母と一緒に走るのが好きだったが、一年前に母を亡くしてから走ることが嫌いになっていた。神の使いである白兎のシロから母が韋駄天の末裔で、神在月に留守神から馳走を受け取り出雲に届けるお役目をしていたと聞かされる。そして、そのお役目をカンナに担って欲しいと頼まれる。お役目を果たしたら母に会えると思い込んだカンナは、母に会いたい一心で馳走を出雲に届ける旅に出る。
シロ
CV:坂本真綾
因幡の白兎の子孫。カンナが可愛がっている学校の白い兎を憑代にして、カンナの前にあらわれる。
シロは先祖代々、韋駄天が出雲に向かう旅のナビゲーター兼タイムキーパーとしてサポートする役目を受け継いでいる。シロは、今回初めて韋駄天として走るカンナをサポートすることになったので、韋駄天だった弥生のことはよく知らない。
旅の初めにカンナが韋駄天のお役目をやり遂げたら母に会えると勘違いしていたのをずっと覚えていて、お役目をやり遂げたあとも気になっていた。そこで、差し出がましいと思いながらも、大国主にカンナを母親に会わせて欲しいとお願いするくらい優しくて律儀な性格。
夜叉(やしゃ)
CV:入野自由
鬼の少年。先祖は足疾鬼(そくしっき)という足の速い鬼神だったが、仏舎利を盗み捕えられ神座から降ろされ鬼となる。その時に足疾鬼から仏舎利を奪い返したのが韋駄天だった。そんな経緯があり、夜叉の一族は韋駄天を敵視している。毎年韋駄天が馳走を届ける度に、足の速さを競おうと韋駄天に挑み、その座を奪おうとするが失敗に終わっている。夜叉もカンナの母と毎年足の速さを競っていて、敵対しながらも信頼関係が芽生えていた。カンナが出雲に向かう旅の後をつけて、お役目を取って代わろうとしていたが、カンナに助けられたことがきっかけで、一緒に出雲に向かう仲間になる。
葉山 弥生(はやま やよい)
CV:柴咲コウ
カンナの母。
家族には秘密にしていたが韋駄天神の末裔で、毎年神在月の出雲に八百万の神々の馳走を預かり届けるお役目を担っていた。幼いカンナに走る楽しさや喜びを教え、明るくはつらつとした雰囲気で家族にとって太陽のような存在だった。カンナの名は弥生が、自分の力で運命を切り開いていける子になって欲しいと願ってつけた名前。
体調の悪さを押して観戦していたカンナが出場するマラソン大会で、カンナがゴールしたのを見届けて倒れ、そのまま亡くなる。
葉山 典正(はやま のりまさ)
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目次 - Contents
- 『神在月のこども』の概要
- 『神在月のこども』のあらすじ・ストーリー
- 出雲へ旅立つカンナ
- 夜叉もカンナと共に出雲へ
- 旅を経て成長したカンナ
- 『神在月のこども』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 葉山 カンナ(はやま カンナ)
- シロ
- 夜叉(やしゃ)
- 葉山 弥生(はやま やよい)
- 葉山 典正(はやま のりまさ)
- カンナが出会う神々
- 大国主(おおくにぬし)
- 牛神(うしがみ)
- 猫神(ねこがみ)
- 蛇神(へびがみ)
- 山神(やまがみ)
- 龍神(りゅうじん)
- 恵比寿(えびす)
- カンナの小学校
- ミキ
- アキコ
- 担任教師
- 女性教師
- 男子生徒
- 女子生徒
- 放送委員
- その他
- ミキの母
- 小川
- アナウンサー
- 警備員
- 『神在月のこども』の用語
- 出雲地方の伝承
- 神在月(かみありづき)
- 神議り(かみはかり)
- 神様
- 韋駄天(いだてん)
- 留守神様(るすがみさま)
- 八百万の神(やおよろずのかみ)
- 神もどき(かみもどき)
- その他
- 依代(よりしろ)
- 神具(しんぐ)
- 馳走(ちそう)
- 『神在月のこども』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 葉山カンナ「会えるんだよね もう一度 もう一度お母さんに会えるんだよね」/シロ「ご…ご縁があれば」
- 龍神「またとは会えずとも縁は消えぬ 縁結びの刻までに必ず出雲に辿り着け」
- 葉山弥生「だからね 神様の力があるんじゃなくて たとえそれがなくたって 自分の力で運命を切り開いていける子になってほしくて」/夜叉「それで」/葉山弥生「それで名付けたの カンナって」
- 大国主命「これより 神在祭りを始める」
- 『神在月のこども』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 映画制作・宣伝費用はクラウドファンディングサイトで募集
- 映画のロケハンのルートは作中のカンナと同じ
- 人間の役を俳優が神様の役を声優が担当
- 『神在月のこども』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:miwa「神無-KANNA-」
- 劇中歌:miwa「Daydream~在りし日の夢~」
- ED(エンディング):miwa「神在月のこども」
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