
『なんて素敵にジャパネスク』とは、1984年から1991年にかけて、氷室冴子がコバルト文庫で連載していた少女小説シリーズ、およびそれを原作とした漫画、ドラマ作品。舞台は、平安時代貴族社会。型破りでじゃじゃ馬娘の「瑠璃姫」を中心とした物語で、自身の結婚問題からやがて帝即位問題の陰謀に巻き込まれていく。瑠璃姫が自身の結婚問題から事件を起こしたり、貴族社会の東宮・帝即位問題に関係する政治陰謀事件などを解決して行くラブコメディ作品である。
王公・貴族が出家すること。
律師(りっし)
戒律を保ち、徳の高い僧。
渡殿(わたどの)
渡り廊下のこと。
『なんて素敵にジャパネスク』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
瑠璃「あたしと高彬は ぶっちぎりの仲なんだからっ!!」
「あたしと高彬は ぶっちぎりの仲なんだからっ!!」とは、第1巻で瑠璃姫が襲われそうになった中将の君に向かって放ったセリフ。
娘に結婚して欲しい父の企みで行われた、婿選びの宴にて瑠璃姫は中将の君に既成事実を作るため、襲われそうになる。全力に逃げる瑠璃姫にたまたまその場に居合わせた高彬と会う。どういう関係かと聞かれ、答えた瑠璃姫はその場の勢いで言葉を放つ。平安時代と言えば、大人しく、派手な行動は避けるのが好ましいとされているが、走って逃げることや言葉のモノ言いから瑠璃姫の大胆な人柄がうかがえる。
高彬「僕で我慢しなよ」
「僕で我慢しなよ」とは、第4巻で高彬が初恋の人、吉野君で傷心中の瑠璃姫に向かってかけたセリフ。
都での事件、吉野君を逃したことで瑠璃姫は体にけがを負い、さらに都中で悪評の高い姫になった。瑠璃姫は心身ともに傷を癒すため、幼い時に過ごした思い出の場所、吉野に訪れる。その行動の裏には吉野君が、きっと都から逃れて吉野に来るだろうという淡い希望も込めていた。そんな中で日々を過ごしていると、高彬が訪ねてくる。心の中で吉野君でなかったことを少しだけ残念に思いながら、高彬のことを1番に考えられないことに後ろめたさを感じる。そんな葛藤の中で瑠璃姫にかけた、高彬なりの心に寄り添う優しい言葉である。最初のころと比べて高彬の器が大きくなった成長ぶりを感じさせる。
瑠璃「でもあたしたち、吉野でとっても仲よしだったんです。ままごとみたいに結婚の約束までして…それだけで助けちゃうのっておかしいですか?」
「でもあたしたち、吉野でとっても仲よしだったんです。ままごとみたいに結婚の約束までして…それだけで助けちゃうのっておかしいですか?」とは、第4巻で帝の母(吉野君の実母の妹)に向かって言ったセリフ。
吉野君の事情を帝の母から聞いている瑠璃姫。それには吉野君の生まれが関係していて、悲しすぎる真実を聞く。どんな手を使っても吉野君を助ける瑠璃姫の力強い言葉。並大抵の姫だったらできない。
『なんて素敵にジャパネスク』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
今でもファンに愛される作者・氷室冴子
『何て素敵にジャパネスク』、『クララ白書』など多くの少女小説を生み出してきた氷室冴子。
2023年7月9日に『没後15年 氷室冴子をリレーする』という番組がNHKで流れた。また、『氷室冴子: 没後10年記念特集 私たちが愛した永遠の青春小説作家』などの雑誌が刊行されるなど、亡くなられた今でも愛されていることが分かる。
コミカライズを担当した山内直美によるジャパネスク便り
氷室冴子タッグを組んで『なんて素敵にジャパネスク』のコミカライズ版を担当した山内直美は、ごくたまに瑠璃姫や高彬などの絵を描いてネット上にアップをしている。原作にはないハロウィン版の様子など、ファンには嬉しい投稿も行われている。
『なんて素敵にジャパネスク』の主題歌・挿入歌
主題歌:富田靖子「なんて素敵にジャパネスク」
テレビドラマ版『なんて素敵にジャパネスク』の主題歌。
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目次 - Contents
- 『なんて素敵にジャパネスク』の概要
- 『なんて素敵にジャパネスク』のあらすじ・ストーリー
- おてんば姫の瑠璃の結婚
- 帝や東宮の弑殺を企む陰謀
- 『なんて素敵にジャパネスク』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 瑠璃(るり/演:富田靖子)
- 主人公の夫
- 高彬(たかあきら/演:木村一八)
- 主人公の関係者
- 吉野君(よしののきみ/演:京本政樹(少年期:大沢健))
- 小萩(こはぎ/演:中田喜子)
- 鷹男(たかお/演:仲村トオル)
- 藤宮(ふじのみや/演:かとうかずこ)
- 主人公の家族
- 融(とおる/演:西川弘志)
- 藤原忠宗(ふじわらのただむね/演:石坂浩二)
- 母上
- 右大臣家
- 右大臣(うだいじん)
- 北の方(演:中井貴恵)
- 梨壺女御(なしつぼのにょうご)/承香殿女御(じょうきょうでんのにょうご)/公子姫(きみこひめ)
- 聡子姫(さとこひめ)
- 由良姫(ゆらひめ)
- 春日大納言(かすがのだいなごん)
- その他
- 二の姫(にのひめ/演:鳥居かほり)
- 守弥(もりや)
- 煌姫(あきひめ)
- 帥の宮(そちのみや)/遠野宮康緒(とおのみややすお)
- 大海入道(おおみにゅうどう/演:伊東四朗)
- 中将の君/権少将(演:佐藤B作)
- 『なんて素敵にジャパネスク』の用語
- 大納言(だいなごん)
- 内裏(だいり)
- 高坏(たかつき)
- 筒井筒(つついずつ)
- 東宮(とうぐう)
- 落飾(らくしょく)
- 律師(りっし)
- 渡殿(わたどの)
- 『なんて素敵にジャパネスク』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 瑠璃「あたしと高彬は ぶっちぎりの仲なんだからっ!!」
- 高彬「僕で我慢しなよ」
- 瑠璃「でもあたしたち、吉野でとっても仲よしだったんです。ままごとみたいに結婚の約束までして…それだけで助けちゃうのっておかしいですか?」
- 『なんて素敵にジャパネスク』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 今でもファンに愛される作者・氷室冴子
- コミカライズを担当した山内直美によるジャパネスク便り
- 『なんて素敵にジャパネスク』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:富田靖子「なんて素敵にジャパネスク」