レイ・ハラカミ(原神玲)の徹底解説まとめ

レイ・ハラカミ(原神玲)とはテクノ、エレクトロニカの電子音楽家。2011年に40歳で急逝した。初心者向けの機材のみを使用し、ディレイ(反響)などのエフェクトやポリリズムなどの手法を駆使した浮遊感のあるサウンドが特徴的。矢野顕子とのユニット、yanokami(ヤノカミ)としても活動し、細野晴臣のカバー、UAのプロデュース、くるりやサカナクションのリミックス、プラネタリウムや映画のサウンドトラックも手がけた。星野源など多数のアーティストが天才音楽家と絶賛している。

レイ・ハラカミ(原神玲)の概要

レイ・ハラカミ(rei harakami、原神玲)とは、おもに90年代後半から2000年代にかけて活動した電子音楽家。ジャンルはテクノ、エレクトロニカ。

初心者向けの機材のみを駆使して透明感、浮遊感のある独特なサウンドを展開した。ディレイやリバーブ(残響)などのエフェクト、複数のリズムが同時進行するポリリズム、アクセントや拍子のずれるポリメトリック、サンプリング音源の逆再生といった手法を多用している。

矢野顕子とのデュオ、yanokami(ヤノカミ)としても活動したほか、細野晴臣のカバー、UAのプロデュース、くるり、サカナクション、NUMBER GIRL(ナンバーガール)などのリミックス、プラネタリウムや映画のサウンドトラックも手がけた。

そのうち矢野顕子、くるりの岸田繁、サカナクションの山口一郎らが「レイ・ハラカミは天才音楽家」と絶賛している。音楽教養番組『星野源のおんがくこうろん』でレイ・ハラカミを取り上げた星野源など、影響を受けたアーティストも多い。

レイ・ハラカミ(原神玲)の活動経歴

映像から音楽へ転向

レイ・ハラカミはもともと映像作家を志し、京都芸術短期大学(現・京都芸術大学)で映像制作について学んでいた。その映像につける音楽も制作するようになり、音楽家へと転向した。

Sublime Records(サブライムレコーズ)よりデビュー、代表作など発売

日本のテクノレーベル、Sublime Records(サブライムレコーズ)に所属。1996年にケン・イシイ(Ken Ishii)の別名義、Flare(フレア)のリミックスアルバム『Re-Grip』の収録曲「Curved Flow (Rei Harakami Path Mix)」を手がけ、1997年にrei harakami名義の1st EP(12インチシングルレコード)『Rei Harakami ep』を発売した。

1998年に1stアルバム『unrest』、1999年に2ndアルバム『opa*q』、2001年に3rdアルバム『red curb』とそのリミックスアルバム『trace of red curb / レッドカーブの思い出』、2005年に4thアルバム『lust』を発売し、人気を博す。

2006年にレア音源集『わすれもの』とプラネタリウムのサウンドトラック『暗やみの色 / Colors of the Dark』を発売し、2007年に映画のサウンドトラック『「天然コケッコー」オリジナル・サウンドトラック』を手がけた。

yanokami(ヤノカミ)デビュー、40歳で急逝前後も作品を発売

2007年に矢野顕子とのユニット、yanokami(ヤノカミ)の1st EP『Yanokami_EP』、1stアルバム『yanokami』、2008年に1stアルバム『yanokami』の英語版『yanokamick』を発売した。

2009年にrei harakami名義のリミックス&リアレンジ集『あさげ selected re-mix & re-arrangement works / 1』と『ゆうげ selected re-mix & re-arrangement works / 2』を発売。

急逝後の2011年中に、ダブラ奏者U-zhaan(ユザーン)とのコラボレーションアルバム『川越ランデヴー』、yanokamiの2ndアルバム『遠くは近い』、そのインストゥルメンタル・リミックス版『遠くは近い -reprise-』も発売に至った。

rings(リングス)より再発

Sublime Recordsが2005年に再発した作品も廃盤になったため、2015年からrings(リングス)が再発を重ね、すべての売上をレイ・ハラカミの家族とレーベルに還元している。

レイ・ハラカミ(原神玲)のプロフィール・人物像

アーティスト名はレイ・ハラカミ(rei harakami)、本名は原神 玲(はらかみ れい)。1970年12月10日生まれ、2011年7月27日没。広島県広島市出身、京都芸術短期大学(現・京都芸術大学)映像専攻、卒業。京都を拠点に活動した電子音楽家である。

まわりから機材の刷新をすすめられても「新しい機材の使い方を覚える時間があるなら音楽制作に費やしたい」と言って、古い機材を使い続ける頑固な側面があった。

4thアルバム『lust』のジャケット写真にも使用されている、京都の長屋の一室を仕事部屋として使い続けるなど、東京の喧騒や時代の流れと一線を画し、独自の作家性を発揮した。

レイ・ハラカミ(原神玲)のディスコグラフィー

シングル・EP

『Rei Harakami ep』

1997年1月1日発売

1. On
2. Pass
3. Dessert
4. Vice Versa
5. Objective Contents
6. Bioscope

1st EP。1998年発売の1stアルバム『unrest』に先行するかたちで、『unrest』全12曲のうち6曲を収録している。

『November EP』

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