私たちはどうかしている(わたどう)のネタバレ解説・考察まとめ

『私たちはどうかしている』とは2016年から2021年まで『BE・LOVE』にて連載された、安藤なつみによる作品。累計発行部数は500万部を突破しており、2020年に日本テレビでドラマ化もされている。本作は金沢を舞台に、400年間代々受け継がれる老舗和菓子屋で起きた殺人事件をきっかけに動き出す。殺人事件により、運命を狂わされた七桜と椿。その2人を取り巻く人間の愛憎劇と殺人事件の謎がやがてひとつに繋がった時、真実は予想もつかない展開へと繰り広げられていく。

本作品の主人公。幼い頃に母の百合子に連れられて光月庵で過ごしていた。そのときに椿から名前に桜が入っていることから「さくら」と呼ばれ、以来光月庵に住んでいた頃は皆から「さくら」と呼ばれるようになる。百合子と椿から和菓子を教わって以来、和菓子づくりにのめりこみ、その後和菓子職人の道に進んだ。光月庵で起きた事件をきっかけに、赤色を見ると動悸が激しくなってしまい、和菓子に赤い着色をする事ができない。

高月椿(たかつき つばき)

金沢にある老舗和菓子屋、光月庵の跡取り息子。光月庵の大旦那から本当の孫ではないと思われており、光月庵を継げないと言われている。そのため、光月庵を自分のものにすることに執着しており、手段を選ばない所がある。自身の野望のために七桜を利用しプロポーズするが、やがて本物の愛情が芽生え、何度も苦悩してしまう。大旦那に光月庵で起きた事件の重要な秘密を隠した事により、大旦那と埋めようのない溝ができてしまう。以来大旦那と憎み合う関係に。和菓子に対して天才肌で、繊細な細工を得意とする。

高月家

高月今日子(たかつき きょうこ)

旧姓、鳳今日子(おおとり きょうこ)。光月庵の女将であり、椿の母。自分の望みのためならどんな手段も選ばず、椿を光月庵の当主にする事に強い執着をもっていた。椿と長谷家の娘を結婚させ、老舗旅館の長谷屋との繋がりを持とうとしていたが、七桜がそれを阻止してしまって以来七桜を強く憎むようになる。七桜を光月庵から追い出そうとあらゆる妨害を画策する。

高月宗寿郎(たかつき そうじゅろう)

椿の祖父であり、光月庵の大旦那。「さくら」がつくる和菓子を気に入っており、食べると顔に笑みを浮かべる。光月庵で起きた事件で息子の樹を亡くし、その事件に関わる重要な秘密を隠していた椿を激しく憎むようになる。椿は本当の孫ではないと思っており、次期光月庵当主は「さくら」だと確信している。事件の後「さくら」を探し続けていた。

高月樹(たかつき いつき)

椿の父。七桜の母、百合子とは中学校時代から両想いだったが、大旦那から結婚を反対されてしまう。その後、光月庵が抱えた多額の負債を返済するのに協力してくれた今日子と結婚するが、一度も今日子には触れる事はなく、心にはずっと百合子がいて忘れられなかった。しかし、ある時何者かに刺されて殺されてしまう。

多喜川家

多喜川薫(たきがわ かおる)

ひげを生やした30代くらいの男性。名のある家の長男で、お屋敷に住んでいる。七桜の母親がつくる和菓子のファンで、七桜の素性もよく知っている様子。七桜が自分のお店を持ちたいと言った時、家にある資産価値の高い品々を売って資金にし、それで七桜のお店を開店させた。日本舞踊が得意で、名取の試験にも合格している。

多喜川秀幸(たきがわ ひでゆき)

多喜川の父。家庭を持ちながらも光月庵の女将に夢中だった。そのせいで家庭が崩壊し、多喜川家にも泥を塗ってしまった。かつて身重だった百合子に家を提供しており、百合子が逮捕された後に百合子が七桜宛てに書いた手紙を預かっていた。

多喜川美由紀(たきがわ みゆき)

多喜川の母。夫の秀幸と光月庵の女将である今日子が不貞をしているのを知り、病んで自殺未遂を繰り返す。今日子を恨みながら亡くなる。

長谷家

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