便利屋斎藤さん、異世界に行く(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』とは、一智和智による漫画及びそれを原作としたアニメ作品。『ComicWalker』(KADOKAWA)を中心にニコニコ静画などのweb漫画サイトにて2018年10月より連載を開始した。現実世界で便利屋として働いていた斎藤が、ある日突然異世界に転移し、便利屋として活躍する。コミカルで心温まるストーリー展開や、仲間たちとの絆を深めていく成長過程が魅力的な異世界ファンタジー。

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』の概要

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』とは、一智和智による漫画及びそれを原作としたアニメ作品。『ComicWalker』(KADOKAWA)を中心にニコニコ静画などのweb漫画サイトにて2018年10月12日より連載を開始した。また、アニメは2023年1月から3月にかけてAT−Xほかで放映された。現実世界で便利屋として働いていた斎藤玖郎(さいとうくろう)は、ブラックな職場で働いており、自身のスキルを活かせる場面も少なく、絶望していた。ある日突然異世界に転移し、そこで、魔法使いのモーロック、騎士のラエルザ、妖精のラファンパンと出会い、冒険仲間となる。斎藤は培われた自分の便利屋としての実用的なスキルを意外な形で役立て、認められていく。コミカルで心温まるストーリー展開や、仲間たちとの絆を深めていく成長過程が魅力的な異世界ファンタジー。

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』のあらすじ・ストーリー

斎藤さんの異世界生活

異世界に転移してきた斎藤玖郎(さいとうくろう)は元の世界では便利屋として働いていた。元の世界では、地方のブラックな職場で働いており、持ち前の器用さや技術力の高さを活かせる場面がなく、誰かの役に立っている実感が持てなかった。やりがいのなさ、賃金の低さから待遇の改善を要求したところ、引き留められるでもなく嫌なら辞めろと言われてしまい、斎藤は死を望むようになっていた。そんなとき、トラックが斎藤を轢きかけ、気がつくと斎藤は異世界に来ていた。そこで、魔法使いのモーロック、騎士のラエルザ、妖精のラファンパンと出会い、冒険仲間となる。最初は戸惑いをみせる斎藤であったが、異世界では、鍵開け、鞄作り、料理など、何かと斎藤の技術力が活かせる場面が多く、仲間の役に立っている実感があり、充実した日々を送っていた。

暗殺者集団との戦闘

ある時、斎藤は大迷宮にて、魔法迷彩で隠された横穴を発見した。すると、その噂を聞きつけ、数多の冒険者がこの「サイトウの横穴」にこぞって入り、財宝を探すようになった。そんなとき、サイトウの横穴で探索していた隣の国の聖騎士と魔術師が殺されるといった事件が起き、斎藤も何者かの襲撃を受ける。それは、暗殺者のキスルギ、黒晶妖精のプリマス、上級悪魔のターレフォン、アベレスであった。襲撃に憤る斎藤達は、暗殺者集団と対決することになる。苦戦する斎藤達であったが、他の冒険者仲間の力を借りて次第に有利に戦いを進める。しかし、プリマスが自身の羽をちぎって、その羽に溜め込まれていた魔力を解放し、キスルギ達の身体を媒介に魔神が召喚されてしまう。魔神は、斎藤達を攻撃し、絶体絶命のピンチに陥る斎藤であったが、時を止める魔法をモーロックが発動し、反撃のチャンスを作り出すことに成功する。しかし、モーロックが常時かけている魔力感知のため、キスルギ達のラーファンへの想いがなだれ込んできたモーロックは、反撃すること躊躇した。そこで、通常の半分の出力にすることで、致命傷を与えることを避け、なおかつ、魔法解除を行うことで、召喚された魔神を解放することに成功した。

モーロックの死亡

ある時、モーロックが甲大蛇の毒に侵され、死亡してしまった。蘇生をすれば助かるかと思われたが、遺体の一部を犬に食べられており、蘇生が難しい状態にあった。また、モーロックの蘇生には莫大な金銭が必要ということもあり、躊躇もあったが、蘇生を目指すことにした斎藤達であったが、そこに現れたのはガイコツ状態のモーロックであった。モーロック曰く、魔法により1度だけ蘇ることができる状態にあったが、肉体の一部を失っているため、完全に蘇生ができていないとのこと。斎藤達は、モーロックの一部を食べた犬を探すこととした。一方、モーロックの一部を食べたのは、実は衰弱した魔狼であり、魔力を補充するために魔力が桁違いに多いモーロックを食べたのであった。モーロックを食べ強化された魔狼は、探しに来た斎藤達を見つけ、襲いかかった。斎藤は魔狼にやられてしまい、それを見たラエルザは激昂した。魔狼を打ち倒したラエルザがとどめを刺そうとしたその時、突如上級悪魔、双子の悪魔が現れ、魔狼を連れ去ろうとする。強敵の襲来に大ピンチに陥る斎藤達であったが、モーロックが犬に奪われていた魔力を取り返し、双子の悪魔を倒すことに成功した。その後、魔狼を救うため、モーロックが魔狼に魔力を分け与えることで魔狼は復活し、モーロックも元通りの姿に戻った。

黄金のデュラハンとの戦い

ある時、大迷宮で新しく宝物庫が見つかったと噂が流れた。斎藤達も宝物庫を目指し、大迷宮に潜ることとする。大迷宮を下に降りていくと噂は真実ではなく、黄金の鎧を着たデュラハンが現れたということであった。お金の心配をなくすため、黄金の鎧を入手することを目指す斎藤達は、大迷宮の深部に向かって進みだした。しかし、途中魔物に襲われ、ラエルザとはぐれてしまった斎藤達は、ラエルザを探して迷宮内を彷徨うことになる。一方、はぐれたラエルザは、魔物に襲われピンチに陥っていたが、砦の七士騎の1人カドレアの助力もあり、ピンチを脱していた。しかし、道に迷ってしまい、斎藤達と合流するためそのまま迷い続けることとなった。斎藤達がラエルザを探していると、斎藤達の目の前に黄金のデュラハンが現れた。逃げ出そうとする斎藤達であったが、ひょんなことから斎藤が黄金の兜を被ってしまった。すると、斎藤の身体は黄金の鎧に宿っていた魔王に操られてしまい、ラエルザとは合流するも砦の七士騎と戦闘となってしまった。なんとか鎧を剥ぎ取ることに成功した斎藤達であったが、復活した蛇の魔王が力を取り戻すべく襲ってきた。ピンチに陥るも、勇者と砦の七士騎との共闘によりなんとか蛇の魔王を退けた斎藤達であった。

月光の森での死闘

ある時、ラファンパンの元に何者かから水晶の塔へ入る鍵が届けられた。それは、月光妖精の呪いを解ける可能性がある重要な鍵だった。水晶の塔の周辺にある月光の森は魔物が強力で、危険すぎるため、ラファンパンは斎藤達を連れて行かず、単独で水晶の塔に向かおうとしていたが、途中でピンチに陥り、斎藤達に助けられたこともあり、皆で向かうこととなった。月光の森では、蟲人という魔物が王国を作っており、王国ぐるみで月光の森に立ち入った妖精を捕まえて、捕食していた。満月の夜に、月光の森に入った斎藤達は、蟲人に分断され、絶体絶命のピンチに陥る。しかし、そこにプリマス達が助けに入り、敵を撃退することに成功した。実は、ラファンパンの元に鍵を届けたのは、恩を返そうとしたプリマスであり、鍵を渡したはいいものの、月光の森が想像以上に危険な場所と知り、助太刀に来たのであった。ピンチを脱したかに思えた斎藤達の前に、蟲人の女王が現れ、巨大化して襲ってきた。猛攻に苦戦する斎藤達であったが、プリマス達の援護もあり、なんとか蟲人の女王を倒すことに成功する。当初の目的通り水晶の塔にたどり着いた斎藤達は、月の女神に会い、呪いを解くため、ラファンパンが単身水晶の塔に登ることとなった。中に入ると月の女神はおらず、水晶の塔を管理している月光妖精のリリーカーナだけがいた。リリーカーナから月光妖精にかけられた呪いの真実を聞いたラファンパンは、呪いは解けなかったものの、心の負担を減らし、無事に斎藤達の元に帰ってきた。

黄金乃勇者杯の開幕

斎藤達が街に帰ると黄金乃勇者杯が執り行なわれ、優勝者には黄金の鎧が与えられることとなっていた。金策としてやる気を燃やす斎藤達は、無事に本戦に出場できることとなった。闘技者の中に、日本の侍然とした男斎藤利三(さいとうとしぞう)がおり、斎藤は自身の異世界転移の謎を解明する手がかりとなるのではと考える。しかし、その闘技者は、顔に傷のある女性に復讐を誓っており、ラエルザがその敵ではないかと考えていたため、ラエルザが斎藤利三に勝った場合、日本の話をでき、負けるとラエルザを殺すといった約束が交わされてしまう。本戦が始まり、ライバルが蹴落とされていく中、斎藤達はなんとか勝ち上がり、斎藤利三との準決勝を戦おうとしていた。

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

斎藤玖郎(さいとうくろう)

CV:木村良平
本作の主人公で職業は盗賊。異世界に転移した日本人。日本ではブラックな便利屋の従業員として働いており、客や周囲から軽んじられ、役に立つ実感が持てない日々を送っており、会社を退職することとなるが、その日にトラックに轢かれそうになり、気がつくと異世界に転移していた。その後、転移先にいたラエルザ達のパーティーに入り、冒険者として旅をしている。日本が気になる気持ちはあるものの、異世界では持ち前の技術力の高さや手先の器用さが役に立つ場面が多く、居心地も良いため、帰還する必要はないと思っている。高い戦闘能力はないものの、手先の器用さを活かして鍵開けやワナ解除、簡単な道具作りなど幅広く行うことができるため、活躍する機会が多い。また、記憶力の高さを活かして、モーロックの魔法詠唱を覚え、忘れたときの手助けや簡易な壁役をするなどチームプレイの潤滑油として、クセの強いパーティを有力なパーティーに押し上げている立役者でもある。

ラエルザ

CV:ファイルーズあい
本作品のヒロインで職業は重戦士。体格が良く、大剣を片手で振り回せる怪力の持ち主。かつて顔面を負傷し、その傷を恥じ、隠すため兜鎧を被っているが、素顔はエルフにも見劣りしない美女。男勝りな性格だが斎藤の前では恋する乙女と化している。モーロックの養女でかつては野良の狼と生活していた。パーティーの主力で、安定感のない他メンバーを守りながら戦っていたが、斎藤の加入により、戦闘に集中できるようになり、一気に強豪の仲間入りを果たした。

モーロック

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