LILI-MEN(リリーメン)のネタバレ解説・考察まとめ
『LILI-MEN』とは2022年より連載が開始された、渡嘉敷拓馬によるダークファンタジー作品。人類を苗床に繁殖する「サキュバス」と呼ばれる種族と、彼らを根絶しようとする人類との壮絶な戦いを描く。彼らとのバトルに焦点を当てつつ、重厚なストーリーとダークな雰囲気が特徴。戦闘描写やキャラクターの成長を通じて、深い世界観が描かれている。
長女。左目を布で隠した細身の女性。その左目には無数の殖魔の身体の一部が詰め込まれている。また彼女は肉の派閥の歴史を崇拝している。
彼女の戦闘方法として、これまで存在した強者が使用した武器や強者自身の肉体を使った戦闘をする。武器の場合は自身の筋肉で具現化し、肉体の場合は強者の肉体を自身の筋肉で体現して攻撃する。また武器を使用した際に、武器についてのエピソードを語っている。
ただ、ビッグダディ・チルドレンの中では最弱であったことから、他の兄弟に許されていた自由を彼女だけ全く与えられなかった。父親の期待に応えられず、父親の一番の子になりたいと願った彼女は、肉の派閥の歴史の中でも特に優れた達人とされた「奪掌のオウリュウ」の体組織を自らの左目に取り込み、結果としてオウリュウの遺伝子を自身の脳に植え付けることに成功した。
マルサ本局の戦いでは、ビッグダディと分断された後に猪名寺と交戦。彼が発動した破局により一度は脳を破壊されるものの、過去に脳に植え付けたオウリュウが目覚めたことで形勢が逆転し、彼に重傷を負わせる。しかし猪名寺が発動した終局には敵わず、オウリュウに覚醒して差し違えを狙うも、最後の最後でオウリュウになれきれなかったことが仇となり死亡する。
チフン
次女。眼鏡をかけた妖艶な風貌でオシャレが好き。
他の兄弟に対しても面倒見がよく、ビッグダディ・チルドレンの中でも姉御肌的存在。
膜のようなもので自分や仲間を包んで瞬間移動する能力を持つ。
シュシュ
三女。視線が定まっていない舌足らずな少女。
能力の特性のせいか、自分の身体がスライムのように液状化しており、どんなに狭い場所にでも入り込める。能力自体は強力なものの、真っ向からの戦闘は不得意。見つかると逃げの一手を図るため、ヒイロからは嫌悪感を向けられた。
マルサ本局の戦いでは、ビッグダディらが正面から攻め込む前からすでに潜伏しており、本局を内部から急襲。大半の局員を捕食して一時は、マルサを壊滅状態に陥れた。
しかし泡渕が機転を利かし、自身の血戦術を使用して、居場所を特定。「紅王・血装束」を発動したヒイロに肉薄されて致命傷を負う。逃亡を図るが、ヒイロの攻撃によって発生した熱により蒸発して消滅した。
その他の勢力
着付屋(ドレッサー)/ 高橋将一(たかはし しょういち)
外界に出たニトが初めて出会った殖魔。マルサからはカテゴリーBクラスとして指名手配されている。
現在は「彫刻家」らと共に殖魔の苗床用の人間を捕えて売り捌く組織の一員だが、かつては服飾デザイナーとして働くという夢を持っていた。彼の武器は強靭な脚力で、これは就活中に会社の面接に遅れないために、大河の水面を蹴って渡り切った経験から会得した。人間の女性を苗床としていたが、彼なりに彼女との生活を楽しんでいた様子があり、子供も作っていた。
交通事故に遭いながらも再生したニトを見て、同じ殖魔であると認識し、彼を自宅へ招き入れる。しかし苗床を見たニトの反応を見て殺すことを決意する。自身の部屋に乱入してきたヒイロに持ち前の脚力で重傷を負わせるが、彼女とニトの連携に敗北。死ぬ間際に、苗床が妊娠していた赤ん坊を殺そうとしたマルサに襲い掛かるも、最後は黒鉄によってとどめを刺された。
彫刻家(スカルプチャー)/シオン
人間を殖魔へ売り捌く犯罪組織のトップ。人間を生きたままアート作品のように組み替えて、実態のカモフラージュを計ったことから「彫刻家」と名づけられた。マルサからはカテゴリーA+クラスの実力を持つとされている。
過去に血の派閥が経営していた研究所で過ごしており、ヒイロとはその時からの顔見知りであるが、逃げ遅れたヒイロを見捨てて他の殖魔たちと共に逃げ出した。人間に対しては冷徹だが、自分の仲間に対しては優しい一面も持つ。
自身の肉体と骨格を自在に操ることが可能で、あらゆる動物の骨格を再現して変身でき、複数の動物の骨格を組み合わせて返信することもできる。そして混合殖魔(ミックスサキュバス)である。
マルサに潜伏している殖魔の情報から、ニトを手に入れて自身が王になろうと企む。ヒイロに対しては、断種を行いマルサの犬になり下がったとして軽蔑していたが、本心では彼女のことを切り捨てきれずにいた。
暴走したニトの潜在能力に圧倒され、最後はヒイロの一撃により敗北。ヒイロは彼を逃がそうとしたが、マルサの隊長たちの介入で逃げ切れないことを悟り、ヒイロに殺されたように見せかけて自害した。
『LILI-MEN』の用語
殖魔(サキュバス)
本作の敵の総称。人間に卵を植え付け苗床とし、養分を吸い取って繁殖する魔物。かつては夜な夜な人間を誘惑して苗床としていたが、現代では人間を飼育することで効率的に養分を得る文化を身に着けた。
普段の見た目は人間と変わらないが、その身体能力は人間を遥かに凌駕しており、脳を破壊しない限りどんなに肉体に傷を負わせても再生する。
強さに応じてカテゴリーCからSまで分けられており、Sに近いほど強力な殖魔となる。
殖魔の姿かたちには男型と女型両方が存在し、同族間には父や兄弟といった性別にかかわる関係性も存在する。生物的な違いは見た目上に限られ、男型も女型もその生殖能力と生殖方法は同じである。
また、殖魔には派閥が存在し、肉・骨・血・脂の4つ存在しており、派閥に応じて用いる能力や体質が異なる。また、複数の派閥の力をもった「混合殖魔(ミックスサキュバス)」も存在している。
肉の派閥
殖魔の派閥の一つ。殖魔の中でも特に強力で過激なグループ。他の派閥の殖魔に比べ繁殖欲求が高い。
圧倒的な身体能力と肉体再生力を持ち、強力な肉体を使った戦闘を主軸としている。
ビッグダディ・チルドレン
目次 - Contents
- 『LILI-MEN』の概要
- 『LILI-MEN』のあらすじ・ストーリー
- 物語の始まり
- 収容施設
- VS着付屋
- VS彫刻家
- 苗床団地での戦い
- 殖魔の学園でのビッグダディ・チルドレンとの戦い
- マルサ本局でのビッグダディとビッグダディ・チルドレンとの戦い
- 『LILI-MEN』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ニト
- ヒイロ
- 黒鉄ユウト(くろがね ユウト)
- 公安殖魔対策局
- 阿光アマネ(あこう アマネ)
- 山田アイ(やまだ アイ)
- 春日リキヤ(かすが リキヤ)
- 猪名寺キョウシロウ(いなでら キョウシロウ)
- 望月アユム(もちづき アユム)
- 昴セツナ(すばる セツナ)
- 如月(きさらぎ)
- 海野(うんの)
- 福富(ふくとみ)
- 守山ミヒト(もりやま ミヒト)
- 泡渕ミズキ(あわぶち ミズキ)
- 梅咲モモカ(うめさき モモカ)
- 喜納サチ(きな サチ)
- 盃ウツハ(さかずき ウツハ)
- 鳥ミチル(とり ミチル)
- 肉の派閥
- クリュウ
- ラセツ
- ジョクト
- ビッグダディ・チルドレン
- ハカ
- ウキョウ
- フキ
- ホロウ
- チフン
- シュシュ
- その他の勢力
- 着付屋(ドレッサー)/ 高橋将一(たかはし しょういち)
- 彫刻家(スカルプチャー)/シオン
- 『LILI-MEN』の用語
- 殖魔(サキュバス)
- 肉の派閥
- ビッグダディ・チルドレン
- 苗床
- 公安殖魔対策局(こうあんサキュバスたいさくきょく)
- 血戦術(けっせんじゅつ)
- 序局(じょきょく)
- 破局(はきょく)
- 急局(きゅうきょく)
- 終局(しゅうきょく)
- 隊長直下特別攻撃隊(たいちょうちょっかとくべつこうげきたい)
- 『LILI-MEN』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 着付屋「自分の夢がわからなくなった時 そんな時は 誰かの夢を助けてあげればいい」
- ニト「やっと一つ 夢が叶った」
- 鳥ミチル「遅れたのに感謝するなんて 変わった人達ですね」
- 『LILI-MEN』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作者は元CGアーティスト
- 殖魔の学園にいるヤンクミらしき人物
- 第1巻発売時の帯に掲載された有名先生のコメント