復讐の教科書(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『復讐の教科書』とは、2020年から原作・廣瀬俊、作画・河野慶により講談社マガジンポケットで連載をしている漫画。主人公・黒瀬良太郎は担任教師である白鳥聖のような教師を志していた。しかし、複数人からいじめを受け、校舎の屋上から突き落とされてしまう。偶然落下地点にいた白鳥と激突し、お互いに重傷を負うが、目が覚めると黒瀬は白鳥と人格が入れ替わっていた。黒瀬が白鳥の立場や人望を利用し、自分をいじめていた人間たちに復讐を行っていくサスペンス作品である。

コミックス一巻の発売を記念して行われた「『復讐は駄目と伝えたいからこそ、復讐を描く』マガポケで人気急上昇の『復讐の教科書』作者×編集者対談」というインタビューがWebサイト「アル」にて掲載されている。インタビュー内にて、過去『進撃の巨人』の担当をしていた『復讐の教科書』の担当編集者が諌山先生から「人を殺しちゃいけないと伝えたいなら、人なんて殺していいと主張するようなマンガを描くのも効果的である」という言葉をもらい、そうすることで新たな議論の余地が生まれるきっかけとなるとのこと。そのため、原作者廣瀬俊は「自分と真逆の価値観を描くと良い」という考えを前提とし、復讐は絶対にしてはいけないとして復讐を題材にこの物語を描いたと語っている。

リアルないじめは作者の実体験

「『シコれよ』は実体験……!? 『復讐の教科書』廣瀬俊先生インタビュー」というインタビュー記事がマンガアプリ「マガポケ」公式WEBサイト「マガポケベース」にて掲載されている。原作者廣瀬俊はこれまで『煉獄のカルマ』などいじめに焦点を当てているが、そのどれもがリアリティを帯びている。その理由が実際に原作者が過去にいじめを受けていたことがあり、そおれが反映されているそう。殴られたことは殴られたことよりもその事実がもたらす心のダメージがきついと語る。また、『復讐の教科書』でいうと、黒瀬が遊井にお金を取られるところは実体験を基にしているそうだ。

読者の意見が変えた展開

最終話のあとに掲載された原作者廣瀬俊のあとがきによると、当初はくるみは新島に殺されてしまい、物語の未来は冴木が全て担うはずだったが、読者からのくるみの生存を願う声によって、くるみは生き残ったことに変更したようだ。これに原作者は「ただこれは商業漫画なので読者の予想は裏切っても読者の期待には応えたいです。だからこの展開に舵を切らせて頂きました。」とコメントしている。作者と読者が作り上げたラストの展開であると言えるだろう。

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