復讐の教科書(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『復讐の教科書』とは、2020年から原作・廣瀬俊、作画・河野慶により講談社マガジンポケットで連載をしている漫画。主人公・黒瀬良太郎は担任教師である白鳥聖のような教師を志していた。しかし、複数人からいじめを受け、校舎の屋上から突き落とされてしまう。偶然落下地点にいた白鳥と激突し、お互いに重傷を負うが、目が覚めると黒瀬は白鳥と人格が入れ替わっていた。黒瀬が白鳥の立場や人望を利用し、自分をいじめていた人間たちに復讐を行っていくサスペンス作品である。

劣生思想(れっせいしそう)

優生思想と対極な考え方の思想。強者をいじめることで現代を生き抜けるずるくて愚かな弱者が繁栄繁殖できるという考え方。白鳥や新島の考え方がこれにあたる。

『復讐の教科書』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

黒瀬良太郎「君の生き様に君は殺されたんだ」

黒瀬が不道への復讐の最終場面で言った「君の生き様に君は殺されたんだ」というセリフ。元々は二人の仲が良かったのもあり、白鳥という共通の敵がいて、かつ不道が反省をしているならばと、手を組もうと提案する黒瀬。しかし、不道は父親から愛情を受け取れなかったことから自己愛に飢えており、友情を選択することができなかった。そのため、黒瀬があらかじめ仕掛けて置いた罠に引っ掛かり、転落死してしまうという場面。黒瀬は不道が罠を仕掛けた救助袋に向かうのを止めようとしたが不道がそれを信じれなかったことが原因で死んでしまったため、不道の生き様が自分自身を殺したというセリフは至極的を射ている。

吉倉ネネ「私は命を懸けても教え子を守るわ!!」

ネネが白鳥の中身が黒瀬になっていると知った後の「私は命を懸けても教え子を守るわ!!」というセリフ。ネネは偶然にも美谷と黒瀬の会話を聞いたことで、人格の入れ替わりを知る。黒瀬は不道たちの策略で全校生徒から犯人扱いをされ、追われている状況下で、美谷からナイフで腹部を刺され、窮地に陥った黒瀬をネネが助ける場面。この話のサブタイトルが「勝利の女神」であり、黒瀬が不道を追い詰めた際に美谷がそれを助けたため、美谷が「勝利の女神」と思われたが、ラストシーンでピンチの黒瀬を助けたネネこそ「勝利の女神」であるとわかる展開。ネネの教師としての想いがよくわかるセリフ。

星宮紗良「好きだから突き放せないんだよ!!」

白鳥の過去の出来事であり、白鳥が恩師や生徒を殺したと疑い、自首を勧める場面で言った星宮の「好きだから突き放せないんだよ!!」というセリフ。そのセリフの後、白鳥は「だったら自首すらすすめんなよ」というセリフを吐いて、星宮を階段から突き落としている。そのことがきっかけで白鳥はもう後戻りできなくなくなったという重要な場面である。

群青ひかる「黒瀬君が私に託したこの復讐の教科書にね!!」

群青が白鳥を追い詰めた際に発した「黒瀬君が私に託したこの復讐の教科書にね!!」というセリフ。黒瀬がどちらかだけが生き残った際に見分ける方法として群青に託していたノートによって、白鳥であることを見抜き、群青が白鳥にアレルギー物質のそば粉を盛り、殺害しようとした場面。最大のクライマックスであり、タイトル回収される最高潮のシーンである。

森野くるみ「くるみにはまだ…やらなきゃいけないことがあるんです」

くるみが命の危機から脱し、後遺症が残りながらもリハビリをしている際に放った「くるみにはまだ…やらなきゃいけないことがあるんです」というセリフ。黒瀬とともに時間を過ごしたことで、反省をし、更生をし始めたくるみ。そして、黒瀬の教師になるという夢を受け継ぎ、教師になるための決意を表しているセリフ。黒瀬も群青に託したノートの中に、更生した人間は報われてもいいと述べており、くるみのこれからの生き方に期待する場面である。

冴木薫「人の心に生き続けていたらハッピーエンドって言えんじゃねーか?」

新たな学校でくるみが周りの生徒に、黒瀬がバットエンドだと言われ、黒瀬は自分を恨んでいるのではないかと悩むくるみに対し、冴木がくるみにかけた「人の心に生き続けていたらハッピーエンドって言えんじゃねーか?」というセリフ。この言葉をきっかけにくるみは黒瀬の意志をずっと持ち続けながら生き続けようと奮起する場面。ラストシーンであり、最も感動するシーンのひとつである。

『復讐の教科書』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『進撃の巨人』作者諌山先生の言葉がつなげた連載

4111-4922
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