自殺島(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『自殺島』とは2008年より森恒二が『ヤングアニマル』にて連載していた作品。政府によって、自殺未遂の常習指定を受けた者は自殺島に送り込まれてしまうという、近未来の日本を舞台に物語が展開されていく。島に流された未遂者のセイは、同じ未遂者と共に過酷なサバイバルや人間同士の争いに巻き込まれていくが、そこで生き抜くための覚悟を決めた時、本物の友情や、愛を手に入れるセイの成長を描いていく。また生きる意味、幸せとは、という生きていく上で誰もが一度は考えるテーマに、真っ向から問いかけてくる作品でもある。
セイ、リョウ、リュウの命を狙うべく山側集落に奇襲をかけた、海側グループの女の刺客のひとり。
その他の島の人物
先住人
自殺島の前、「無法島」だった頃に島に送られてきた。最初はセイを見て食料を奪われると勘違いしセイに石を投げていたが、シカを狩った後の処理に困っている事を知ると、燻製の仕方を教える代わりにセイから肉を半分分けてもらっている。この島はまだ無法島だと思っており、セイのことも向こうで犯罪を犯し流刑されたと思い込んでいた。無法島時代には争いがはじまってすぐ山に逃げ込み生き残る。のちにセイとカイの一騎打ちの時にたまたまセイの前に現れ、セイの命運を分けることとなった。
島外の登場人物
青山英子(あおやま えいこ)
弓道部部長兼図書委員を務める、セイよりひとつ上の学校の先輩。セイは学校でのコミュニケーションから逃れるために図書室を訪れていたが、その時にセイの話し相手となり、一緒に本を読みながらセイに弓を教える。しかし弓道部の顧問と道ならぬ恋愛をしており、セイに秘密の手紙を残し自らの意志でこの世を去る。後日セイがその手紙を読むと、完全に満たされる事が起きたので、自らの幕を下そうと思うと書き記されていた。その後、妊娠していたとの噂が流れる。
エリ
リョウの恋人。帰る場所がなかったが、リョウが声をかけたことがきっかけで2人は仲を深め恋人同士になる。2人で必死にバイトして稼いだお金で安いアパートを借り、3年くらい同棲する。だがリョウが運転するバイクと居眠り運転の車が衝突し、その事故によりこの世を去る。
ハナ
レイコの3つ下の妹。レイコと違って自由奔放な性格で度々両親や先生を困らせる存在だった。高校を卒業してからはフリーターで生計をたて、家に寄り付かずに友達や彼氏の家で寝泊まりしていた。しかし妊娠後、付き合っていた男性と結婚するやいなや、実家の近くのマンションに住み、子供を見せによく実家に遊びに来るようになった。両親との仲も良くなり幸せな家庭を築くが、このことで結婚していない実家暮らしのレイコにとっては肩身の狭い家となり、いつしか自殺未遂を繰り返す原因となる。
『自殺島』の用語
無法島
自殺島と呼ばれる前は無法島と呼ばれていた。凶悪犯罪が膨れ上がる一方、刑務所もすでに定員越えに達する勢いだった事を受け、政府は極秘プログラムを執行した。それは死刑に相当する犯罪者を島流しにするもので、無法島がその島だった。後にセイと会う先住人もこのプログラムで島に流された1人であり、その当時は強姦、略奪、殺人が起こって最初の冬を越えられない人間がほとんどだったという。また、残った者も殺し合っていなくなってしまったそうだ。先住人は殺し合いが起きてすぐ山に逃げ、この難を逃れた。
自殺島
「超法規的特別自治区通称自殺島」
近年増え続ける自殺者に、国は医療や社会復帰支援などの費用を支えきれなくなったことで、自殺未遂者を切り捨てることにした。そこでかつて流刑の島として使われた無法島を、今度は自殺未遂者を島流しにする島として利用している。南に位置する島であるため、南国の植物がよく育っている。そのためセイたちは飢えをしのぐことができた。なおこの島は政府によって隠されているが、ネットでは自殺島の存在は噂で流れている。
巡視艇
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目次 - Contents
- 『自殺島』の概要
- 『自殺島』のあらすじ・ストーリー
- 未遂者たちのそれぞれの選択
- セイの狩猟
- 海側のグループとサワダ
- 山側グループと海側グループの抗争
- セイとカイの決着
- 『自殺島』の登場人物・キャラクター
- 主要登場人物
- セイ
- リヴ
- 山側グループ
- リョウ
- カイ
- トモ
- スギ
- リュウ
- ミキ
- ボウシ
- タエ
- レイコ
- ナオ
- ケン
- 吉村(よしむら)
- 青木(あおき)
- ミノル
- さおり
- 織田(おだ)
- ヨネダ
- 鈴木ノリオ
- サユ
- スズキタツヤ
- タナカ
- イキル
- 海側のグループ
- サワダ
- ヒロ
- ユキ
- その他の島の人物
- 先住人
- 島外の登場人物
- 青山英子(あおやま えいこ)
- エリ
- ハナ
- 『自殺島』の用語
- 無法島
- 自殺島
- 巡視艇
- ID
- イキルの島
- 『自殺島』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- セイ「最期に…生きたいと言っていました 漁をした日から そう思うようになったって…」
- セイ「奪うだけじゃなく 与えるだけじゃない この島に寄り添って…生きてていいんだ僕らは 廻る命の輪の中で」
- スギ「気がついたことがある 人生は1人では味わいにくいという事だ」
- セイ「僕は今幸せだ」
- リヴ「自分の命も私と同じくらい大切にして これから何があっても生きるって…どんな時も二つの命は一つだって」
- カイ「ひとつ君らと共感できた事がある この島の夕日は美しいよ。それは…本当だ」
- セイ「僕らの…この…命は…何百年いや 何万年 繋がれてきた…命 何人もの人の苦しみ…喜び…奇跡が!繋いできてくれた… 僕に渡してくれた…!」
- 『自殺島』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- サバイバル生活を体験した原作者
- 実在する島に類似する自殺島
- 登場人物の名前は作者の知り合いが由来