満州アヘンスクワッド(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『満州アヘンスクワッド』とは、原作門馬司、作画鹿子により2020年4月から2021年9月まで『コミックDAYS』にて連載し、その後、『週刊ヤングマガジン』にて連載している漫画。第二次世界大戦前の満洲国を舞台に、主人公の日方勇が、ヒロインの麗華らと共に、日本軍や中国マフィアと対立をしながらも、それぞれの目的を果たすため阿片の密造・密売を行っていくクライム作品である。派手なアクションや知能戦だけでなく、仲間内の絆による団結力なども魅了的な作品である。

人口60万人を超える港都市。大連はロシア語で「遠い」を意味するダルニーからきた地名。日露戦争で日本が獲得し大連と名付けられた。上海への渡航をするために訪れ、李静と出会った土地でもある。

上海(しゃんはい)

パスポートやビザが不要で入港できる自由都市。さまざまな人種が混在し、その租界が存在する。表向きは中華民国の政府が統治しているが、関東軍の傀儡である。さらに裏社会は秘密結社紅幇が支配している。また、租界を守る工部警察も存在する。

斉斉哈爾(チチハル)

北満州で最も古い都市。ソ連との自由貿易都市として認められている。関東軍とソ連軍が緊張状態にあるため、危険地帯となっている。冬はマイナス27度まで下がる。

租界(そかい)

外国人が統治する治外法権が認められた地域であり、上海においてはイギリス・アメリカ・フランスが参入し、全体の3分の1が租界となっていた。

『満州アヘンスクワッド』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

日方勇「ボスは僕だ…!!決定権は僕にある…!!」

勇が麗華と口論になった際に凄むシーン

吉林にて、リンを助けるべきかどうかを勇と麗華で口論になった際に勇が放った「ボスは僕だ…!!決定権は僕にある…!!」というセリフ。真阿片が勇にしか作れないことから、ある種脅しのようなセリフではあるが、リンを助けたいという強い覚悟が表れている言葉である。

キリル・メドヴェージェフ「強者のまま死ね 野良犬からの餞別だ」

キリルが死にゆくアレクセイに対して餞別の言葉を贈るシーン

キリルが敵であるロシアンマフィアのボスのアレクセイ・ロジャエフスキーがカーチェイスの果てに死にゆく中放った「強者のまま死ね 野良犬からの餞別だ」というセリフ。死ぬ淵で後悔かもしくは懺悔を口にしようとしたアレクセイに対し、反省など求めていないからそのまま死んでくれという思いがこもったセリフ。

關昊天「地位を失い 名誉を失ったが 誇りだけは失うわけにはいかない…!!」

關昊天が自らの誇りである弁髪をつかみながら覚悟を見せるシーン

關昊天が元上級旗人から旗人の象徴である弁髪を切ったらどうかとバカにされたときの「地位を失い 名誉を失ったが 誇りだけは失うわけにはいかない…!!」という心中語。かつての上流階級であった旗人という地位とその名誉は失われてしまったが、その誇りである弁髪などは絶対に捨てないという強い覚悟が感じられる場面。

日方勇「同じ理想を持つ家族です…!! 捨てられる訳がない…!!」

勇が一味のボスとして里山に対して意見をぶつけるシーン

勇が阿片王里山から勧誘を受けた時に里山に放った「同じ理想を持つ家族です…!! 捨てられる訳がない…!!」というセリフ。それぞれが理想をもち、それを知っている勇だからこそ出たセリフであり、このセリフから一味はより強い絆で結ばれ、団結力が上がったという重要なシーン。

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