満州アヘンスクワッド（漫画）のネタバレ解説・考察まとめ
『満州アヘンスクワッド』とは、原作門馬司、作画鹿子により2020年4月から2021年9月まで『コミックDAYS』にて連載し、その後、『週刊ヤングマガジン』にて連載している漫画。第二次世界大戦前の満洲国を舞台に、主人公の日方勇が、ヒロインの麗華らと共に、日本軍や中国マフィアと対立をしながらも、それぞれの目的を果たすため阿片の密造・密売を行っていくクライム作品である。派手なアクションや知能戦だけでなく、仲間内の絆による団結力なども魅了的な作品である。
麗華（リーファ）
読みはリーファ。中国人。中国の秘密結社青幇の三大ボスの1人杜月笙の娘。真阿片を販売しにきた勇と手を組み、阿片の密造・密売を始める。青幇にいた頃の情報や商法を利用し、満州内で真阿片売買を展開していく。作戦の大部分を麗華が考えており、真阿片一味の参謀として動いている。
リン
日本人。瞬間記憶能力の持ち主。元々は青幇のもとで阿片の売人として管理されていた。両親の「お前を迎えに来るから」という言葉を信じ、青幇のもとで働くも両親が既に殺されていることを知らされ、絶望する。その時、勇が青幇のもとから救い出し、共に日本へ帰ることを目標に真阿片一味に加わった。自身の瞬間記憶能力により度々一味を助けるキーパーソン。勇に想いを寄せている。
バータル
モンゴル民族。モンゴル民族のいる熱河では通訳として麗華たちと対面した。日本語・中国語・ロシア語・モンゴル語の4か国語を話す。モンゴル民族の長老に外の世界に興味を持つバータルの気持ちを察され、麗華たちと共に行くことを後押しされる。武器は主にサーベルを用いるが、サーベルを折られた際には柔道を使用していた。女好きであり、満洲・中国・日本・ロシア人の全員を妻にするという目標を持っている。
キリル・メドヴェージェフ
ロシア人。かつてはソビエト連邦内務人民委員部（НКВД）の秘密警察として活動していた。スターリンの大粛清が行われ、想いを寄せていたナターシャを助けて二人で逃走した。その後、哈爾濱で逃がし屋として、犯罪者などの逃走の手引きをしていた。勇と麗華の逃走を手助けしたことをきっかけに、真阿片一味と知り合い、最終的にはいつかナターシャとともにロシアに帰ることを目指して仲間となる。ドライビングのスキルが高く、ドライバーとして逃走の場面で多く活躍する。
關 志玲（クワン シーリン）
読みはクワンシーリン。中国人。闇医者であり、吉林で酒場を営んでいる。負傷した麗華を治療した。勇たちをかくまったことにより、勇たちと関東軍の争いに巻き込まれてしまう。真阿片の売人として麗華が雇った關昊天は關志玲の実の弟である。かつて命の危機に瀕したところをノーマン・パーチというカナダ人医師に救われたことがきっかけで医療を学び、貧しい人でも治療を受けられるようにするという彼の信条を受け継ぎ、貧しい者には無料で治療を行っている関東軍の追手から逃げるために勇たちの車に同乗し、そのまま共にする形となる。満州一の大病院を作るという目標のために正式に勇たちの仲間となった。
李 静（リー ジン）
読みはリージン。中国人。幼いころにイギリスに売り飛ばされ、イギリスの諜報員となる。真阿片一味を探るという英国からの指令でメイビン貿易公司として勇たちに近づき、手を組む。勇たちの人となりを知っていく中で、彼らに与すると決め、裏切ったふりをするが、最終的には勇たちを助けた。彼は妻子にも自分が諜報員であることを隠し、自分は世界一の貿易商だと騙していた。それに罪悪感を覚え、その嘘を真にするため、彼は紅幇と真阿片一味の抗争に巻き込まれ死んだことにして勇たちの仲間となった。
日方一家
母
勇、セツ、三郎の母親。ペストにかかり亡くなる。子ども想いであり、勇が関東軍兵士として召集された際に令状を破ろうとするような気概と優しさを持つ人物。
日方 セツ（ひがた セツ）
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目次 - Contents
- 『満州アヘンスクワッド』の概要
- 『満州アヘンスクワッド』のあらすじ・ストーリー
- 奉天編
- 熱河編
- 新京編
- 哈爾濱（ハルビン）編
- 吉林編
- 大連編
- 上海編
- 斉斉哈爾（チチハル）編
- 『満州アヘンスクワッド』の登場人物・キャラクター
- 主要登場人物（真阿片一味）
- 日方 勇（ひがた いさむ）
- 麗華（リーファ）
- リン
- バータル
- キリル・メドヴェージェフ
- 關 志玲（クワン シーリン）
- 李 静（リー ジン）
- 日方一家
- 母
- 日方 セツ（ひがた セツ）
- 日方 三郎（ひがた さぶろう）
- 青幇（チンパン）
- 杜 月笙（ト ゲツショウ）
- 黄 金栄（コウ キンエイ）
- 張 嘯林（チョウ ショウリン）
- 周（シュウ）
- 馮 英九（フォン インチュー）
- 黄 飛龍（ホワン フェイロン）
- 羅（ルオ）
- 燕 云（ヤン ユン）
- 関東軍
- 長谷川 圭人（はせがわ けいと）
- 熊田 岩男（くまた いわお）
- 里山 柾（さとやま まさき）
- 陣内 茂（じんない しげる）
- 凡（ぼん）
- 渕 進一郎（ふち しんいちろう）
- 紅幇（ホンパン）
- 宋 蘭玉（ソン ランユー）
- ジュール
- 郭（グォ）
- 鷹（イン）・雕（ディアオ）兄弟
- 工部警察
- 王 梓睿（ワン ジルイ）
- 仔空（シア）
- 満州映画協会
- 古尾 貫央（こび つらお）
- 池山 大二郎（いけやま だいじろう）
- 李 姚莉（リ ヤオリー）
- 哈爾浜の登場人物
- ナターシャ
- 閻馬（エンマ）
- アレクセイ・ロジャエフスキー
- ニーナ
- 吉林の登場人物
- 關 昊天（クワン ハオテイエン）
- 神美（シェンメイ）
- 上海の登場人物
- 春鈴（チュンリン）
- ナナ
- 荻野目（おぎのめ）
- マルク・ベッカー
- 編集長
- その他の登場人物
- 風見 吾郎（かざみ ごろう）
- ノーマン・バーチ
- 大沢 琢一（おおさわ たくいち）
- N
- ヴァーシャ
- メアリー
- 鮎見 勇一朗（あゆみ ゆういちろう）
- 『満州アヘンスクワッド』の用語
- 阿片
- 阿片芥子（アヘンケシ）
- 阿片煙膏（アヘンエンコウ）
- 秘密結社
- 青幇（チンパン）
- 紅幇（ホンパン）
- 地名
- 奉天（ほうてん）
- 熱河（ねっか）
- 新京（しんきょう）
- 哈爾濱（ハルビン）
- 吉林（きつりん）
- 大連（だいれん）
- 上海（しゃんはい）
- 斉斉哈爾（チチハル）
- 租界（そかい）
- 『満州アヘンスクワッド』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 日方勇「ボスは僕だ…！！決定権は僕にある…！！」
- キリル・メドヴェージェフ「強者のまま死ね 野良犬からの餞別だ」
- 關昊天「地位を失い 名誉を失ったが 誇りだけは失うわけにはいかない…！！」
- 日方勇「同じ理想を持つ家族です…！！ 捨てられる訳がない…！！」
- マルク・ベッカー「僕は屈しない！！ 記者として…紅幇と戦ってみせる！！」
- 關志玲「私は医者だ 怪我人に敵も味方もあるか」
- 『満州アヘンスクワッド』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 『満州アヘンスクワッド』は作者の前作がはじまり
- 権力者の娘として登場する「戦う女性」
- 日常生活や過去で増すキャラクター達の人間味