逆転のトライアングル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『逆転のトライアングル』とは、2022年に公開されたスウェーデン・イギリス・フランス・ドイツのブラックコメディ映画。
人気モデルのヤヤとその恋人であるカールは、ある豪華客船のクルーズに招待される。船にはあらゆるセレブたちが集いそれぞれバケーションを満喫していたが、ある夜船が嵐の影響で難破してしまい、ヤヤとカールを含む数人が無人島に流されてしまった。流れ着いた彼らが生き残りを賭け、サバイバル生活をする様子が描かれている。船内と無人島でヒエラルキーが逆転する様が見所の作品。

アビゲイル「船ではトイレ係でも、ここでは私がキャプテン」

トイレの清掃係としてセレブの乗客たちに仕えている立場だったアビゲイルが、無人島では卓越したサバイバル技術を駆使してヒエラルキーの頂点に立つ。人は環境の変化で簡単にヒエラルキーが崩壊し、一瞬にして立場が逆転してしまうことが分かる。

石でヤヤを殺そうとするアビゲイル

ヤヤの背後で石を持つアビゲイル

無人島がリゾート地だったことが分かり、急いでエレベーターに乗ろうとするヤヤを止めるアビゲイル。そして「元の生活に戻ったら私の付き人として雇ってあげる」とヤヤに言われたアビゲイルは、大きな石を持ってヤヤの背後に忍び寄る。島を出た後の自分の立場を恐れるアビゲイルの様子から、人は一度権力を手にするとそれを中々手放せないことが分かる。

『逆転のトライアングル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

現場でコロナウイルス感染判定テストを計1016回行う

撮影の37%を終えた頃に新型コロナウイルス感染症が流行したため、73日間の撮影でコロナウイルス感染判定テストを計1016回も行ったという。結果は全て陰性だった。

本作が遺作となったチャールビ・ディーン

本作でヤヤ役を務めた南アフリカ共和国出身の女優チャールビ・ディーンは、2022年8月29日に細菌性敗血症により32歳の若さで亡くなった。公開してから約3ヶ月後のことで、本作が遺作となった。

監督の実体験から生まれたカールとヤヤの痴話喧嘩シーン

レストランで繰り広げられるカールとヤヤの口論は、リューベン監督がプライベートで実際に体験した出来事だという。恋人と食事の支払いのことで口論になって喧嘩してしまったが、その後話し合いをしてより親しくなれたとリューベン監督がインタビューで語っている。

『逆転のトライアングル』の主題歌・挿入歌

挿入歌:M.I.A.『Born Free』

タイトルが表示されるときに流れる曲。スリランカ出身の女性ラッパーであるM.I.A.が歌った。

挿入曲:Linnea Olson『The Ocean』

ファッションショーで最初に流れた曲。スウェーデン出身のミュージシャンであるLinnea Olsonが演奏している。

挿入曲:Asle『Thank You(Asle Disco Bias Remix)』

ランウェイにモデルのヤヤが登場するときに流れる曲。デンマーク出身のハウスDJ・プロデューサーであるAsleによる曲。

挿入曲:Luigi Boccherini『弦楽五重奏曲 ホ長調 作品11-5 G. 275』

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