ティアムーン帝国物語（ラノベ・漫画・アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ

2024.05.22

『ティアムーン帝国物語』とは、餅月望によるライトノベル小説、およびそれを基にした漫画・アニメ。転生で逆転人生をテーマにしたファンタジー作品である。強国ティアムーン帝国のミーア・ルーナ・ティアムーン姫が断頭台での最期を迎える瞬間、過去の記憶を取り戻し、運命を変えるために奮闘する物語である。姫が過去の記憶を活かして運命に立ち向かう「1度きりのファンタジー」が描かれており、バッドエンドを回避するべく奮闘する姫の努力が報われるのかが見どころ。

『ティアムーン帝国物語』の用語

帝国軍の精鋭部隊であり、その隊長は傭兵上がりで帝国最強の剣士として知られている。この部隊は、主に帝国の安全を守るために活動しており、その実力は非常に高い。隊長は、過去の時間軸ではミーアを処刑した人物であり、彼女の天敵とも言える存在である。彼は橋の上など、限られた空間で100人を相手に戦うことができ、その強さは50人を倒した後でも飽きることなく戦い続けるほどだ。
物語の中で「百人隊」は、ルールー族との紛争を防ぐために静海（サイレント）の森へ派遣される。この時、ミーアを革命の際に処刑したディオンも一緒に派遣されていたことが明らかになった。ディオンは、別の時間軸では将軍となり、ミーア四天王の1人として数えられるほどの人物である。彼は自称帝国最強を名乗り、その名は剛鉄槍を叩き切ったことで世に広まった。

世界関連

風鴉（かざがらす）

サンクランド王国の諜報部隊「風鴉」は、もともとは国益や軍事目的のために他国の情報を収集する機関として設立された。しかし、ジェムの提案により、より積極的な領土拡大計画の一環として、特別任務部隊「白鴉（はくあ）」がシオンの承認なしに組織された。この新たな部隊は、他国に潜入し、内部から弱体化させることでサンクランドの領土を拡大するという野心的な計画を実行に移したのだ。最初の目標はティアムーン帝国で、ミーアの処刑を通じて一時的な成功を収めたが、物語が進むにつれて、ミーアの活躍により計画は失敗に終わる。その後、風鴉は戦略を変更し、レノム王国での革命を扇動する方向に舵を切った。しかし物語の本編の時間軸でこれらの計画が明らかになり、白鴉は組織から切り離され、再編成されることになる。
この一連の出来事は、サンクランド王国の諜報活動とその影響力の広がりを示しており、物語の中で重要な役割を果たす。

革命軍

『ティアムーン帝国物語』の中で、革命軍は重要な役割を果たしている。この革命軍は、最初の時間軸においてティアムーン帝国の崩壊を引き起こした主要な勢力なのである。革命軍の中心人物は、聖女ティオーナ・ルドルフォンである。彼女は革命軍を率いる立場にあり、帝国の腐敗した体制を打倒することを目的としていた。しかし、ティオーナ自身は戦闘に直接参加することはなく、むしろ革命軍の指揮を執る立場にあったようだ。
本編の時間軸においては、ティアムーン帝国では革命軍が蜂起しなかった。かわりにレムノ王国で、ダサエフ宰相が国王の軍備増強と増税に反対したことが引き金となって蜂起した革命軍が、ミーアたちと関わることになる。リンシャの協力やモニカの働きで結果的に陰で革命軍を操っていた白鴉のジェムの陰謀がバレて、レムノ国の革命軍は血を流すことなく解散となった。

『ティアムーン帝国物語』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

ミーア・ルーナ・ティアムーン「パンがなければ肉を食べればいいじゃない」

第1話「断頭台から始まるお姫様」における回想シーンでのセリフ。
ミーアが過去の自分を回想し、どれだけ自分が「パンがなければ肉を食べればいいじゃない」と平気で言う人物だったかを思い知る。迷セリフであるが名セリフ。

ミーア・ルーナ・ティアムーン「なくなる時はなくなるし、壊れる時は壊れるもの。ならばせいぜい意味のある使い方をするべきですわ」

第2話「ミーア姫、ドヤ顔を披露する」での教会でのセリフ。
新月区への視察の際、ルートヴィッヒの案を遂行するのにお金がないという場面で、ミーアは身につけていた髪飾りを差し出そうとする。アンヌの「それはお気に入りのものではないですか！」という言葉に、ミーアは「なくなる時はなくなるし、壊れる時は壊れるもの。ならばせいぜい意味のある使い方をするべきですわ」と名ゼリフで応じる。帝国の叡智と皆に思わせる言い回しのため名セリフとなった。

圧巻のダンスシーン

力強いダンスを見せるミーア（左）とシオン（右）。

第3話「シャルウィダンス？」でのシオンとミーアのダンスシーン。
両方がダンスの達人であり、見応えのあるダンスシーンとなっている。セントノエル学園の入学歓迎パーティでの名シーンであった。

ミーア・ルーナ・ティアムーン「あなたのおかげでこうしてお弁当を作ることができた。だからありがとうございました」

第6話「剣術大会アベルの戦い」における台所でのセリフ。
パンの形を大きな馬型にしたり、野菜を切りすぎたりミーアたちレディの料理は迷走していた。キースウッドは小さな馬型にさせるなど、何とか軌道修正しながらリーダーシップをとった。そんなキースウッドにミーアが「あなたのおかげでこうしてお弁当を作ることができた。だからありがとうございました」と心を込めて言う名セリフ。キースウッドに対してこの上ないほどの感謝を告げたセリフだが、本当はシオンに感謝を言いたくないという気持ちからの発言でもある。