リボーンの棋士（漫画）のネタバレ解説・考察まとめ

2024.05.08

『リボーンの棋士』とは、2018年25号から2020年38号まで『ビッグコミックスピリッツ』に掲載された鍋倉夫による漫画作品。才能はあるがプロ棋士になれずに26歳で奨励会を退会し将棋から遠ざかっていた主人公の安住浩一が、3年後に再び将棋と向き合いプロ棋士を目指して仲間たちと切磋琢磨していく物語である。緊張感ある対局の様子やプロ棋士になるリアルな厳しさが描かれている。また、さまざまな戦術や棋風が紹介されており、この作品を通して将棋を学ぶこともできる。

『リボーンの棋士』の用語

1局の中でまったく同じ盤面が4回現れると千日手として、その対局は無効となる。その後、30分の休憩の後に先手・後手を入れ替えて指し直し局が行われる。本作品では安住と伊達の対局で千日手となった。

『リボーンの棋士』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

森麻衣「棋士が世界で一番かっこいいと思ってます。」

森が安住に連れられて初めて将棋センターに行った際に、若い女性が来たと皆が驚いた。そして、土屋に「……本当に将棋好きなの？」と聞かれたときに、森が「はい、棋士が世界で一番かっこいいと思ってます。」と答えた。森は大の将棋ファンであるので純粋に本心が出たセリフであり、隣にいる安住のことを意識した上での発言であるとも読み取れる。

安住浩一「プロを目指すよ、俺も。」

アマ竜皇戦全国大会の決勝トーナメント準々決勝で安住と土屋が対局した。この大局に勝った方はプロの竜皇戦への出場資格が得られる。死闘の末安住が勝ったときに、プロを目指しているライバルに向かって「プロを目指すよ、俺も。」と言い放った。安住の強い意思が感じられる。

森麻衣「将棋に選ばれた特別な人だと思いますよ。」

五十嵐にあっさりと負けて落ち込んでいる安住は、自分の実力不足を森に嘆いた。自信をなくして将棋から離れそうになっていたのである。安住の凄さや素晴らしさを理解している森は、「将棋に選ばれた特別な人だと思いますよ。」と本心から安住の才能を褒め称えた。森のこの発言がなければ安住は立ち直ることができず将棋から離れたかもしれない。

安住浩一「将棋を続けてきて、よかった。」

聖竜杯本戦トーナメントで五十嵐と再戦した安住は、天才棋士との対局で充実感を覚えていた。そして対局中、今までの将棋人生を振り返りながら「将棋を続けてきて、よかった。」という思いが出た。安住は今まで挫折を何度も味わい、その度再生して強くなってきた。小学生のときから29歳まで遠回りをしてきたが、結局のところ将棋を続けてきたことが何よりも大切だったという強い思いが込められている。