わたしの幸せな結婚の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『わたしの幸せな結婚』とは、KADOKAWAの富士見L文庫から刊行されている顎木あくみによる小説である。継母たちから虐げられて育った斎森美世が、孤高のエリート軍人の久堂清霞と政略結婚をするところから始まる和風シンデレラ・ストーリー。作品の中で結婚について相手と築いていく信頼性や、幸せな気持ちが現れている名言や名シーンが数多く登場している。

異能の血を強くするために薄刃 澄美(うすば すみ)と結婚させられた斎森 真一(さいもり しんいち)。澄美との子である美世には異能がないと思っていた真一は美世が邪魔でしかたがなかった。美世を追い出すため久堂家との縁談を取り付け、美世を呼び出し久堂家に嫁ぐよう命じる。美世が戸惑っているにも関わらず真一は「分かったならさっさと支度をしろ」と煽るように言い放った。美世を厄介払いしたいという冷たい言葉だ。

花(はな)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「大丈夫です、お嬢様なら」

かつて斎森家に仕えていた使用人であった花は、美世の唯一の味方であり妹の様に接していた。だが、美世を使用人以下の扱いをしていた斎森家のものたちから、美世を庇う花は解雇されてしまった。それから長い間美世と花は疎遠状態だった。
美世は異能がないことを清霞に知られたら、家を追い出されてしまうかもしれないと悩んでいた。その様子を見ていた清霞は、美世を元気付けようと花に久堂家に来るようにと手紙を送った。清霞によって美世としばらくぶりに再会を果たすことができた花は、美世と会えてとても喜んだ。異能がないことに悩んでいた美世に花は「大丈夫です、お嬢様なら」と優しく伝えた。今でも美世のことを気にかけ、大事に思っている気持ちが表れている言葉だ。

辰石 幸次(たついし こうじ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「君の言うとおり、僕が一番大事なのは美世だ」

美世が自分よりも幸せでいることが許せなかった香耶は、斎森家の蔵に美世を閉じ込め清霞との縁談を断るよう迫る。美世を助けに駆けつけた清霞は、香耶に「黙れ」と冷たくあしらわれ茫然と立ち尽くしていた。美世のことが好きな辰石 幸次(たついし こうじ)は、美世を苦しめた香耶を許せず置いていきたい気持ちを「君の言うとおり、僕が一番大事なのは美世だ」と叫んだ。だが、香耶を見捨て置いていってしまうことは美世の望むことではないだろうと思い、香耶を蔵から連れ出した。美世が清霞だけを思っていることをわかっていながらも、抑えきれない自分の気持ちを香耶にぶつけたのだった。

鶴木 新/薄刃 新(つるき あらた/うすば あらた)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「時は来た…迎えに行くよ、美世」

鶴木 新(つるき あらた)は表の世界での偽名であり、薄刃 新(うすば あらた)が本名である。美世から見て母方の従兄にあたる新は、幻を操る異能を持ち、武器と異能を駆使して戦う清霞ですら倒すほどの腕前だった。厳しい薄刃家の掟に縛られ、自身の異能と立場の違いに幼い頃から苦しみ、自分の役目や使命とはなんなのかがわからずにいた。そんな苦悩を抱えていたある日、美世に夢見の異能が発現したことを知る。夢見の異能を持つ美世を守ることが自分の役目だと確信した新は、「時は来た…迎えに行くよ、美世」と呟いた。ずっと役目が欲しかった新の喜びが込められた言葉だ。

「君を守るために」

美世は夢見の異能が目覚めたことで、毎日酷い悪夢を見ていた。悪夢のせいで日に日にやつれていたが、薄刃家にいればそれは緩和されるとのことだった。新は美世を薄刃家で守り、使命を果たせると思っていた。だが美世は清霞のそばにいたいと薄刃家を出て行こうとする。それを阻止するため美世を必死に説得するが、美世の気持ちの方が大切だと考えた新。美世を行かせることを了承し自分もともに行くことを決め、「君を守るために」と言った。やっと自分の役目ができたと思っていたが、それ以前に美世が大切だと美世の思いを尊重したのだった。

薄刃 澄美(うすば すみ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「自分を信じるのよ。あなたの中の、その力を」

美世が小さいうちに他界してしまった澄美。美世の異能が強い力であることを知っていた澄美は、その力を封印していた。幻想の空間で美世の前に現れた澄美は、「いろいろとつらい思いをさせてしまって、ごめんなさい」と美世に声をかける。そして「自分を信じるのよ。あなたの中の、その力を」と異能がないと悩んでいた美世に言った。美世になら異能を目覚めさせることができると信じ、言い残したのだった。

薄刃 義浪(うすば よしろう)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「これからは遠慮せず頼ってほしい」

澄美の実父であり、美世の母方の祖父にあたる薄刃 義浪(うすば よしろう)はずっと美世の存在を気にかけていた。美世が悪夢を見出して苦しんでいることを知った義浪は、薄刃家に美世を匿うことにした。清霞と離れ離れになり落ち込んでいる美世を呼び出した義浪は、「これからは遠慮せず頼ってほしい」と優しく言う。澄美を亡くし、美世がやってきてくれたことに喜びと感謝を込めて伝えた。

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