ホタルの嫁入り(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ホタルの嫁入り』とは、橘オレコが『マンガワン』にて2023年1月1日より連載している恋愛サスペンス漫画だ。明治時代の日本が舞台となっており、持病で余命わずかな美女の桐ケ谷紗都子(きりがやさとこ)と、殺し屋の後藤進平(ごとうしんぺい)が結婚の約束を交わし孤島からの逃避行をする物語。歪んだ愛をぶつけ続ける進平に、紗都子の心が動かされていく様子が予測不能で見どころとなっている。

自分の恋心を自覚し始める紗都子

進平に見放されず安堵する紗都子

物置小屋に閉じ込められた際、紗都子は進平に結婚はできないと打ち明けた。彼に拒絶される覚悟をしていた紗都子だったが、進平は彼女を許した。
紗都子は殺されなかったことよりも、進平に見放されなかったことに安心する。
紗都子が徐々に進平に対する恋心を自覚していく名シーンだ。

紗都子「その心臓私に譲ってくださらない?」

進平に心臓を譲ってくれと言う紗都子

結婚は難しいかもしれないと話をあやふやにする紗都子に対して進平は「死のうかな」と呟き、紗都子の反応を試した。
そんな彼の態度に不快さを覚えた紗都子は「死ぬなら勝手にどうぞ。そしたらその心臓私に譲ってくださらない?」と反応を試し返した。
殺し屋と出会って1日も経たずに反抗ができる紗都子の度胸と気高さが感じられる名セリフだ。

進平「紗都子を守る役は新渡戸じゃない。俺だから」

紗都子に触れた新渡戸に嫉妬する進平

新渡戸に触れた紗都子の手を拭い、「紗都子を守るのは俺だ」と進平は嫉妬心をあらわにする。
一途な進平が紗都子に強い執着心を抱いていることが分かる名セリフだ。

進平「俺は紗都子が好きだから。紗都子が幸せになれないのは嫌だ」

紗都子と結婚したい気持ちと幸せになってほしい気持ちで複雑な心境の進平

天女島を脱出するため舟に乗った紗都子と進平はお互いの気持ちを話し合う。
父の望む相手と結婚するのが幸せだと言う紗都子だったが、進平は彼女と結婚したい気持ちと彼女に幸せになってほしい気持ちで複雑な心境だった。
進平の紗都子を想う気持ちが大きいことが分かり、読者まで複雑な気持ちにさせる名セリフだ。

『ホタルの嫁入り』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者は子育てするママ

作者の橘オレコは、2017年3月から小学館『マンガワン』にて『主任様と新人君』という読み切りでデビューした日本人の女性漫画家だ。
『pixiv』で投稿していたオリジナル作品が小学館の編集者の目に止まったことがデビューのきっかけだという。2018年には初の連載作品『プロミス・シンデレラ』が公開された。
子育てをしながら創作活動を行っており、同人誌の作成歴もある。『葬送のフリーレン』や『呪術廻戦』などの人気作の二次創作をSNSにあげることもある。

ボイスコミックも公開されている人気作

コミックス第1巻の発売記念にYouTubeの「フラワーコミックスチャンネル」にてボイスコミックが公開された。
紗都子役を石川由依、進平役を内山昂輝が演じている。ボイスコミックでは1話がまるまる公開されており、ボイス付きで漫画が楽しめるようになっている。
2023年に公開後、100万再生を超える人気だ。

貴族の娘と殺し屋の異色コラボ

この漫画の見どころは、貴族の娘と殺し屋の恋の行方だ。予測不能な展開の数々に続きが気になってしまう1話1話の終わり方が魅力的で、「真実の愛」について深く考えさせられる。
最初は恐怖の対象でしかなかった進平を相手に恋心を抱いてしまう紗都子を応援する気持ちや、紗都子に深い執着を見せる進平のギャップが読者を惹きつける。
キャラクター1人1人しっかり設定づけられており、主要人物以外も個性的な登場人物が多いのも魅力の1つだ。

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