戦国妖狐(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『戦国妖狐』とは2008年から2016年にかけて『月刊コミックブレイド』にて連載されていた水上悟志による戦国ファンタジー漫画作品、および漫画を原作とするアニメ作品である。闇(かたわら)と呼ばれる妖怪がはびこる戦国時代、人間嫌いの迅火と人間を愛する妖狐のたまが世直し兄弟として戦う姿を描く。人間と闇の複雑な間係を二部構成で描いた大作長編であり、壮大な世界観や綿密な伏線が魅力的な作品である。

たま

CV:高田憂希
第1部のヒロインであり200年の時を生きる妖狐。迅火と対照的に闇でありながら人間を愛し、闇との共存を願っている。迅火の父親、源蔵とも親しく、迅火と知り合う前は彼の元で世話になっていた。姉御肌であり、迅火や仲間達を率いることも多いが、時折無邪気な一面も見せる事も。迅火とともに世直し姉弟として各地を旅する中で断怪衆の計画を知り、その野望を阻止するために戦いに巻き込まれていく。千本妖狐に覚醒していく迅火の事を心配しており、彼が無の民の支配におかれた時は必死に取り戻そうとしていた。第2部においては行方を知れなくなった迅火を探すためにただ1人で旅を続けており、たびたび千夜や真介の事を助けに現れる。迅火を取り戻す戦いを終えた後は2人で暮らしていた山へと帰り暮らしている。

兵頭真介(ひょうどうしんすけ)

CV:木村良平
武者修行の旅をしている武芸者。旅の途中、迅火とたまに出会い、その強さを目にして彼らと共に旅をすることを決意する。元々は農民の出であり、虐げられていた過去から、強くなることにこだわっている。頼りないところはあるが、人と闇に対してもへだたりなく接する心の持ち主であり、その姿は迅火や千夜に対しても影響を与えていく。旅立ち当時は幾度となく迅火に危機を救われていたが、灼岩を守れなかった事から力を欲し、雷堂から預かった魔剣・荒吹を使いこなしていく。灼岩の敵討ちを果たした後は生きる意味を見失いかけていたが、オオヤマミツチヒメの元で修行を重ねて剣術や精神面で大きく成長をする。第2部においては千夜と共に逃亡し、保護者的立場として彼を導いていく。足利義輝から新たな姓を与えられて以降は風祭(かざまつり)と名乗っている。無の民との戦いで灼岩を取り返した後は彼女と結婚し、人と闇の共存する村を治めている。

灼岩(しゃくがん)

CV:黒沢ともよ
断怪衆によって作られた霊力強化改造人間。火岩(かがん)という闇を宿している。元々は芍薬(しゃくやく)という名の村娘であったが、父親によって売られて実験体となった。暴走状態となっていたところを迅火たちに助けられた事により旅に同行することになる。岩の里での戦いで、おこうや里の闇たちを守るために自らの体を大岩に変身させて眠りについた。第2部では無の民によって操られてしまうが、真介の活躍もあり、正気に戻る。戦いが終わった後は真介と結婚し千夜たちの村で暮らしている。霊力改造人間であるため寿命が長く、月湖が亡くなった後の千夜の旅立ちを見送った。

月湖(つきこ)

CV:内田真礼
第2部のヒロインであり人と闇の共存する村に暮らす少女。村の子どもたちの中で一番の剣術の達人であり、記憶を無くした千夜と友達になる。狂い神の襲撃の際に父親を失い、何もできなかった自分の無力さを感じ、真介に弟子入りし旅に同行する。人一倍強くなることには貪欲であり、千夜の足手纏いになりたくないという思いを黒月斎に見込まれ、左道と呼ばれる戦い方を伝授される。戦いが終わった後は千夜と結婚し、沢山の子どもや孫をもうけ天寿を全うする。

断怪衆

野膳(やぜん)

CV:津田健次郎
断怪衆の僧正であり霊力改造人間を作り出した張本人。元々は断怪衆の一般僧兵であったが、討伐で出会ったくずのはに一目ぼれをし、以降は彼女を人にするべく研究に没頭する。第1部では迅火とたまの最大の敵として立ちはだかり、迅火の暴走の原因を作る。第2部では迅火を人に戻す研究の手伝いを条件としてオオヤマミツチヒメに保護されており、千夜が人ならざるものに変化しつつあると警告する。無の民との戦いの際にオオヤミツチヒメから逃亡するが、隠れ家を突き止めた真介により腕を切り落とされ、研究ができなくなるほど重傷を負う。その数年後には流行り病により命を落とす。

くずのは

闇の中でも強い力を持つ大妖狐であり、たまの母親。断怪衆の討伐隊としてやってきた野禅と出会い、お互いに一目ぼれをし、以降は彼と行動を共にしている。

神雲(じんうん)

CV:乃村健次
断怪衆の四聖獣であり龍の力を宿した霊力改造人間。千夜の育ての親でもあり常に、近くに連れている。第1部ではオオヤマミツチヒメの里を襲うが、その際に千夜と共に封印される。第2部において千夜の頼みで封印を解除されるが、旅の中で考えの変わってしまった千夜と衝突する。その際に、過去に自分の妻を守れなかったという弱みを突かれ、無の民により操られてしまう。総本山の戦いでは道錬と死闘を繰り広げるが、初めての敗北をする。その後は道錬と共に千夜に自分の力を託し息絶える。

道錬(どうれん)

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