深東京(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『深東京』(しんとうきょう)とは、集英社のWebアプリ『少年ジャンプ+』に掲載されているサスペンス・ホラー漫画。作者は榊健滋である。2022年5月から連載が開始された。
神田ヨミとヤミは、都立台場高等学校の2年A組に通う双子の兄弟。課外授業の帰りのバスで、生徒から陰湿な嫌がらせを受けていた担任の薮内が、自分の惨めな人生は生徒達のせいだとして、生徒全員に呪詛をかけて自殺した。ヨミとヤミを含むA組の面々は恐ろしい化け物刑吏が罪人を裁く、「深東京」に堕とされてしまうのだった。

「深東京」から脱出するための大統領恩赦令。東京タワーに辿り着けば手に入れることが可能。実際に賽河はいねは、「くもの糸」を手に入れて現世に戻っている。

占有契約(せんゆうけいやく)

「深東京」で上級刑吏だけが持つ特権制度の1つ。互いの体液を交わらせたもので肉体のどこかに印を残すとその対象を自分のものにできる。対象は罪人でも刑吏でもどちらでも問題ない。契約を結んだものはその上級刑吏の財産となる。

半刑吏

刑吏が罪人を改造することで、罪人を強制的に刑吏にすることができ、それを半刑吏と呼ぶ。半刑吏化するときに特別な力を1つ与えられ、見た目も刑吏のような化け物に近くなる。序列では下級刑吏の下になり、奴隷の枠に入る。

宮廷闘争/祭

大統領府内で行われる3日間の行事。通称「祭」。「深東京」における神聖な祭事であり、参加する刑吏は名誉をかけて戦う。参加する刑吏は自身の代理人の半刑吏を立て、その半刑吏が戦う。参加した半刑吏達は3日間のバトルロワイヤルを繰り広げることとなる。勝利条件は相手の半刑吏のつける面を奪うこと。勝利した半刑吏の主である刑吏は、敗者の刑吏の持つ財産から好きなものを奪うことができる。面を最も多く奪ったものが優勝者となり、優勝者は褒美として生き残った半刑吏の中から1名を指名し、戦闘方法を決めることも可能。

インフェルノ

霙木エンラや比良坂アキトが現実の東京で追っていた闇の組織。作中で度々名前が登場する。

『深東京』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ヨミとヤミの双子の絆

「深東京」に堕とされて、「台場刑場」でべんけいと相対した神田兄弟は、自分の命よりも兄弟の命の心配をした。ヨミやヤミを、ヤミはヨミを、それぞれ自分はどうなってもいいから相手だけでも助けたいと強く願う。しかしヨミとヤミは「シンクロニシティ」という特異体質で繋がっており、どちらか片方が死ねば、もう片方も命を落とす確率はとても高かった。それに気づいたヨミとヤミは、2人揃って生き抜く覚悟を決め、協力して「深東京」での戦いに身を投じていくのだった。

神田ヨミ「モーロン…ラベ」

エンラが取り仕切る「浅草刑場」での「本能寺地獄」の開催を通告され、大将に選ばれた神田ヨミ。しかし急に大将に選ばれたヨミは、刑吏軍の大将のそうそうい圧倒され、恐怖に震えていた。その後刑吏側がヤミ達に手を出そうとした時、ヨミは戦う覚悟を決める。ヤミや賽河、エンラ達と生きて現実の東京に帰ると強い意志を示した。その時ヨミはエンラに「奴らと戦うと決めたらこう言ってやれ」と言われていた通り、「モーロン…ラベ」と口にする。「モーロンラベ」とは、史実のレオニダス王が敵兵に囲まれて降伏を迫られた時に敵に言った言葉で、「来たりて(モーロン)取れ(ラベ)」という意味がある。

賽河はいねと霙木エンラの絆

「深東京」に堕ちて刑吏に生まれ変わると、罪人を裁く使命に狩られ、生前どんなに善人だったとしても、ただ人を裁く殺人マシーンに成り果てる。しかし「深東京」に堕ちて刑吏・のぶながとして生まれ変わったエンラは、賽河を守る、現実の世界に戻すという使命感により、その衝動を抑えて自我を保っていた。ただ自我を抑えるのにも限界があり、刑吏の面をつければ3時間で自我を保てなくなってしまう。

「浅草刑場」での「本能寺地獄」でエンラは長時間刑吏の仮面をつけて戦ったため、自我をほぼ失い、ヨミやヤミを殺そうとした。それを止めたのが賽河だった。賽河はエンラを抱きしめて、戦いをやめるように涙する。それによってエンラは衝動を抑え込むことに成功したが、もう元には戻れないところまで来ていた。残りわずかの自我でエンラは、「ガキ共を殺す己の命など己自身で終わらせてやる!!」と自らの命の灯火を壊す決意をする。結局はそうそうに止められて自決することはできなかったが、エンラの賽河への深い愛や、子供達を殺すぐらいなら死を選ぶという大人の覚悟を見ることができた。

『深東京』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

うすた京介が番外編を描き下ろし

『深東京』は本編の内容更新の合間に番外編が入ることが多々ある。2023年8月27日に更新された番外編は、『深東京』の作者・榊健滋の夫である漫画家・うすた京介が描き下ろした特別番外編だった。

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